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在留申請のオンライン化!対象となるビザも続々と追加!!

公開日:2020.07.28

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2019年7月から在留申請手続のオンライン化が限定的に始まり、先日、在留申請手続の対象範囲を大きく拡大しました。

身分系の在留資格など一部取扱いが無いビザがあるものの、就労や留学に限れば、対象となる在留資格(ビザ)、受入れ企業、手続きともに一通り網羅されました。

 

今回は、「在留申請オンラインシステム」を活用したオンライン申請手続きの進め方について解説します。

 

在留申請のオンライン手続きの流れ

まず初めに、このオンライン申請ができる人は、下記の方々に限られていることに注意ください。

  • 外国人の所属機関の職員の方
  • 所属機関から依頼を受けた弁護士や行政書士
  • 申請等取次者として承認された公益法人職員
  • 申請等取次者として承認された登録支援機関職員

従来の在留申請手続きでは、外国人本人が行うことが原則でしたが、オンライン申請の場合、雇用関係のある雇用元の企業や、留学生が在籍する学校である受入機関が主体となって手続きを進めることとなります。

 

次に、「在留申請オンラインシステム」の事前の利用申出を行い、承認を受ける必要があります。

このとき、受入機関ごとに利用申出する必要があるため、弁護士、行政書士、登録支援機関が仮に別の受入機関で利用申出されていたとしても、自身の受入機関にて新たに「在留申請オンラインシステム」の利用申出が必要となります。

また、承認された職員の方に対してIDが付与されるため、別の職員の方が「在留申請オンラインシステム」を使用される場合、追加利用申出を行うことにも注意してください。

なお、「在留申請オンラインシステム」の有効期限は、承認後1年間ですが、「定期報告」を行うことで更新可能です。

 

「在留申請オンラインシステム」の利用申出が承認されたら、ようやくオンラインにて在留申請ができます。

このとき、在留資格ごとに日本での活動内容に応じた資料の提出が必要となります。

提出方法は、①「在留申請オンラインシステム」上に添付、もしくは、②「在留申請オンラインシステム」上での申請手続後に入管へ郵送、窓口へ持参、となりますが、一部の在留資格は②の方法しか受付していませんのでご注意ください。

また、従来同様に、入管から追加書類依頼が発生することもあります。この場合、資料の提出方法は入管への郵送、もしくは窓口への持参に限られます。

 

結果が出たら、在留資格認定書(COE)や在留カードなどを受領します。在留資格認定書(COE)の場合、郵送での受領に限りますが、在留カードの受領は、郵送、もしくは窓口のいずれかを選択することが可能です。

なお、一部の結果の受領は、窓口に限定されます。

 

「在留申請オンラインシステム」の利用申出

「在留申請オンラインシステム」を使用してオンライン申請する場合、あらかじめ、「在留申請オンラインシステム」の利用申出が必要です。

従来の場合、外国人本人による申請が原則でしたが、オンライン申請では、受入機関が主体となってオンライン申請することになります。

そのため、オンライン申請する場合には、受入機関ごとに「在留申請オンラインシステム」の事前の利用申出を行います。

利用申出のやり方は以下の通りです。

提出先
受入機関の所在地を管轄する地方出入国在留管理官署

提出方法
窓口への持参(※一定の条件の下、郵送可)

提示書類及び提出書類(窓口への持参の場合)
1 提示書類
(1)利用申出人本人であることが確認できる書類(※身分証明書等)
(2)在留カード、特別永住者証明書、パスポート等(※利用申出人が外国人の方の場合)
(3)届出済証明書(※弁護士、行政書士の場合)
(4)申請等取次者証明書(※公益法人職員、登録支援機関職員の場合)

2 提出書類
(1)新規利用申出の場合
ア 在留申請オンラインシステム利用申出書
イ 利用申出の承認を受けようとする方の在職証明書
ウ オンラインでの手続の代行に係る依頼及び新規利用申出に係る依頼を受けていることが分かる資料(※弁護士、行政書士、公益法人職員、登録支援機関職員の場合)
エ 誓約書(別記第2号様式)
オ 誓約書(別記第2号の2様式)(※公益法人職員、登録支援機関職員の場合)
カ 所属している外国人リスト(別記第3号様式)
キ 所属予定外国人リスト(別記第3号の2様式)
ク 所属機関のカテゴリーを立証する資料(四季報の写し、前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表等)
ケ 登記事項証明書(※カテゴリー3の場合)
コ 勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容等が詳細に記載された案内書その他の勤務先等の作成した文書
サ 所属する機関の直近年度の決算文書の写し(※カテゴリー3の場合)
シ 事業計画書の写し(※カテゴリー3で在留資格「経営・管理」の場合、在留資格「教育」で直近年度の決算文書の写しが提出できない場合)
ス 事業用施設の存在を明らかにする不動産登記簿謄本,賃貸借契約書その他の資料及び事業の規模・内容を明らかにする資料(※カテゴリー3で在留資格「経営・管理」の場合)
セ オンラインでの手続を希望する傘下実習実施者リスト(別記第4号様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)
ソ オンラインでの手続を希望する実習実施者に所属している外国人リスト(別記第5号様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)
タ オンラインでの手続を希望する実習実施者に所属予定の外国人リスト(別記第5号の2様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)

