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女性社長でも「出産手当金」を受給できます!

公開日:2019.10.15

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女性の方が起業した場合、気になることの1つに出産や育児があるのではないかと思います。

育児については、配偶者や親などと役割分担をして取り組むことができますが、出産に関してれは、本人以外が変わることはできません。ですから、どうしても産前産後の期間、女性は会社の最高責任者である社長であったとしても、仕事を休まざるを得ません。

そのようなとき、会社が既に安定していて、社長が休んでいても当面の仕事が回るようであれば、役員報酬を従来通り受け取りながら休むことも可能でしょう。

しかし、まだ起業したばかりで、社長がいなければ仕事が回らないので、会社を臨時休業したり、大幅に業務を縮小しなければならないような場合は、役員報酬を得るための原資も無く、収入が途絶えてしまうということに直面してしまう恐れがあります。

 

出産手当金は女性社長も受給できる

 

そのようなとき、是非知っておいてほしいのは、社会保険(厚生年金+健康保険)に加入していれば、女性社長でも健康保険から「出産手当金」を受け取ることができるということです。金額としては、産前6週間、産後8週間にわたり、通算して約3か月間、元の役員報酬の約3分の2の所得補償が受けられるということになります。

なお、女性社長が出産手当金を受けるにあたっては、出産のため就労不能の期間につき、役員報酬の支払を停止する旨の株主総会の議事録が必要になります。出産による就労不能は、税務上も、一般的にはやむを得ない事由として定期同額給与の対象外と認められています。

また、上記期間は出産手当金が支払われるだけでなく、本人負担分・会社負担分ともに社会保険料の免除が受けられるのも一般の労働者と同様です。

加えて、産前休業が取得できる産前6週間の到来前に、つわりがひどいなどの理由で、女性社長が医師から就労不能である旨の診断を受け、役員報酬の支払も停止される場合には、健康保険から「傷病手当金」を受給することが可能です。支給できる金額は、出産手当金と同様、元の役員報酬の約3分の2です。

 

育児休業給付金は受給できない

 

ここまでは女性社長にとって良い話でしたが、残念なお知らせもあります。それは、女性社長は「育休」を取ることはできず、「育児休業給付金」を受給することもできないということです。正確に言えば、単なる不就労という形で仕事をしないこと自体は、自分が社長なので自己責任で可能ではありますが、育児休業給付金は、社会保険からではなく、雇用保険から支払われる給付金なので、雇用保険の加入資格が無い女性社長には支払われないのです。

 

国保加入の場合は出産手当金ももらえない

 

もう1つ、残念なお知らせとしては、女性の経営者であっても、法人の社長ではなく、個人事業主の場合は、出産手当金や傷病手当金を受け取ることはできないということです。女性が個人事業主として起業する場合は、社会保険ではなく、国民年金と国民健康保険に加入することになります。しかし、国民健康保険には、健康保険の出産手当金や傷病手当金のように、所得補償に関する給付が存在しないのです。

なお、そのような状況の中でも、嬉しいお知らせもあります。それは、平成31年4月から、産前産後休業に相当する期間、国民年金の保険料が免除になる制度が始まったということです。ただし、本人が申請しなければ免除は受けられませんので、申請を忘れないようにご注意ください。

 

まとめ

 

女性経営者も、私生活においては、結婚をしたり子供を出産したりというライフイベントを経験する可能性があります。もちろん、喜ばしいことですが、経営に影響が出てしまうことも想定されます。そのような場合には、出産手当金や傷病手当金、そして社会保険料の免除制度など、活用できる制度は是非積極的に活用して、家庭と仕事の両立を図っていってください。

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投稿者について
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榊 裕葵

榊 裕葵

東京都立大学法学部卒業後、上場企業の海外事業室、経営企画室に約8年間勤務。独立後、ポライト社会保険労務士法人を設立し、マネージング・パートナーに就任。「社員から信頼される会社作りをサポートする」を経営理念として、顧問先の支援に当たっている。

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