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「理想の上司」にみる、期待される管理職像

公開日:2018.04.09

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理想の上司ランキングの傾向

大手生命保険会社が行っている「理想の上司ランキング」が毎年、春先に発表されます。
このランキング調査は、4月から新社会人となる学生を対象に、男女に分けて行われています。

今年のランキング結果では男性の1位が内村光良、2位に松岡修造、3位はタモリ、4位から8位に池上彰、林修、明石家さんま、所ジョージ、イチロー、そして9位に長谷部誠、大泉洋、桝太一(日本テレビアナウンサー)、羽生善治(将棋プロ棋士)の4人が入っています。
一方、女性の1位が水卜麻美、2位に天海祐希、3位は吉田沙保里、4位から7位に有働由美子、石田ゆり子、深田恭子、いとうあさこ、8位はイモトアヤコ、渡辺直美、夏目三久、黒柳徹子の4人になっています。

男性、女性ともに1位の内村光良と水卜麻美が2年連続であったことに加えて、6人が昨年も10位以内に入っており、男性と女性共通に昨年とかなり共通した顔ぶれが並んでいます。特に女性については2位の天海祐希と3位の吉田沙保里も2年連続であり、4位と5位の有働由美子と石田ゆり子も順位が入れ替わっただけであり、上位5人に同じ顔ぶれが並びました。
また男性においても昨年は10位に入っていなかった松岡修造が2位になっていますが、一昨年は1位、その前が2位になっているため、常連の復活といえます。

 

若者に支持される管理職像

理想の上司ランキングから、若者から支持される管理職像が確認できます。理想の上司ランキングは1位から10位までの顔ぶれに加えて、選んだ理由も発表されます。
2年続けて1位になっている2人の理由について、内村光良は「親しみやすさ」と「実力」、水卜麻美は「親しみやすさ」と「明るさ」とされています。つまり男性、女性共通に若者は管理職に対して「親しみやすさ」を期待していることがわかります。

新社会人としてスタートを切った後、仕事を通じて成長することが必要であり、上司としての管理職は指南役としての役割が求められます。指導を受ける立場の若者は、指導内容よりも「親しみやすさ」を重視していると解釈できます。
もっとも、若者から支持される管理職像と企業が期待する管理職像と一致するとは限りません。また新入社員が、どのような心構えで社会人として出発するかを見極めることも重要です。

新卒者の採用は2014年以降、学生に有利な売り手市場が続いていることが理想の上司ランキングに反映されていると考えられます。売り手市場が続く良好な環境が社会人となる上での心構えに影響して「親しみやすさ」の重視につながっているかもしれません。

 

高まるメンタルヘルスマネジメントの重要性

日本生産性本部の調査によると、若手社員の「心の病」が増加しています。この調査は企業を対象に、心の病にかかる社員が最も多い年代を回答してもらい、その結果をまとめています。
前回の調査は2014年に行われており、最新の調査は昨年の7月から9月に行われました。前回と最新の調査結果を比較すると30代は36.8%から32.6%、50代以上は4.4%から3.7%と減少しています。40代は増加していますが32.4%から35.8%と微増にとどまっています。ところが10~20代は18.4%から27.9%と大幅に増加しています。

一昨年からストレスチェック制度が導入されたため、管理職の役割として職場におけるメンタルヘルスマネジメントの重要性が高まっています。
管理職の役割をラインケア、職場のメンバー1人1人による自己管理のことをセルフケアといいます。セルフケアに加えて、管理職が職場のメンバーのメンタルヘルスの状態を把握すること、そして懸念すべき兆候が確認できた場合には人事部門や産業医などと協力しながら適切に対処することが期待されています。

これまでは、ラインケアの対象は30代と40代の働きざかりの年代が中心になると考えられてきました。ところが日本生産性本部の調査結果から、管理職は、上司に「親しみやすさ」を期待している若者のメンタルヘルスにも配慮することが求められているといえそうです。

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