(2)追加利用申出の場合
ア 在留申請オンラインシステム利用申出書
イ 利用申出の承認を受けようとする方の在職証明書(※外国人の所属機関の職員の方の場合)
ウ オンラインでの手続の代行に係る依頼及び追加利用申出に係る依頼を受けていることが分かる資料(※弁護士、行政書士、公益法人職員、登録支援機関職員の場合)
エ 誓約書(別記第2号様式)
オ 誓約書(別記第2号の2様式)(※公益法人職員、登録支援機関職員の場合)

提示書類及び提出書類(郵送の場合)
1 利用申出人の方に関する確認書類
(1)利用申出人本人であることが確認できる書類(※身分証明書の写し等)
(2)在留カード、特別永住者証明書、パスポート等の写し(※利用申出人が外国人の方の場合)
(3)届出済証明書の写し(※弁護士、行政書士の場合)
(4)申請等取次者証明書の写し(※公益法人職員、登録支援機関職員の場合)

2 利用申出手続に関する必要書類
(1)新規利用申出の場合
ア 在留申請オンラインシステム利用申出書
イ 利用申出の承認を受けようとする方の在職証明書
イ 利用申出の承認を受けようとする方の在職証明書
ウ オンラインでの手続の代行に係る依頼及び新規利用申出に係る依頼を受けていることが分かる資料(※弁護士、行政書士、公益法人職員、登録支援機関職員の場合)
エ 誓約書(別記第2号様式)
オ 誓約書(別記第2号の2様式)(※公益法人職員、登録支援機関職員の場合)
カ 所属している外国人リスト(別記第3号様式)
キ 所属予定外国人リスト(別記第3号の2様式)
ク 所属機関のカテゴリーを立証する資料(四季報の写し、前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表等)
ケ 登記事項証明書(※カテゴリー3の場合)
コ 勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容等が詳細に記載された案内書その他の勤務先等の作成した文書
サ 所属する機関の直近年度の決算文書の写し(※カテゴリー3の場合)
シ 事業計画書の写し(※カテゴリー3で在留資格「経営・管理」の場合、在留資格「教育」で直近年度の決算文書の写しが提出できない場合)
ス 事業用施設の存在を明らかにする不動産登記簿謄本,賃貸借契約書その他の資料及び事業の規模・内容を明らかにする資料(※カテゴリー3で在留資格「経営・管理」の場合)
セ オンラインでの手続を希望する傘下実習実施者リスト(別記第4号様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)
ソ オンラインでの手続を希望する実習実施者に所属している外国人リスト(別記第5号様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)
タ オンラインでの手続を希望する実習実施者に所属予定の外国人リスト(別記第5号の2様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)

(2)追加利用申出の場合
ア 在留申請オンラインシステム利用申出書
イ 利用申出の承認を受けようとする方の在職証明書(※外国人の所属機関の職員の方の場合)
ウ オンラインでの手続の代行に係る依頼及び追加利用申出に係る依頼を受けていることが分かる資料(※弁護士、行政書士、公益法人職員、登録支援機関職員の場合)
エ 誓約書(別記第2号様式)
オ 誓約書(別記第2号の2様式)(※公益法人職員、登録支援機関職員の場合)

利用申出の承認要件
ア 所属機関について
(ア)オンラインでの申請受付の対象となる外国人の所属機関であること
(イ)過去3年間のうちに、複数回の在留資格認定証明書交付申請、在留期間更新許可申請又は在留資格変更許可申請等の在留関係諸申請の手続を行っていること
(ウ)所属機関又はその役員の方が出入国又は労働に関する法律の規定により罰金以上の刑に処せられたことがある場合は、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していること
(エ)所属機関の役員の方が禁錮以上の刑に処せられたことがある場合、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していること
(オ)過去3年間,外国人を適法に雇用又は受け入れていること
(カ)過去3年間,所属機関が在留資格を取り消された外国人の当該取消しの原因となった事実に関与したことがないこと
(キ)所属機関が外国人の受入れの開始,終了等の届出を行っていること(特定技能所属機関を除く。)。なお、外国人労働者の雇入れ、離職時に氏名、在留資格、在留期間などを確認し、ハローワークに届け出ることを義務付けられている事業主は、その届出を行っていること
(ク)利用申出の受付の際に提出を求めている誓約書(別記第2号様式)の事項を遵守する旨の誓約が行われていること。また、誓約書の記載事項を遵守していないことが判明したときは,「在留申請オンラインシステム」の利用の承認を抹消することがあることについても承諾していること。
(ケ)カテゴリー3の機関においては、経営状況、財務状況等の観点から、安定的・継続的に事業が運営されていることが提出資料から認められること

イ 公益法人又は登録支援機関について
(ア)当該機関又はその役員の方が出入国又は労働に関する法律の規定により罰金以上の刑に処せられたことがある場合は、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していること
(イ)当該機関の役員の方が禁錮以上の刑に処せられたことがある場合、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していること
(ウ)利用申出の受付の際に提出を求めている誓約書(別記第2号の2様式)の事項を遵守する旨の誓約が行われていること。また、誓約書の記載事項を遵守していないことが判明したときは、「在留申請オンラインシステム」の利用の承認を抹消することがあることについても承諾していること

