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起業家はビジネスプランを練る時に「美人コンテスト」を意識すべきである

公開日:2017.01.04

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こんにちは。社会保険労務士の榊です。起業前夜、ビジネスプランを練っているときは、夢が膨らんでとても楽しく感じるでしょう。実際、私もそうでした。ですが、ビジネスプランを練る時には、客観的かつ冷静にならなければなりません。

株式投資は美人コンテストである

やや前置きが長くなりますが、株式投資の世界において、世界的に著名な経済学者であるケインズは「株式投資は美人コンテストである」という名言を残しています。

この言葉の意味は、美人コンテストで誰が1位になるかを予想して当てるには、自分が主観的に美人と思う女性ではなく、多くの審査員が美人と判断するであろう女性は誰かを予想すべきことが必要ですが、これと同様に、株式投資の世界で儲けるためには、自分が「この株は値上がりする」と思う会社の株を買うのではなく、多くの投資家が値上がりするだろうと思うはずの株を予想して、先回りして買うことが必要である、という教えです。

起業においても

起業においても、その考え方に通じるところがあります。

起業家自身が「このサービスは必ずヒットする」と確信し、勇んで起業したとしても、現実に世の中の大多数の人が「そんなサービスは必要ない」と思っていたら、そのビジネスは売上が立たずに廃業一直線になってしまいます。

ですから、起業前にはできるだけ多くの人の意見を聞いて、世の中のニーズを見極めながら、ビジネスプランを煮詰める必要があるのです。

具体的な方法3つ

そのための具体的な方法を3つ紹介しましょう。

1つ目

第1は、身近な友人に「私は起業してこんなサービスを始めようと思うのだが、どう思うか」と聞いてみるのが良いでしょう。

ただし、気を付けて頂きたいのは、友人に普通に聞くだけでは、起業家であるあなたのことを応援したいという気持ちになるでしょうから、おおむね「面白そうだね」とか「頑張ってね」という意見になるということです。

そこで、聞き方に一工夫して、「仮に、私が本当に起業したら、君の家族や友人、会社の人たちにも、私の会社のサービスを紹介してもらうことは可能か」という聞き方をしてみるのをお勧めします。このような切り口で聞かれたら、聞かれた友人のほうも、自分が他人に紹介する責任が生じますので、本音で実は気になっていたことがあれば、辛口な意見も含めてアドバイスをしてくれると思います。

2つ目

第2は、商工会などが開催している創業イベントや、異業種交流会などに参加してみることです。実際に会社を経営している方や、税理士、中小企業診断士などの士業の方から、経験や専門知識に基づいた意見をもらうのは、間違いなく参考になります。

イベントや異業種交流会の場で、ザックリとした意見をもらうだけであれば費用が発生することはないと思いますので、こういった場もうまく活用するべきだと思います。

3つ目

第3は、日本政策金融公庫などの金融機関の相談窓口に行って「こういうビジネスプランだったら融資を受けられそうか」と聞いてみたり、ベンチャーキャピタルの主催するイベントに参加して、ベンチャーキャピタリストの方から意見を聞いてみたりすることです。

金融機関やベンチャーキャピタルは、融資や出資という形でリスクをとって起業家を支援する立場なので、下手なビジネスをされて融資や出資が焦げ付いたら一大事です。ですから、事業性の面からシビアかつ客観的な意見を聞くことができると思います。

まとめ

以上のような観点から、どのようなビジネスモデルなら世の中で受け入れられそうか、起業前に可能な限り広い視点で情報を集めてみてください。

起業家として「自分の意見」をしっかりと持つことは大切ですが、「自分の意見」とは、決して独善的なものであってはならず、周囲の声を謙虚に聞き入れた上で、自分なりの価値観に基づいて取捨選択し、はじめて浮かび上がってくるものだと私は思います。

世の中の声をしっかり聞いて自分のビジネスプランを練り上げれば、独りよがりのビジネスプランで突進するよりも、成功確率は格段に上がるはずです。

 

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榊裕葵

東京都立大学法学部卒業後、上場企業の海外事業室、経営企画室に約8年間勤務。独立後、ポライト社会保険労務士法人を設立し、マネージング・パートナーに就任。「社員から信頼される会社作りをサポートする」を経営理念として、顧問先の支援に当たっている。

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