新型コロナウィルスの影響による休業等を支援するため「雇用調整助成金の特例」が実施開始(令和2年3月30日更新)|ビザサプリジャーナル

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新型コロナウィルスの影響による休業等を支援するため「雇用調整助成金の特例」が実施開始(令和2年3月30日更新)

公開日:2020.04.16

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国内では中国における「新型コロナウィルス感染症」の感染拡大によって、売り上げの大幅な減少に見舞われている企業の数が増えており、そうした企業では従業員に対して一時的な休業や出向、職業訓練などを行うことで雇用の維持に努める動きが広がっています。

この度、厚労省はこうした社会的情勢により発生している経営危機に対し集中的な支援を行うため、雇用調整に取り組む事業者への助成を行う「雇用調整助成金」について、特例措置を設ける事を決定しました。

この特例は令和2年1月24日から令和2年7月23日を開始日とする休業などを対象に、申請要件の緩和を盛り込んだもので、該当する事業者は対象期間に行った雇用調整については本来は出来ない「事後の申請」を行う事も可能となっています。

そこで、今回は新型コロナウィルス感染症による影響を受け、既に従業員の自宅待機等に踏み切った事業者の方や、これからそうした対策を検討している事業者の方に向け、「雇用調整助成金」及び「特例措置」について、紹介していきたいと思います。

 

★2/28発表の拡充案(一般的な場合)では、まず支給対象となる事業主の範囲拡大、計画届の事後提出期間の延長が明らかになりました。

 

★3/4の発表では、緊急事態宣言を発出して活動の自粛を要請している地域(現時点では北海道のみ)の場合、生産指標が低下したものとして扱い、正規・非正規問わず雇用調整対象とし、助成率の引き上げ(中小4/5、大企業2/3)を行うとしています。

拡充案では一般的な場合、緊急事態宣言を発出している地域の場合のどちらも「クーリング期間(※過去に雇用調整助成金の支給を受けたことがある事業主が新たに対象期間を設定する場合、直前の対象期間の満了の日から1年を超えていること)の撤廃」と「被保険者期間要件(※通常6か月以上の被保険者期間が必要)の撤廃」が記されています。

特例措置により雇用保険被保険者期間が問われなくなったことで、新規学卒採用者等、雇用保険被保険者として継続して雇用されている期間が6か月未満の労働者についても助成対象になります。

★3/30更新

4月1日~6月30日の間、新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置を拡大となりました。

 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける全国の事業主が対象で、生産指標要件は、「1カ月5%以上低下」に緩和し、業種は問わないとなりました。

 助成率は、中小で5分の4,大企業で3分の2に拡大し、解雇などを行わない場合、中小で10分の9、大企業で4分の3まで支援します。

 

◆雇用調整助成金の特例の内容とは?【令和2年3月4日更新】◆

今回の特例措置では、新型コロナウィルス感染症の影響に伴う経済上の理由により売上や客数の減少を受けた事業主に対する「生産量要件の緩和」「事業所設置一年以上要件緩和」「雇用量要件撤廃」など申請要件の緩和が主な内容となります。

 

◆新型コロナウイルス感染症の影響に伴う経済上の理由とは◆

以下のような経営環境の悪化については経済上の理由に当たり、それによって事業活動が縮小して休業等を行った場合は助成対象となります。

【経済上の理由の例】

・取引先が新型肺炎の影響を受けて事業活動を縮小した結果、受注量が減ったために事業活動が縮小してしまった。

・国や自治体等かの市民活動の自粛要請の影響により、外出等が自粛され客数が減ったために事業活動が縮小してしまった。

・風評被害により観光客の予約のキャンセルが相次ぎ、これに伴い客数が減ったために事業活動が縮小してしまった。

 

◆対象事業主◆

対象となるのは中国との関係にかかわらず、新型コロナウイルスの影響で1か月の売り上げが前の年の同じ時期と比べて5%以上減少した事業主です。※雇用保険の適用事業所であること

【特例措置の内容】

休業等の初日が、令和2年1月24日から令和2年7月23日までの場合に適用します。

  • 休業等計画届の事後提出を可能とします。

通常、助成対象となる休業等を行うにあたり、事前に計画届の提出が必要ですが、令和2年1月24日以降に初回の休業等がある計画届については、令和2年6月30日までに提出すれば、休業等の前に提出されたものとします。

  • 生産指標の確認対象期間を3か月から1か月に短縮します。

最近1か月の販売量、売上高等の事業活動を示す指標(生産指標)が、前年同期に比べ5%以上減少していれば、生産指標の要件を満たします。

③ 最近3か月の雇用指標が対前年比で増加していても助成対象とします。

通常、雇用保険被保険者及び受け入れている派遣労働者の雇用量を示す雇用指標の最近3か月の平均値が、前年同期比で一定程度増加している場合は助成対象となりませんが、その要件を撤廃します。

④ 事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象とします。

令和2年1月24日時点で事業所設置後1年未満の事業主については、

生産指標を令和元年12月の指標と比較し、事業所設置から初回の計画届前月までの実績で確認します。(※12月分の生産指標は必要となります)

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