外国人を採用する際に会社が気を付けるべきこと5つ|ビザサプリジャーナル

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外国人を採用する際に会社が気を付けるべきこと5つ

公開日:2018.06.11

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昨今、飲食店やコンビニなどを中心に、外国人の方が働いているのをよく見かけるようになりました。

そこで、今回は外国人を雇入れる際に、会社が気を付けなければならないことを5つ紹介します。

 

在留カードを確認

第1は、在留カードを確認することです。

万が一、不法滞在の外国人や、就労可能なビザを持っていない外国人を雇用してしまったら、使用者も刑事罰を受ける可能性があります。

この点、在留カードを確認すれば、どのような資格で日本に滞在し、どのような範囲で就労が可能なのかが分かります。また、在留カードには顔写真や在留期間も記載されていますので、確かに本人であることの確認や、在留期間切れになっていないかの確認なども行ってください。

 

日本人と同等の労働条件を適用

第2は、日本人と同等の労働条件が適用されることです。

外国人にも労働基準法や最低賃金法などの労働関係の諸法令が適用されます。ですから、「日本語がうまく話せるようになるまでは時給500円でいいよね」とか「本国の賃金水準と比べれば時給300円でも十分じゃないか?」というようなもっともらしい理由をつけたとしても、最低賃金を下回ったら違法です。

賃金だけではなく、労働時間や休日、有給休暇などについても、日本人との均等待遇が必要です。

 

留学生は週28時間の上限に注意

第3は、留学ビザで働く外国人の方の場合、労働時間の上限を守ることです。

留学ビザで入国している外国人の場合、学校が夏休み中などの一部期間を除き、週で働いて良い労働時間は28時間までです。

飲食店やコンビニなどでは外国人留学生は貴重な戦力になっているので、人手不足の際は、28時間を超えて働いてもらいたくなってしまうかもしれません。

しかし、それが発覚したときには、留学生本人も会社も刑事罰の対象になりますし、留学生は国外退去やビザの更新が拒否されるという大きな不利益を被る恐れもありますので、労働時間の上限は必ず遵守するようにして下さい。

 

雇用保険や社会保険に正しく加入

第4は、雇用保険や社会保険に正しく加入させることです。

日本で働く外国人にも雇用保険法や社会保険関係の諸法令は適用されます。

ですから、週20時間を超える場合は雇用保険への加入、そして、おおむね週30時間を超えてくると社会保険の加入も必要になります。

なお、我が国と「社会保障協定」を結んでいる国の場合は、二重加入を防ぐために、自国の社会保険制度に加入していれば、日本の社会保険への加入が免除される場合もありますので、合わせて覚えておいて下さい。

日本がどの国とどのような社会保障協定を結んでいるのかは、日本年金機構のホームページで確認することができます。

 

労働条件を理解させるよう努める

第5は、就業規則や雇用契約書を可能な限り本人に理解してもらえるよう努めることです。

我が国の労働基準法のルールでは、雇入れ時に主要な労働条件を書面で交付することや、10名以上の会社であれば就業規則を作成して労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。

外国人の中には、日本語をまだまだ勉強中の方もいらっしゃいます。

話し言葉はある程度分かるけど読み書きが苦手というならば、主要な労働条件を平易な口語で補足説明することが望ましいでしょう。

可能であれば、英語や中国語といった母国語の対訳をつけた雇用契約書や就業規則を作成することも望ましい取り組みです。

母国語の雇用契約書を交付しなければならないことまでは法律で義務化されていませんが、外国人の方が安心して働けるようにしたり、「言った言わない」の労働条件トラブルが発生するリスクを避けるためにも、自社が可能な範囲で、外国人の方に自分の労働条件を理解た上で働いてもらえるよう努めて下さい。

 

まとめ

不法滞在の外国人を雇用してしまうような目の前のリスクを避けることも当然必要ですが、これからの日本は少子高齢化で働き手がどんどん不足していきますので、外国人の方の力を借りることが不可欠になってくるはずです。

外国人の方が「日本でなんか働きたくない」と言って、日本で働くことを忌避したら、個々の企業が困るだけでなく、私たちの生活基盤自体が成り立たなくなってしまうでしょう。

ですから、未来の私たち自身のためにも、ルールを守って外国人の方が働きやすい職場環境を作っていきたいですね。

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投稿者について
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榊 裕葵

東京都立大学法学部卒業後、上場企業の海外事業室、経営企画室に約8年間勤務。独立後、ポライト社会保険労務士法人を設立し、マネージング・パートナーに就任。「社員から信頼される会社作りをサポートする」を経営理念として、顧問先の支援に当たっている。