【起業インタビュー 第6回】1人10役?熱血インキュベーターの漫画業界イノベーション|起業サプリジャーナル

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【起業インタビュー 第6回】1人10役?熱血インキュベーターの漫画業界イノベーション

公開日:2017.01.12

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「はじめまして。よろしくね。いやあ、どの名刺お渡しすればいいかなあ」
快活な口調で挨拶をしながら、床鍋氏は10枚以上の名刺の中から数枚をピックアップした。

床鍋 義博(とこなべ よしひろ)氏
アシスタント背景美塾代表取締役・CEO。行政書士床鍋事務所代表。東大和市議会議員。

 

床鍋氏の活動実績

氏がいかに多彩な活動をされておられるか、そのごく一部をご紹介させていただく。

① 明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科(通称MBS)修学
ネット通販会社の経営企画部長として、自社のマーケティング戦略を高めるためにMBSに入学。当時45歳。睡眠時間を削って仕事と学業の両立を果たす。

② 「起業部」の創立
MBS初の部活となる「起業部」を創立。同期で6人の起業家を輩出する。

若い同期たちに「将来何がしたいの?」と訊くと「起業したい」と。でも同時に「どうすればいいのかわからない」「不安がある」とも言うんです。
そこで彼らに起業のノウハウを教えてあげたい、有志で起業を勉強する機会を設けたらいいんじゃないかと思って起業部を立ち上げました。

③ MBA-MARCHの主催
MBAを目指す人、MBAホルダー、MBAに興味を持つ人の交流を目的とした親睦団体MBA-MARCHを主催。岩佐大輝氏、森川亮氏、吉田浩一郎氏、岩瀬大輔氏をはじめ、錚々たる起業家の講演会やMBA OPEN LABO(MOL)の開催を実現する。

④ 創業・新事業支援拠点BusiNestメンター

⑤ 事業創造アクセレーター0→1Boosterアドバイザー

⑥ 「湘南創業経営塾」設立準備中
「遊びのあるコワーキングスペース」をコンセプトにした起業塾を湘南・藤沢に設立準備中。

 

どうして漫画業界へ?

床鍋氏の経歴からは、漫画業界との接点が出てこない。どういう経緯で漫画業界の会社のCEOになられたのかを伺ってみた。

行政書士として許認可の相談に乗っていると、自然と会社全般の相談に乗るようになるんですね。経営戦略的なアドバイスとか。
そういうコンサルティングをしているうちに、ある著名な漫画家の方から「新しい事業をやりたい」「漫画業界に貢献したい」という相談を受けました。
詳しく伺うと「業界に入ってくる新人やアシスタントの技術レベルが低いので、これを解決する方策はないか」という思いがあるとのことでした。

私なりに調べたところ、そのような技術を実践的に教えることに特化したサービスは世にありませんでした。需要は、プロの漫画家がおっしゃるぐらいですから、確実に存在します。前田耕作(アシスタント背景美塾・現塾長)という人財を紹介していただいたことによって、指導者も確保できました。そこで前田を中心にした起業を支援することに決めました。
当初、私は塾の顧問という形で携わっていたのですが、規模の拡大に伴い、塾=会社を「経営」するという感覚が必要になります。そこで、私がCEOに就任したというわけなんです。

 

アシスタント背景美塾について

Face to Faceを大事に

日本は「場」の文化ですから、Face to Faceは重要だと思っています。
もちろん、収益だけを考えると、オンラインに分があるのはわかっています。教室だと一度に1000人、10000人が受講するというのは物理的に不可能ですからね。
しかし、モノを売る、あるいは私たちのようなサービスを提供するといった場合には、お客様のダイレクトな反応をいただけて、すぐにフィードバックができる場所、つまりお客様とのコンタクトポイントは、ある程度残しておいた方がいいのではないかと考えています。

 

画期的な素材集

「あると便利なのはわかっているが、コストがかかるから制作されない」という類のものが世の中に存在する。
アシスタント背景美塾は、そこに敢えて逆らい、コスト難を克服し、「あると便利な素材集」背景BOXを世に送り出した。
監修責任者の前田耕作氏はこう語る。

