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新興国だからこそ効果抜群!インドの不をビジネスにするスタートアップ企業

公開日:2017.08.30

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いま、インドがスタートアップで注目されている―ということをご存じでしょうか。インドといえば、1991年に経済自由化に踏み切った以降、順調に成長し、2016年にはGDPが前年と比べ7%増加するほど、投資家からも、注目されている国ともいえるでしょう。

日本との関係では、2011年に包括的経済連携協定(EPA)を発行。2015年にはインド高速鉄道計画(ムンバイ・マーメダバード間)を日本が受注するなど、良好な関係を築いています。

今回はインドのスタートアップ事情について調べてみました。

 

世界中の経営者がインドに注目している?!

仏教の発祥の地であったり、0の概念をつくったと言われるインドは、何かを生み出すことに長けているのかもしれません。

ユニコーン企業(評価額が10臆ドル以上の企業)数は、CB Insightsによるとユニコーン企業全世界215社中、アメリカ107社、中国56社、次いでインド10社です。ちなみに、日本はメルカリの1社のみとなっており、まだまだスタートアップの環境が整っているとは言えない状況です。

 

2016年に、「Startup India(スタートアップ インディア)」という、インドのモディ首相によって発表された政府主導の起業を支援する行動計画(アクションプラン)が発表されました。

内容を見てみると全部で19項目あり、例を挙げると、「総額1,000億ルピー(約1,900臆円)のファンドの設立」、「特許審査の法的支援や、許認可の簡素化」、「法人税の減税措置」などがあり、インドの本気度が伺えます。

またアクションプランの発表当日には、日本のソフトバンク社の孫社長やアメリカのUber社のCEOも出席され、インドのスタートアップ事情に関心が集まっていることがわかります。

 

日本の進出状況は?

まだまだ新興国であるインドでは、法規制やハード面でのインフラが未整備というデメリットが存在します。

国際協力銀行が行う企業調査『わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告』によると、インドへの事業展開への課題として「インフラが未整備」を選択した企業が51.4%、また「法制の運用が不透明」を選択した企業は35.4%となっています。

しかし、同調査によるインドが海外事業展開に有望である理由として「現地マーケットの今後の成長性」が85.2%と高く、デメリットを払拭するほどの期待感を企業は持っていることが伺えます。

また、インフラが未整備という点において、現政権であるモディ首相に期待する声があることにも注目すべきだと考えます。

 

では、日本の企業の進出状況はいかがでしょうか。

在インド日本国大使館と日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、インドへ進出している日系企業数が2016年に1,305社(前年度106%)、日系企業の拠点数は4,590拠点(前年度103%)と増加傾向にあることが伺え、インド進出のノウハウが着実に溜まりつつあるのではないでしょうか。

 

人口ボーナス!新興国であるがゆえのメリット

現地でスタートアップ旋風を巻き起こしている企業をいくつか紹介します。

不をビジネスにするということは、起業において大事な要素であることは確かですが、その点インドでは、新興国であるがゆえチャンスはたくさんあるともいえます。

例えば衛生状態が劣悪な国として挙げられるインドですが、このトイレ事情を改革しようとチャレンジするスタートアップ企業がSvadha社です。市場規模は1.5兆円ともいわれており、同社の代表であるガリマ・サハイ氏は、世界銀行で国際人権法の専門家として勤務していた経験から、インドの悲惨なトイレ事情を改善しようと決意された方です。

 

インドでは銀行口座を保有している方が多くなく、また地方や農村部では銀行やATMなどもないとのことです。このような状況下で普及しているのがFinTechによる電子決済です。

インド内大手の電子決済システム「ペイティーエム(Paytm)」を運営するワン97コミュニケーションズ社は、評価額10億ドル以上のユニコーン企業です。金融インフラが未整備な新興国ほどFinTechが有効であるといえるでしょう。さらに昨年発表があった旧紙幣の廃止により、電子決済の一般化は、ますます追い風になることは間違いなしです。

 

モバイル広告でグローバル展開しているインモビ(InMobi)社は、Google社の買収を断ったと噂されたユニコーン企業です。スマートフォンの普及に伴い、急速に増えた競合を抑えて勝ち残った同社は、今では世界200カ国、7億5000万ユーザーにリーチする業界最大手のモバイル広告企業となりました。

 

インドにおけるEコマース市場は、インド発のフリップカート(Flipkart)社、スナップディール(Snapdeal)社、そしてアマゾンが競っている状況です。インドは国土が広いため、農村部まで行き届くサービスが受け、また今では一人一台保有するスマートフォンの普及も相まって急成長を遂げています。日本貿易振興機構(ジェトロ)が発表した「インドのeコマース市場調査」によると、2020年には1兆ドルに到達する市場規模になると予想されています。

 

さいごに

いかがでしたでしょうか。インドにはまだまだ不がたくさんあるようです。また2020年には中国の人口を抜くだろうといわれており、市場も成熟しておらず、起業・投資ともにチャンスは広がっている国といえるのではないでしょうか。

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投稿者について
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竹澤 駿

2017年に行政書士登録と同時に、行政書士法人jinjerの立ち上げに参画し、現在に至る。 外国籍の方の就労ビザの取得支援に特化し、サービス業を中心に一部上場企業から中小企業までの幅広い顧客を持つ。年間約300件の申請を手がけ、昨今は法改正のあった「特定技能」へも対応し、人材会社の新規事業の立ち上げ支援も実施。

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