外国人の雇用を決定し、在留資格の取得まで完了したら、いよいよ入国に向けた準備が始まります。今回は、在留資格を取得後、入国するまで、入国後に必要となる手続きについてまとめます。
在留資格の取得後の手続き①【査証(VISA)申請】
日本の入管から在留資格認定証明書(COE)が交付されると、次は査証(VISA)を取得します。査証(VISA)は、母国(母国以外の国に居住する場合は居住国)にある日本大使館や日本領事館で行います。日本大使館や日本領事館は、住所によって管轄が異なる場合がありますので、事前に管轄を確認しましょう。→外務省「在外公館リスト・領事館の管轄区域」
大使館や領事館から査証(VISA)が発給された後、日本への入国が可能となります。
在留資格の取得後の手続き②【在留カードの交付】
いよいよ日本への入国です。入国した空港によって、入国時に在留カードが発行される場合があります。この場合、在留カードの住所地は「未定」と記載されます。
入国時に在留カードが発行されない空港から入国した場合は、市区町村で住所登録した後、外国人の元へ郵送されます。
在留資格の取得後の手続き③【住所地の登録】
外国人の居住地が決定すると、決定後14日以内に市区町村に届出を行わなければなりません。この届出は、外国人本人が行います。
入国時に空港で、住所「未定」の在留カードを発行された場合、住所地の届出によって、在留カードの裏面に住所が加筆されます。
入国時に空港で在留カードが発行されなかった場合は、住所届出の後、郵送で在留カードが届きます。
在留資格の取得後の手続き④【ハローワークへの届出】
外国人を雇用する事業主には、外国人の氏名や在留資格について、ハローワークへ届け出ることが義務付けされています。
届出の対象となる外国人
「外交」「公用」以外の在留資格を持つ外国人
※「特別永住者」の方は、日本国内における活動に制限がないため、届出の対象外となります。
届出の方法
対象となる外国人が、雇用保険の被保険者か否かによって異なります。
【雇用保険の被保険者となる場合】
対象となる外国人が、雇用保険の被保険者となる場合は、「雇用保険被保険者資格取得届」をハローワークへ届出る必要があります。
→「雇用保険被保険者資格取得届」は厚生労働省のホームページからダウンロードできます!
1、届出事項
日本人の場合に記載する内容に加えて、外国人の場合は、外国人特有の記載箇所があるので記載します(17~22欄)
2、届出先
雇用保険の適用を受けている事業所を管轄するハローワーク(公共職業安定所)に届け出ます。
※雇用保険被保険者資格取得届を届け出るハローワークと同様
3、届出期限
被保険者となった日の属する月の翌月10日まで
※雇用保険被保険者資格取得届を届け出るハローワークと同様
【雇用保険の被保険者とならない場合】
対象となる外国人が、雇用保険の被保険者とならない場合は、「外国人雇用状況届出書」をハローワークへ届出る必要があります。
→「外国人雇用状況届出書」は、厚生労働省のホームページからダウンロードできます!
1、届出事項
①氏名 ②在留資格 ③在留期間 ④生年月日 ⑤性別 ⑥国籍・地域⑦資格外活動許可の有無 ⑧雇入れ又は離職年月日
⑨雇入れ又は離職に係る事業所の名称、所在地等
2、届出先
外国人が勤務する事業所施設(店舗、工場など)の住所を管轄するハローワークに届け出ます。
3、届出期限
翌月の末日まで