外国人労働者数は約172万人。過去最高を更新するも、増加率は大幅に低下
厚生労働省から最新(令和2年10月末現在)の外国人雇用についての届出状況がでました!
外国人雇用状況の届出制度は、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律に基づき、外国人労働者の雇用管理の改善や再就職支援などを目的とし、すべての事業主に、外国人労働者の雇入れ・離職時に、氏名、在留資格、在留期間などを確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることを義務付けています。
なお、届出の対象は、事業主に雇用される外国人労働者(特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く。)であり、数値は令和2年10月末時点で事業主から提出のあった届出件数を集計したものです。
届出状況のポイント
○外国人労働者数は1,724,328 人で、前年比 65,524 人(4.0%)増加し、平成19年に届出が義務化されて以降、過去最高を更新したが、増加率は前年 13.6%から 9.6 ポイントの大幅な減少。
○外国人労働者を雇用する事業所数は 267,243 か所で、前年比 24 ,635 か所(10.2%)増加し、平成19年に届出が義務化されて以降、過去最高を更新したが、増加率は前年 12.1%から 1.9 ポイントの減少。
○国籍別では、ベトナムが中国を抜いて最も多くなり、443,998 人(外国人労働者数全体の25.7%)。次いで中国 419,431 人(同24.3%)、フィリピン184,750 人(同10.7%)の順。一方、ブラジルやペルーなどは、前年比で減少。
○在留資格別では、「専門的・技術的分野の在留資格」の労働者数が 359,520 人で、前年比 30,486 人(9.3%)の増加。また、「技能実習」は 402,356 人で、前年比 18,378 人(4.8%)の増加。一方、「資格外活動」(留学を含む)は 370,346人で、前年比 2,548 人(0.7%)減少。
届出状況のまとめ
1 外国人労働者を雇用している事業所及び外国人労働者の状況
令和2年 10 月末現在、外国人労働者を雇用している事業所数は 267,243 か所、 外国人労働者数は 1,724,328 人であり、令和元年 10 月末現在の 242,608 か所、 1,658,804 人に比べ、24,635 か所(10.2%)、65,524 人(4.0%)の増加となりました。 外国人を雇用している事業所数及び外国人労働者数ともに平成 19 年に届出が義務化されて以降、過去最高の数値を更新したものの、対前年増加率は、事業所 数で前年 12.1%から 1.9 ポイントの減少、労働者数で前年 13.6%から 9.6 ポイ ントの大幅な減少となっています。 産業別外国人労働者数の対前年増加率をみると、産業ごとに異なるもののいずれも前年と比較して低下しており、新型コロナウイルス感染症の影響等により雇用 情勢に厳しさがみられる中、外国人労働者についても影響が生じているものとみられます。
また 、 こ のうち、労働者派遣・請負事業を行っている 事業所数 は 19,005 か所、当該事業所で就労する外国人 労働者数 は 342,179 人であり、それぞれ 事業所数 全体の 7.1 %、外国人 労働者数 全体の 19. 8 を占めています。 前年比では、 567 か所3.1 %)、 4,075 人( 1.2 %)の 増加 となっています。
(引用:「外国人雇用状況」の届出状況表一覧)
2 外国人労働者の属性
・国籍別にみるとベトナムが最も多く 443,998 人であり、外国人労働者数全体 の7%を占めます。次いで、中国 419,431 人(同 24.3%)、フィリピン 184,750 人(同 10.7%)の順となっています。
・在留資格別にみると、「身分に基づく在留資格1」が最も多く 546,469 人で、外 国人労働者数全体の 31.7%を占めます。次いで「技能実習」が 402,356 人(同 23.3%)、「資格外活動」(留学を含む)が 370,346 人(同 21.5%)、「専門的・技 術的分野の在留資格2」が 359,520 人(同 20.8%)の順となっています。
・国籍別・在留資格別にみると、ベトナムでは「技能実習」が2%、次いで 「資格外活動」のうち「留学」が 28.7%を占めています。 中国では「専門的・技術的分野の在留資格」が 29.2%、「身分に基づく在留資 格」が 28.4%、「資格外活動」のうち「留学」が 19.0%、「技能実習」が 18.3% となっています。
3 都道府県別・産業別・事業所規模別にみた外国人雇用事業所の特性
・都道府県別の割合をみると、東京が26.2%、愛知が 8.1%、大阪が 7.5%の順 となっています。
・産業別の割合をみると、「製造業」が19.3%、「卸売業、小売業」が 18.1%、 「宿泊業、飲食サービス業」が 13.9%の順となっていまする。 また、産業別の増加率をみると、「建設業」が前年比で 20.5%増加、「医療、 福祉」が同 18.0%増加、「卸売業、小売業」が同 14.3%増加となっています。
・事業所規模別の割合をみると、「30 人未満」規模の事業所が最も多く、事業所 数全体の 60.4%を占めています。 事業所数はどの規模においても増加しており、特に、「30 人未満」規模の事業所 では前年比で 11.3%増と、最も大きな増加率となっています。
4 都道府県別・産業別・事業所規模別にみた外国人労働者の就労実態
・都道府県別の割合をみると、東京が 28.8%、愛知が 10.2%、大阪が 6.8%の順 となっています。 また、都道府県別に外国人労働者数の増加率をみると、福井が前年比で 13.3% 増加、群馬が同 13.1%増加、大阪が同 11.6%増加の順となってます。一方で、石 川、長野、岐阜、三重、滋賀などでは、前年比で減少しています。
・産業別の割合をみると、「製造業」が 28.0%を占め、次いで「サービス業(他 に分類されないもの)」が 16.1%、「卸売業、小売業」が 13.5%となっています。
・都道府県別・産業別にみると、多くの地域で「製造業」の割合が高く、特に愛 媛では「製造業」が4%となっています。また、東京では「宿泊業、飲食サービ ス業」、「卸売業、小売業」及び「サービス業(他に分類されないもの)」の割合が 高く、それぞれ 21.3%、19.2%、15.9%となっています。
・事業所規模別にみると、「30 人未満事業所」で就労する者が最も多く、外国人労 働者数全体の 35.8%を占めています。 なお、外国人労働者数はどの規模においても増加しており、特に 30 人以上 100 人 未満の事業所では前年比で 5.2%増加し、最も大きな増加率となっています。
—————————————————————
その他の外国人ビザに関するご相談は行政書士法人jinjerまで。
行政書士法人jinjer
info@gyousei-jinjer.com