Twitterで「私たちが監修した書籍が発売されました」という簡単なtweetをしただけでも、とても多くの反響がありました。
拡大縮小によって画像が劣化しないベクターレイヤーという手法で作成された画期的な素材集です。高クオリティで使い勝手がよく、プロでも使える画像だと自負しています。

取材中の前田耕作塾長(左)と床鍋氏。

 

世界に通じる可能性

例えば中国を訪れた時にリサーチしたのですが、現地の漫画の大部分は日本の漫画の翻訳で、オリジナルと呼べるものはほとんどありません。
それほど日本の漫画が支持されているにもかかわらず、そういう漫画を描くノウハウを教えるシステムは整備されていません。
そういう海外の現状から、私たちのコンテンツが世界に通用するんじゃないかという手応えを少しずつ感じながら、今その準備を進めているところです。

 

現場のトップも会社のトップに

床鍋氏は、会社の代表者を2名(床鍋氏と前田氏)にしている意図についてこう語る。

日本はなんとなく職人や開発者といった現場の人間の地位が低いという風潮があるじゃないですか。それはよくないと私は思うんです。ですから、うちの会社では、「講師のトップが会社のトップになることができる」という道筋を示しています。共同代表ではなく、各自代表(それぞれが会社の代表権を有する)であるというところもポイントですね。
こうすることで生まれた相乗効果もあります。私が業界に詳しくなって前田にツッコミを入れるようにもなりましたし、会社経営について前田の知識が積み重なって、利益率や原価率という事項に関して前田が私にツッコミを入れるようにもなっているんです(笑)

 

起業支援への情熱

常人であれば体を壊すのではないかと思うほどのハードスケジュールをこなす床鍋氏。その情熱の源は何なのか。

旺盛な好奇心

一言でいうと、働くのが好きですね。サラリーマン(※多数の部署の管掌役員)と議員を兼任していた時代は、朝から翌朝まで働くこともしばしばでした。
さすがにこれは体を壊す、ということで勤めは辞めたのですが、そうすると空いた時間を自分で埋めちゃうんです(笑)。今でも1ヶ月で終日フリーな日はほとんどありません。
ありがたいことにいろんな方面に首を突っ込ませていただいていますが、行く先々は別の業界ですから、自分の勉強になります。そういうスキルアップが楽しいんです。まあ家族には迷惑をかけていますが(笑)

 

バブル世代としての「贖罪」

私はいわゆるバブル世代で、就職も楽な時代でした。その後バブルが崩壊し、不景気が長期化した結果、「何をやってもダメなんじゃないか」というネガティブな風潮が生まれているのが昨今かと思います。
しかし、今は産業構造の変革期で、代謝が進まなければ皆が沈んでしまう時代です。経済的にいうとネガティブな時代しか知らない若者に「いきなり起業してごらん」と言っても無理でしょうから、バブル時代に良い思いをした大人の責任として、今の若者の起業を積極的に支援すべきですし、支援したいと、私は思っています。

 

若者への期待

ここ数年、私の体感としては、起業は増えてます。実は、日本は起業しやすい風土なんです。その気になれば自分で会社も設立できちゃうわけですから。
それに、縮小したとはいっても、国内人口はまだ1億あるんですよ。新規事業の隙間や、潜在的な需要に応える供給の開発など、まだまだ他にもいろいろあるはずです。仮に失敗したとしても、命を取られるわけではありません。失敗して復活した人なんて私も周りにもたくさんいます。過度に恐れる必要はありませんよ。
もちろん、しかるべき準備やリサーチやスキル、計画は必要です。それを整えるために、私のような起業支援家をどんどん使っていただければと思います。

 

編集後記

氏のバイタリティと行動力、プレゼン能力に、ただただ圧倒された。
もし床鍋氏と同じだけの活動をこなそうと思ったら1日60時間ぐらいないと無理なんじゃないか。そこまで感じさせられた濃厚な1時間だった。

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