コロナウイルスの感染拡大を防止するため、日本は3月から146か国の国または地域からの渡航を制限しています。その期間に発行された査証は無効になっていますが、7月29日から政府は「レジデンストラック」を利用する場合に限り、ベトナムからの入国を許可し査証受付を再開したことを発表しました。
ただし、観光目的の入国はまだ制限があり、主に再入国または就労目的の新規査証の取得が対象となっています。今回は、9月1日から新たに制定された「日本に入国できる査証の種類」、「査証の取得手続きの流れ」をご紹介します。
レジデンストラックとは?
レジデンストラックとは、日本入国後14日間の自宅待機のことです。
交通機関の利用や外出は極力控え、日々の体調を保健所または管理者に報告しなければなりません。
申請対象〜就労目的の新規または再入国
9月1日から日本に入国が可能なのは、ベトナム国籍を持っており、ベトナムに居住中で日本への直行便を利用する方のうち、以下の条件を満たした方です。
1|新規査証の申請
-短期商用目的(一次査証のみ)
日本に出張して行う業務連絡,商談,契約調印,アフターサービス,宣伝,市場調査等,日本での滞在日数が90日以内の報酬を伴わない活動
-以下のいずれかの在留資格での就労・長期滞在目的の方
- 「経営・管理」
- 「企業内転勤」
- 「技術・人文知識・国際業務」
- 「介護」
- 「高度専門職」
- 「特定活動」(起業)
- 「特定活動」(EPA看護師・介護福祉士,EPA看護師・介護福祉士候補者)
2|再入国関連書類提出確認書の申請
再入国許可(みなし含む)を取得して日本を出国中で,以下いずれかに該当する在留資格を有する方
- 「経営・管理」
- 「企業内転勤」
- 「技術・人文知識・国際業務」
- 「介護」
- 「高度専門職」
- 「特定活動」(起業)
- 「特定活動」(EPA看護師・介護福祉士,EPA看護師・介護福祉士候補者)
※在留資格が「技能実習」または「特定技能」の場合は、新規申請はまだできません。再入国の方のみ可能です。
申請方法と提出書類〜新規の場合
以下の必要書類を準備して、大使館の指定する13の代理申請機関から査証申請を行います。現在個人での受付は行っていません。
-短期商用目的
<申請人が準備するもの>
・査証申請書(4.5cm×4.5cmの証明写真付き)
・申請人の在職証明書
・質問票
<日本側が用意するもの>
・招へい理由書
・身元保証書
・誓約書(日本入国時に必要)
-就労・長期滞在目的の方
<申請人が用意するもの>
・査証申請書(4.5cm×4.5cmの証明写真付き)
・質問票
<日本側が用意するもの>
・在留資格認定証明書
・誓約書
【手数料について】
査証申請には手数料がかかりますが、以下の場合は手数料が免除される場合があります。
対象となる方 |
ビザの種類 |
条件 |
備考 |
被災三県を訪問する全ての申請人 |
全てのビザ |
岩手県,宮城県,福島県を訪問すること。 |
詳細については,こちらを御覧ください。 |
現役大学生 |
短期滞在ビザ |
ベトナム国籍であり,かつ,ベトナム国内の大 学に通っていること。 |
現在有効であることが分かる学生証又は在学証明 書により,身分を証明してください。 |
旅行者等 |
観光目的で沖縄を訪問すること(親族訪問や 短期商用等と組み合わせても差し支えありませ ん) |
航空便・船便・ホテルの予約確認書やイベントの入 場券等により,沖縄を訪問する予定であることを証明 してください。 |
【査証発行にかかる時間】
査証申請から発行までにかかる審査期間は、以下の通りです。
在ベトナム日本大使館で申請した場合:15業務日後
指定の代理申請機関で手続きした場合:10業務日後
申請方法と提出書類〜再入国の場合
在ベトナム日本大使館の窓口で申請
以下の必要書類を持って、近くの日本大使館にて申請を行います。
- 再入国関連書類提出確認書交付申請書
- 旅券及び以下ページの写し
・顔写真の印刷されたページ
・再入国許可証印が押印されたページ
・旅券に貼付された再入国出入国記録(EDカード)の両面
- 在留カード及び写し(両面)
- 質問票
- 誓約書
※再入国の場合は査証発行手数料はかかりません。
日本に入国時の注意点〜PCR検査と14日間の健康モニタリング
コロナウイルス対策のため、現在特別措置として日本入国前後で以下の対応が求められています。
受入企業様はこの流れを十分に理解した上で、ベトナム国籍の方の入国の手続きを進めましょう。
ベトナム |
出国前 |
|
|
日本 |
入国時 |
|
|
入国後 |
|
|
1)14日間の健康モニタリング
日本入国前14日間は毎日検温し,発熱(37.5℃以上)や呼吸器症状,倦怠感など新型コロナウイルス感染症の症状が認められる場合には渡航を中止してください。症状が無い場合は入国時に提出する質問票(以下(5)参照)に健康状況として反映します。
2)PCR検査証明
ベトナム出国前72時間以内に「検査証明」を取得し,日本入国時,空港の検疫に掲示の上,入国審査の際に提出します。PCR検査証明の様式は、原則として所定のフォーマットを使用し、現地医療機関に記入及び署名を求めてください。
3)空港でのPCR検査
日本の空港において,全員にPCR検査(※1)が実施され,自宅等(※2),空港内のスペース又は検疫所長が指定した施設等で結果が判明するまで待機してください。結果判明まで1日~2日程度待機いただく状況が続いています。検査結果が陽性の場合,医療機関への入院又は宿泊施設等での療養となります。
4)質問票の提出
入国便の機内で全乗客に配布される質問票に記入し,空港の検疫所に提出してください。
5)接触確認アプリの導入等
空港の検疫及び入国審査の際に確認を行いますので,入国時までに指定のアプリケーションを導入・設定します。
6)14日間の健康フォローアップ
企業・団体の受入れ責任者に、入国後14日間毎日、健康状態を報告してください。報告を受けた責任者は、あらかじめ設定を行ったLINEアプリを通じで、対象者の健康状態を報告してください。
7)14日間の位置情報の保存
地図アプリ等を利用し,入国後14日間の位置情報を保存してください。
問い合わせ先・参考リンク
▶在ベトナム日本大使館HP
https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/JP_VisaWLT.html
▶受入企業・団体の方用
経済産業省 水際対策担当
電話:+81-3-3501-1511(内線2944)
e-mail:mizugiwatanto@meti.go.jp
URL:https://www.meti.go.jp/covid-19/ourai.html
▶各種防疫措置(健康モニタリング(入国前)・健康フォローアップ(入国後)、空港検疫における検査、公共交通機関不使用、接触確認アプリ、地図アプリを通じた位置情報の保存等)に関するお問合わせ
厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生・食品安全企画課 検疫所業務管理室
電話:+81-3-5253-1111(内線2468)