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保育士不足の解消に外国人を保育士として雇用することはできるのか

公開日:2021.12.03

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現在、保育士の人材不足が問題視されている中で、厚生労働省は2020年度末までに約32万人分の保育の受け皿を確保、さらに2021年度から2024年度までに約14万人分の保育の受け皿を整備することを掲げており、それに伴う保育士の確保が喫緊の課題であると発表しました。

では、「保育士の確保」という観点から、保育園で保育士として外国人の雇用を行うことはできるのでしょうか。

外国人は保育士の業務で在留資格の取得ができない

現行の入管法において、保育士の職務内容に対応する在留資格が無いため、「保育士業務」という内容で技術・人文知識・国際業務などの就労可能な在留資格を取得することはできません。

つまり、大学や専門学校で幼児教育などを専攻していたとしても、在留資格を以っていわゆる保育士の職務内容に外国人が従事することはできないため、「保育士」としての雇用ができないということになります。

仮に外国人が保育士の職務内容に従事するためには、永住者、永住者の配偶者等、日本人の配偶者等などの就労制限がない在留資格を持っていることが必要となります。

ちなみに、留学や家族滞在などの在留資格を持つ外国人が「資格外活動(アルバイト)」として、定められた時間内であれば働くことは可能です。

「語学教師」としての業務であれば雇用ができる

一方で、園内での幼児・児童向けの語学教育をするための外国人教師としての職務であれば、就労するための在留資格の1つである技術・人文知識・国際業務などを取得することができる可能性があります。

保育士不足解消に「子育て支援員制度」を活用することも1つの手

子育て支援員とは、保育の仕事や子育て支援に就業する人を増やす目的で創設された、子育て支援の新たな担い手のことです。各自治体が実施する子育て支援員の研修を修了すると、その分野で働く上で必要な知識や技術を身に着けているとの認定を受けられます。

【対象者】

研修を受ける自治体に在住又は在勤の方で、保育や子育て支援などの仕事に関心を持ち、

地域で保育や子育て支援分野の職務などに従事することを希望する又は従事している方。

子育て支援員の資格は国家試験による保育士資格ではないため、専門的な保育士の職務内容に従事することはできません。ただし、国が定めた「保育士の最低配置要件」の数に一部加算することができるという特例(平成28年4月1日施行)が適用されています。

*保育所における保育士配置の特例(平成28年4月施行)の実施状況調査について(平成28年10月1日) 
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000146658.html

 

外国人職員を子育て支援員として登用することは可能なため、この制度を踏まえて、資格外活動の許可を持っている外国人の採用を検討されてみてはいかがでしょうか。

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