はじめに

前々回の記事では日本、前回の記事では中国と台湾の姓について調べましたが、今回は日本のお隣で、日本同様に独自の文字を使用している韓国の上位10姓と姓の特徴について調べてみました！

なお、今回記載する苗字ランキングおよび人口は、すべて名字由来net(HP：https://myoji-yurai.net/)より引用しております。

日本の記事はこちら：https://develop.kigyosapri.com/visa/note/10897/
中国・台湾の記事はこちら：https://develop.kigyosapri.com/visa/note/10903/

韓国の姓の特徴

韓国の姓の特徴は、１文字姓(＝単姓)の多さと種類の少なさです！
一説によると、韓国の姓は270種類ほどしかないそうです。日本の10万種類以上や、中国の6,000種類と比較すると圧倒的に少ないのがわかるかと思います。
そして、韓国では五大姓と呼ばれる姓が人口の50％以上を占めていることから、同姓同名が多くいらっしゃるそうです。

韓国ではハングル文字を主に使用していますが、漢字の名前を持っている方も多いです。
そのため、韓国の方は漢字表記が確認できる公的な書類を入管に提示することで、日本の在留カードに漢字表記を追加することが可能となっています。

上位10姓

韓国の上位10姓は以下の通りです。

1位：金　(日本語読み：キム)　約993万人
2位：李　(日本語読み：イ)　約679万人
3位：朴　(日本語読み：パク)　約390万人
4位：崔　(日本語読み：チェ)　約217万人
5位：鄭　(日本語読み：チョン)　約210万人
6位：姜　(日本語読み：カン)　約104万人
7位：趙　(日本語読み：チョ)　約98万人
8位：尹　(日本語読み：ユン)　約95万人
9位：張　(日本語読み：チャン)　約92万人
10位：林　(日本語読み：イム)　約76万人

見ていただければわかる通り、韓国には圧倒的に金さんが多いです。
韓国全体の人口が約5,174万人なので、およそ5人に1人が金さんということになります。
韓国の苗字は同じ姓であっても本貫(姓をつくった始祖の出身地の地名)と派(同姓で同じ本貫の中でも特に広く名前を残した先祖を始めとして、そこから分かれてできた血族の集まり)の組み合わせが違えば、違う姓とみなされます。
例えば、本貫を金海とする伽耶王族系の金氏の宗族集団である金海金氏と、本貫を慶州とする新羅王族系の金氏の宗族集団である慶州金氏は、同じ『金』を名乗ってはいるものの、別の姓としてみなされます。
現在は本貫が同じでも8親等までなら結婚できるようになりましたが、昔は本貫が同じだと結婚が許されないというルールでした。

ちなみに、複姓で一番多いのは『南宮』で、約1.9万人いらっしゃいます。

最後に

韓国の姓について取り上げましたが、中国や台湾と同様に単姓がほとんどで、複姓は少ないという調査結果になりました。
また、中国や台湾と同じ漢字表記の姓でも、読み方が異なるものがいくつかありました。
中国と陸続きで文化の影響を受けたことが1つの理由なのでしょうか？

ちなみに、中国・台湾と韓国のランキングに登場した『李』は、ベトナムや日本でもよく見られる姓で、世界で一番多い姓としてギネスに認定されています。
その他、アジア各国でも特徴的苗字分布の国があるので、機会があったら調査してみたいと思います！