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日本における苗字の特徴について

公開日:2023.01.31

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はじめに

日本人の苗字は10万種類ほどあると言われています。
その中でも、字体違い(例:『高橋』と『髙橋』、『渡辺』と『渡邊』)や読みの違い(『河野』を『かわの』と読むか『こうの』と読むか)を別の苗字としてカウントすると、20万~30万種類になるのではないかとも言われています。
そこで、日本の苗字の特徴と上位10姓について調べてみました!

なお、今回記載する苗字ランキングおよび人口は、すべて名字由来net(HP:https://myoji-yurai.net/)より引用しております。

日本の苗字の特徴

まず、日本の苗字は漢字2文字が圧倒的に多いことが挙げられます。上位100位までの苗字のうち、2文字ではない苗字は5つのみです。

また、地名や地形・風景由来の苗字が多いのも特徴です。

地名由来の苗字で分かりやすいものの例として、下野国(現在の栃木県)の地名である『宇都宮』や、武蔵国(現在の埼玉県・東京都)の地名である『熊谷』が挙げられます。
こういった地名由来の苗字は、その苗字の発祥地から離れた場所に多いそうです。(ちなみに、例に挙げた『宇都宮』は栃木県ではなく愛媛県に、『熊谷』は埼玉県ではなく宮城県と岩手県にそれぞれ多い苗字です。)
そのほか、47都道府県名の苗字も数多くあり、『北海道』『愛媛』『沖縄』以外は実在する苗字だそうです。

地形・風景由来の苗字で分かりやすいものの例は、『田中』(田んぼに由来)や『山本』(山に由来)、池田(池、田んぼの両方に由来)が挙げられます。
但し、こういった苗字は全国各地で同様に名づけられていることが多いので、苗字の発祥地がわかりづらいそうです。

その他、職業由来の苗字(例:『荘司』『鵜飼』など)や方角や方位由来の苗字(例:『東』『乾』など)、藤原氏由来の苗字(例:『佐藤』『伊藤』)もあります。

日本の上位10姓

地域差は大きくありますが、概ね以下に記載する苗字のいずれかが上位に入っています。
日本における上位10姓は以下の通りです。

1位:佐藤 約184万人
2位:鈴木 約177万人
3位:高橋 約139万人
4位:田中 約132万人
5位:伊藤 約106万人
6位:渡辺 約105万人
7位:山本 約103万人
8位:中村 約103万人
9位:小林 約101万人
10位:加藤 約87万人

日本の人口は1億2,477万人(2023年1月現在)なので、日本で一番多い苗字である佐藤さんの人口比は1.4%程度です。人口比で見ると、意外と少ないと感じた方は多いのではないでしょうか?
上位9位までは100万人以上の苗字で、10位『加藤』から215位の『北川』までが10万人以上の苗字です。

ちなみに、1文字姓で一番多い苗字は『林』で約54万人、3文字姓で一番多い苗字は『佐々木』で約66万人となっています。

沖縄の苗字は日本国内でも特殊!沖縄の上位10姓

上の項目で日本の上位10姓を紹介しましたが、沖縄県では全く違う順位となっています。
沖縄県の上位10姓は以下の通りです。

1位:比嘉 約4.6万人
2位:金城 約4.6万人
3位:大城 約4.3万人
4位:宮城 約3.4万人
5位:新垣 約2.7万人
6位:玉城 約2.6万人
7位:上原 約2.5万人
8位:島袋 約2.2万人
9位:平良 約2万人
10位:山城 約1.7万人

見ていただければわかる通り、日本の上位10姓では見かけない苗字がランクインしています。
恐らく、パッと見ただけで沖縄の方を見抜ける方も少なくないのではないでしょうか?
ランクインしていませんが、『仲宗根』や『仲間』といった『仲』という漢字を用いた苗字も沖縄の方に多い苗字です。
沖縄県に独特な苗字が多い理由は、1624年に「大和めきたる名字の禁止」の通達が出されたことがきっかけです。
薩摩が琉球王国に進行して以来、姓と別に漢字を充てた家名を使用していた人々は、これを受けて日本風の苗字を3文字姓に改めました。(例:『前田』→『真栄田』など)
そして、明治時代の廃藩置県後に沖縄県民にも苗字の使用が許可された際、現地の地名を苗字にした方が多く、独特な苗字が多く生まれたのです。
また、読み方を日本風に改めており(例:『喜屋武』は、琉球語だと『ちゃん』だが、日本語読みだと『きゃん』)、琉球語読みが残る苗字は少なくなっています。

漢字圏からするとややこしい?

日本では『佐藤』『鈴木』をはじめとする2文字の姓が多くありますが、お隣の中国や台湾、韓国では1文字姓が主流です。
特に、漢字圏の方にとっては日本人の名前の切れ目がわからず苦労することがあるそうです。
例えば、『高橋太郎』という名前の場合、日本人は『高橋』が苗字で『太郎』が名前だと理解できますが、中国には『高』という苗字があるので、『高』が苗字で『橋太郎』が名前と考えてしまうこともあるそうです。
そのため、『森』『林』といった1文字姓の方が漢字圏の方にとっては苗字として認識しやすいのかもしれません。

最後に

今回は日本の苗字について取り上げましたが、海外ではどうなっているのでしょうか?
次回の記事以降、近隣の国や地域での上位10姓と特徴を取り上げます!

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