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【飲食店向け】2021年6月から完全義務化!HACCPとは。

公開日:2020.07.01

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2020年6月から食品を扱う全事業者に対して、HACCPによる衛生管理が義務付けられました。

実際は、1年間の猶予期間が設けられているため、2021年6月までにHACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理を開始する必要があります。

 

食品製造業の方ですと、HACCPを耳にしたこともあるかと思います。

従来、食品製造業の事業者向けに整備が進められてきました。しかしながら、今後は、規模に関わらず飲食店や販売店もHACCP をもとに衛生管理を行わなければなりません。

 今回は、完全義務化に向けてHACCPを解説します。

 

HACCPとは

HACCPとは、「Hazard(危害)」、「Analysis(分析)」、「Critical(重要)」、「Control(管理)」、「Point(点)」の単語の頭文字を取った略称で、アメリカで広まった食品の衛生管理に関する手法ですが、現在では世界各国で用いられていることから国際的な基準となっています。

 

一方で、残念ながら日本ではHACCPの導入率はとても低いものとなっております。

食の安全性が注目を浴び、各国がHACCPの導入を進めているなか、世界的に見ても遅れをとっていると言わざるを得ませんでした。

 

これは、HACCPを導入することによって生じるシステム導入などのコストが重くのしかかり、事業者にとって大きな負担になることが明白だったからです。 

しかしながら、東京オリンピックの開催を控え、世界中の人々が日本に集まるなか、日本の食品衛生管理も注目を浴びました。開催期間中は真夏であり、食中毒などが発生してしまうことも十分考えられたためです。

以上の背景から、中小零細企業に配慮しつつ、HACCP義務化が決定しました。それが完璧なHACCPを求めないという点です。

 

食品製造業でいえば、各原料の受入から加工、製造、製品の出荷までのすべての作業工程を整理し、それぞれのプロセスごとに発生しうるハザード(食中毒など)を分析し、そのリスクを取り除くべく基準を設定、管理する手法がHACCPです。

そもそも、食品は日々体内に取り入れるもので、言い換えれば、それだけ健康を害する恐れがあり、最悪の場合、後遺症や死に至る可能性さえあるということです。

 

HACCPの対象事業者

国内の食品の安全性の更なる向上を図る観点から、フードチェーンを構成する食品の製造・加工、調理、販売等を行うすべての食品等事業者が対象となります。

食品衛生法上、許可を得て営業する業種は34種ですが、この許可に関わらず全ての食品等事業者を対象に、「HACCP に沿った衛生管理」が求められます。

なお、衛生管理の基準は、各都道府県等の条例で規定されていましたが、今回の法改正により、全国一律の内容となった点にも注意してください。

また、飲食店の場合、「食品衛生責任者」を設置していると思いますが、食品衛生責任者や食品衛生管理者以外に、HACCP に沿った衛生管理に関する有資格者の設置義務はありません。

 

HACCP に沿った衛生管理」とは、個々の事業者が使用する原材料、製造・調理の工程等に応じた衛生管理となるよう計画策定、記録保存を行い、「最適化」、「見える化」することを言います。

 

具体的には、

①衛生管理計画を作成し、食品等取扱者や関係者に周知徹底を図ること

②公衆衛生上必要な措置を適切に行うための手順書を必要に応じて作成すること

③衛生管理の実施状況を記録し、保存すること

④衛生管理計画及び手順書の効果を検証し、必要に応じてその内容を見直すこと

です。

 

そのため、施設設備等ハードを新たに整備する必要はありません。

また、小規模事業者などでは、HACCPで求められる管理方法を実施することが大きな負担になる可能性もあることから、事業規模や事業形態に応じ、2つの基準を設けました。

それが、「基準A(HACCPに基づく衛生管理)」と「基準B(HACCPの考え方を取り入れた衛生管理)」です。

「基準A(HACCPに基づく衛生管理)」は、HACCP7原則に基づき、食品等事業者自らが使用する原材料や製造方法等に応じ、計画を作成し、管理を行う衛生管理を指します。

一方、飲食店などでは、基準Aが大きな負担になることが予想されるから、基準Aに比べ簡易な「基準B(HACCPの考え方を取り入れた衛生管理)」が適用されます。

 

基準B(HACCPの考え方を取り入れた衛生管理)」となる事業者は、

①小規模な製造・加工事業者

②併設された店舗で小売販売のみを目的とした菓子や豆腐などを製造・加工する事業者
(※菓子の製造販売、食肉の販売、魚介類の販売、豆腐の製造販売等)

③提供する食品の種類が多く、変更が頻繁な飲食店等の業種
(※飲食店、給食施設、そうざい・弁当の調理等)、

④低温保存が必要な包装食品の販売等一般衛生管理のみの対応で管理が可能な業種

などを指します。

 

HACCPの考え方を取り入れた衛生管理とは

小規模な飲食店の場合、「基準B(HACCP の考え方を取り入れた衛生管理)」が求められますが、保健所などから、衛生管理について認証や許可を受けるものではありません。

もちろん、営業許可の更新時や通常の定期立入検査のときに、衛生管理について確認される可能性はある点に留意してください。

 

次に、実際にどのような衛生管理が求められるかというと、①衛生管理計画の策定、②計画に基づく実施、③確認・記録、の3つの項目が挙げられます。

衛生管理計画とは、すべての食品に共通して行う「一般的衛生管理」、食品の調理工程に合わせて行う「重要管理」に分類し、それぞれの項目ごとにチェックシートを作成することとなります。

なお、これらの衛生管理計画の手順を説明した手引書は、業界団体でも作成されています。

 

※厚生労働省

HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き[飲食店編]

 

※公益社団法人日本食品衛生協会

HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(小規模な一般飲食店事業者向け)

 

慣れないうちは、上記の参考様式をもとに、お店の管理シートを作成することをお薦めします。

 

罰則はあるの?

HACCPの導入は義務とされていますが、現段階で罰則自体は設けられていません。

とはいえ、営業許可の更新時や通常の定期立入検査のときに、HACCPによる衛生管理を確認される可能性もあるため、最悪の場合は営業許可が更新できなくなる恐れもあります。

 

また、都道府県等の地方自治体による条例で規定を設けることも可能です。

今後、条例で規定が定められる可能性も十分に考えられるため、いまのうちにHACCPの導入を進めるようにしましょう。

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投稿者について
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竹澤駿

竹澤駿

行政書士法人jinjerの立ち上げに参画し、現在に至る。外国籍の方の就労ビザの取得支援に特化し、サービス業を中心に一部上場企業から中小企業までの幅広い顧客を持つ。年間約300件の申請を手がけ、昨今は法改正のあった「特定技能」へも対応し、人材会社の新規事業の立ち上げ支援も実施。東京都行政書士会新宿支部所属。新宿支部研修部所属。

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