ウ 利用申出人について
承認の抹消歴がある場合(離職した場合など,本人からの申出によるものは除きます。)には、抹消の日から1年が経過していること

 

「在留申請オンラインシステム」を使用したオンライン申請

オンライン申請ができる方は、上記の利用申出で承認された方に限ります。ほかの職員の方が申請する場合、まずは追加利用申出を行ってください。

2020年7月現在、オンライン申請の対象となる手続きは以下の通りです。

【オンライン申請の対象となる手続き】

 

申請にあたっては、それぞれの申請種別に応じた基本事項の入力と、在留資格ごとに日本での活動内容に応じた資料を提出することとなります。

「日本での活動内容に応じた資料」は、従来と変わりはありません。下記の法務省HPをご参照ください。

  1. 在留資格認定証明書交付申請
  2. 在留資格変更許可申請
  3. 在留期間更新許可申請
  4. 在留資格取得許可申請

資料の提出方法は、「在留申請オンラインシステム」への添付が基本ですが、在留資格によっては、入管への郵送、もしくは窓口への持参での提出しか認められませんのでご注意ください。

また、入管から後日求められる追加書類の提出依頼についても、入管への郵送、もしくは窓口への持参での提出に限定されます。

なお、申請中については、「入力完了」、「申請完了」、「審査中」、「発行待ち」、「完了」、「エラー」といった現在の状態を「在留申請オンラインシステム」上で確認することができます。

 

定期報告

「在留申請オンラインシステム」の有効期限は、承認から1年間です。継続して利用する場合は、有効期限が切れる1か月前に「定期報告」をしなければなりません。

定期報告の受付後、利用継続の承認に1か月程度の時間を要するため、有効期限が切れる間近に定期報告しても承認に間に合わず、有効期限が切れて利用停止となる恐れがあります。

なお、有効期限の2か月前に、メールにてお知らせが入ります。

定期報告のやり方は以下の通りです。

提出先
新規又は追加の利用申出を行った地方出入国在留管理官署

提出方法
簡易書留による郵送、または窓口への持参

提出書類
1 定期報告書(別記第8号様式)
2 在留申請オンラインシステム利用者リスト(別記第9号様式)
3 所属している外国人リスト(別記第3号様式)
4 所属予定外国人リスト(別記第3号の2様式)
5 所属機関のカテゴリーを立証する資料(四季報の写し、前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表等)
6 登記事項証明書(※カテゴリー3の場合)
7 勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容等が詳細に記載された案内書その他の勤務先等の作成した文書(※カテゴリー3で登記事項証明書を提出できない場合)
8 勤務する機関の直近年度の決算文書の写し(※カテゴリー3の場合)
9 事業計画書の写し(※カテゴリー3で在留資格「経営・管理」の場合、在留資格「教育」で直近年度の決算文書の写しが提出できない場合)
10 事業用施設の存在を明らかにする不動産登記簿謄本,賃貸借契約書その他の資料及び事業の規模・内容を明らかにする資料(※カテゴリー3で在留資格「経営・管理」の場合)
11 オンラインでの手続を希望する傘下実習実施者リスト(別記第4号様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)
12 オンラインでの手続を希望する実習実施者に所属している外国人リスト(別記第5号様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)
13 オンラインでの手続を希望する実習実施者に所属予定の外国人リスト(別記第5号の2様式)(在留資格「技能実習」で所属機関が監理団体の場合)
14 定期報告の代行に係る依頼を受けたことが分かる資料(※弁護士、行政書士、公益法人職員、登録支援機関職員の場合)

 

さいごに

「在留申請オンラインシステム」を利用したオンライン申請のメリットは以下が考えられます。

  • 24時間365日、いつでも申請できる
  • オンライン上、もしくは郵送で完結するため、混雑する入管に出向く必要が無い
  • 外国人本人に手続きを任せていた企業にとっては、機密性の高い資料を外国人本人に渡さずに済むため会社情報の流出等のリスクを回避できる

 

一方で事前の利用申出や1年ごとの定期報告などの手間、加えて受入機関は今まで以上に外国人の在留状況の把握に努める必要があります。

多数の外国人を受け入れる企業や学校にとってはメリットも多いですが、数人の外国人の受入れであれば現状、従来通りの手続きで十分かもしれません。

もっとも、政府も行政手続きのオンライン化に注力していますので、在留申請のオンラインシステムの改良が進み、利便性が高まる可能性も大いに考えられます。

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投稿者について
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竹澤駿

2017年に行政書士登録と同時に、行政書士法人jinjerの立ち上げに参画し、現在に至る。 外国籍の方の就労ビザの取得支援に特化し、サービス業を中心に一部上場企業から中小企業までの幅広い顧客を持つ。年間約300件の申請を手がけ、昨今は法改正のあった「特定技能」へも対応し、人材会社の新規事業の立ち上げ支援も実施。