外国人インタビュー第3弾!
今回は、日本の企業に就労後、コロナを経験した外国人の方の生の声を届けていきたいと思います。
プロフィール
お名前:Sobitさん
出身:ネパール
居住地:静岡県
現在の職業:物流倉庫の検品
ビザ申請種類:技術・人文知識・国際業務
1. 今している仕事について教えてください。
私は物流倉庫で検品を担当しています。通販会社なのでお客様から注文を受けたCDやおもちゃなどを、素早く丁寧に検品する作業を行っています。
私は2020年4月に入社しましたが、そのすぐあとにコロナウイルスの影響を受けましたので大変でした。会社からは感染者は出ませんでしたが、一緒に働いているアルバイトの通っている専門学校から感染者が出てしまって、100人くらいのアルバイトが休みになりました。お客様からの注文数はコロナウイルスのあともそんなに減ることはなかったですが、人数が減ってしまった時は対応に時間がかかってしまいました。今日注文をもらったら、明日か明後日には発送するのが普通ですが、その時は1週間くらいかかりましたね。12月くらいからアルバイトも戻って、今は元通りになっています。
そのころから私はチームの副班長に任命されて、管理職として頑張っています。私のチームは留学生が30人くらい、日本人が10人くらいいて、みんなをマネジメントしています。入社から6か月くらいで副班長になるケースは初めてみたいで、仕事の覚えが速く、班長からの推薦で副班長になることができました。漢字が読めなかったり、コミュニケーションが難しかったり、仕事が大変なこともありますが、同じチームの日本人もみんな優しくて、何か困ったときはすぐにサポートしてくれるのでいつも楽しく働いています。
2. 日本に来たいと思ったきっかけはなんですか?
ネパールは日本みたいに、卒業した後仕事ができるチャンスが多くありません。労働賃金が少なくて、アルバイトで一日中働いても1か月で1~4万円(日本円)くらいの給料しかもらえません。病気になってもすぐに病院に行くことができないです。だからネパールの人は卒業して、外国で稼ぐ人が60~70%くらいいます。
私もネパールでの将来が不安だったので、高校を卒業したころから海外に出ている親戚や先輩に連絡して相談をしていました。ちょうど日本に叔父といとこが住んでいたので話を聞き、日本は世界的に安全な国だし、小さいころからドラゴンボールを英語版で見ていたこともあったので、興味があり、日本に行きたいと思うようになりました。ネパールの大学に通いながら日本語の勉強を始めて、途中で留学ビザが下りたので大学をやめて日本に来ました。日本語学校と専門学校を出た後、先輩から今働いている会社を紹介してもらって、応募したら無事内定をもらえました。
学校に通っていたときは最初夜勤のアルバイトをしていましたが、最初は日本語がよくわからなかったので表情をよんで「はい、はい」と答えながら働いていました。ネパールでも働いたことがなかったので、初めて給料をもらったときは本当にうれしかったです。夜勤は大変でしたが日本には24時間空いているコンビニがあるので食べるのに困らなかったです。ネパールにはコンビニがないのですごいなと思いました。
3. 日本でやりたいことがあれば教えてください。
私は将来、自分のビジネスをやりたいと思っています。ネパールレストランを開いたり、ネパールの商品を輸入してネットで販売したり、日本の商品をネパールでネット販売できるようにしたいと思っています。まだネパールにはそのサービスがありません。だから私は、時間がかかるとは思いますが、今の会社で経験を重ねています。
私には奥さんと4歳になる子供がいますが、二人はネパールにいます。子供は両親が面倒を見てくれていて、両親は自分が日本で稼いでいることを喜んでくれています。仕事をしているのでネパールにはなかなか帰れませんが、有給をためてゆっくり帰れるように頑張って働いています。その時には子供を日本に連れてきたいと思っています。
4. 最後に、日本の文化や社会に対して伝えたいことがあれば教えてください。
日本はとても暮らしやすい国ですが、結婚していない人が多いなと思いました。結婚しても、両親と暮らす人はもっといません。私の周りにいる日本人の年寄の人の話を聞くと、みんな寂しそうにしていました。親は自分がやりたいことをやらないで子供のために働いているのに、子供が大きくなって親が年を取ったら、親の面倒を見てる人は少ないですよね。ネパールでは家族みんなで暮らす人がとても多いです。私も、弟とお金をためて、いつか家族みんなで暮らせる家を建てたいね、と話しています。これからも日本でたくさん経験を積んで、頑張っていきたいと思います。