一般的な就労ビザである「技術・人文知識・国際業務」は、大学や短期大学、専門学校を卒業していること、もしくは、3、10年の職務経験が必要です。
しかし、仕事内容がITエンジニアの場合、学歴、職歴要件の代わりに、資格試験の合格とすることができます。
とはいえ、どんな資格試験でも良いわけではなく、入管から認められた試験に限られており、これを「IT告示」と言います。
今回は、入管が認めた「日本で行われている国家資格」をまとめました。
情報処理安全確保支援士試験
サイバーセキュリティ分野における国家資験で、以前の「情報セキュリティスペシャリスト試験」に代わり、2017年から実施されています。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日、10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:19.1%(令和元年)
ITストラテジスト試験
基本的なIT知識、および情報技術を駆使した経営戦略の策定能力や推進力などが問われる試験で、「システムアナリスト試験」と「上級システムアドミニストレータ試験」を統合して創設されました。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日: 10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:15.4%(令和元年)
システムアーキテクト試験
ITストラテジストによる提案を受けて、情報システム又は組込みシステム・IoTを利用したシステムの開発に必要となる要件を定義し、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、情報システムについては開発を主導する能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日: 10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:15.3%(令和元年)
プロジェクトマネージャ試験
システム開発プロジェクトの目標の達成に向けて、責任をもって、プロジェクト全体計画(プロジェクト計画及びプロジェクトマネジメント計画)を作成し、必要となる要員や資源を確保し、予算、スケジュール、品質などの計画に基づいてプロジェクトを実行・管理する能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日(平成31年)
受験資格:なし
合格率:14.1%(平成31年)
ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報セキュリティを含む情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日: 10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:14.4%(令和元年)
データベーススペシャリスト試験
データベースに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日(平成31年)
受験資格:なし
合格率:14.1%(平成31年)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験
IoTを含む組込みシステムの開発に関係する広い知識や技能を活用し、最適な組込みシステム開発基盤の構築や組込みシステムの設計・構築・製造を主導的に行う能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日(平成31年)
受験資格:なし
合格率:16.0%(平成31年)
ITサービスマネージャ試験
サービスの要求事項を満たし、サービスの計画立案、設計、移行、提供及び改善のための組織の活動及び資源を、指揮し、管理する能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日: 10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:14.7%(令和元年)
システム監査技術者試験
監査対象から独立した立場で、情報システムや組込みシステムを総合的に点検・評価・検証して、監査報告の利用者に情報システムのガバナンス、マネジメント、コントロールの適切性などに対する保証を与える、又は改善のための助言を行う能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日(平成31年)
受験資格:なし
合格率:14.6%(平成31年)
応用情報技術者試験
基本情報技術者がITの基本的知識・技能を有するかを問う国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日、10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:22.3%(令和元年)
基本情報技術者試験
IT業界で働くために必要な基本的知識を持っているか、情報処理に必要な論理的な考え方はできるかどうかなどを試される問題が出題される国家試験で、ITエンジニアの登竜門的な位置づけです。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日、10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:25.7%(令和元年)
情報セキュリティマネジメント試験
情報システムの利用部門にあって、情報セキュリティリーダとして、部門の業務遂行に必要な情報セキュリティ対策や組織が定めた情報セキュリティ諸規程(情報セキュリティポリシを含む組織内諸規程)の目的・内容を適切に理解し、情報及び情報システムを安全に活用するために、情報セキュリティが確保された状況を実現し、維持・改善する能力を認定する国家試験です。
試験実施機関:独立行政法人情報処理推進機構
試験日:4月第3日曜日、10月第3日曜日
受験資格:なし
合格率:49.4%(令和元年)
実施されていない資格試験
※独立行政法人情報処理推進機構HPより抜粋
現在では実施されていないものの、下記の資格試験も入管が認めています。
これらは、情報技術革命に対応し、日本における高度IT人材の育成に関する検討を踏まえて、統廃合されています。
第一種情報処理技術者認定試験
第二種情報処理技術者認定試験
第一種情報処理技術者試験
第二種情報処理技術者試験
特種情報処理技術者試験
情報処理システム監査技術者試験
オンライン情報処理技術者試験
ネットワークスペシャリスト試験
システム運用管理エンジニア試験
プロダクションエンジニア試験
データベーススペシャリスト試験
マイコン応用システムエンジニア試験
システムアナリスト試験
システム監査技術者試験
アプリケーションエンジニア試験
プロジェクトマネージャ試験
上級システムアドミニストレータ試験
ソフトウェア開発技術者試験
テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験
テクニカルエンジニア(データベース)試験
テクニカルエンジニア(システム管理)試験
テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)試験
テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験
情報セキュリティアドミニストレータ試験
情報セキュリティスペシャリスト試験