世界で異なるパスポートの身分事項|ビザサプリジャーナル

  1. ビザサプリジャーナル TOP
  2. 世界で異なるパスポートの身分事項

世界で異なるパスポートの身分事項

公開日:2023.02.28

̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj

皆さんは、日本のパスポートと他国のパスポートを見比べた経験はありますか? 恐らく、ほとんどの方がないかと思います。 年間1500名のビザを扱っていると、さまざまな国のパスポートを見る機会も多く、国によって記載されている項目が違い、かなり興味深く感じます。

そこで、パスポートの身分事項の項目について個人的に興味深かったものをいくつか紹介します!

世界共通の記載項目

まず紹介するのは、どの国のパスポートにも記載されている項目です。 日本の記載例と一緒にご紹介します。

日本の場合は、Passportの頭文字である「P」が記載されています。 ※記載のない国もあります。

国籍

アルファベット3字で記載されます。 日本の場合は「JPN」と記載されています。

氏名

アルファベットで記載されます。 日本の場合はヘボン式ローマ字で記載されています。

生年月日

日本の場合、DD MMM YYYYで記載されてます。 例:2000年6月15日生まれの場合、「15 JUN 2000」という記載になります。

性別

日本の場合、男性は「M」、女性は「F」と記載されます。

旅券番号

日本の場合、5年パスポートは「M」、10年パスポートは「T」から始まる番号が割り当てられます。 この番号は、更新のたびに変わります。

発行年月日

パスポートの発行日で、生年月日と同様にDD MMM YYYYと記載されます。

有効期限

パスポートの有効期限で、生年月日や発行年月日と同様にDD MMM YYYYと記載されます。

発行機関

日本国内での発行したパスポートであれば、外務省の英語表記である「MINISTRY OF FOREIGN AFFAIRS」が記載されます。 海外で発行したパスポートであればその在外公館の英語表記が記載されます。

証明写真

申請時に提出した写真がそのまま使用されます。

身長(フランス、タイ、マレーシアなど他多数)

パスポート申請時の身長が記載されます。 記載については規定がなく、「1.55m」のようにメートルで記載する国(タイ、フランスなど)もあれば、「155cm」のようにセンチメートル単位で記載する国(マレーシア、スウェーデンなど)もあります。 日本のパスポートにも過去記載のあった項目ですが、IC旅券の普及や偽造防止技術の発達により、現在は身長の記載がなくなっています。

身長が伸びてもパスポートの有効期限まではわざわざ身長だけを更新する必要はないため、子供だとパスポートの身長と全然違うということはよくあるそうです。

瞳の色(フランス、ドイツなど)

日本人は瞳の色がブラウンという方が大半なので、あまり瞳の色を重視する方は多くないかもしれません。 例に挙げたフランスやドイツのパスポートには、瞳の色が記載されています。 アフリカ系・アジア系の移民も多くいらっしゃる国で、ルーツによって瞳の色が違うというのが関係しているのでしょうか。見慣れない項目だったので、興味深く感じました。

本籍地(日本)

さまざまな国のパスポートを目にする中で、日本のパスポートにある「本籍地」という表記も見かけない表記だな…と思ったので取り上げました。 多くの国では「出生地/birth of place」を記載していますが、日本では出生地よりも本籍地が重要視されているため、本籍のある場所が本籍地に記載されます。 東京都に本籍のある方の場合は「TOKYO」、神奈川県に本籍のある方の場合は「KANAGAWA」といったように、本籍地の都市名ではなく都道府県で記載されます。

ちなみに、本籍地は必ず住所と一致している必要がないため、住所は東京でも本籍は千葉県という方もいらっしゃいます。その場合、パスポートには住所地である「TOKYO」ではなく、本籍地の「CHIBA」が記載されます。

男女以外の性(アメリカ、オーストラリア、ネパールなど他多数)

日本のパスポートの性別は男性または女性の表記しかできませんが、実際の性と自認している性が異なる・性の自認が流動的である・どちらの性にも当てはまらないといった方のために第三の選択肢を選択できる国があります。 第三の選択肢を選択した場合、アメリカやオーストラリアをはじめとする多くの国ではXジェンダーの頭文字である「X」を、ネパールではOtherの頭文字である「O(その他)」をパスポートに記載できるようになっています。

パスポートの規格を定める国際民間航空機関が「X」の記載を認定していることから、日本でもパスポートに記載できるようになる日がいつか来るかもしれません。

最後に

パスポートは国によって記載事項が異なり、多くの情報がパスポートに記載される国もあれば、最初に紹介した世界共通の記載項目以外の情報がほとんど記載されていないという国もありました。 また、その国で使用されている文字で名前表記があるパスポートも多く見かけました。

パスポートは個人情報なので、今回参考にしたパスポートをこのサイトに載せることができないのですが、もし他の国のパスポートを見る機会があったら日本の項目と比べてみると面白いかもしれません。

̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj