機関投資家向けのオルタナティブデータ閲覧サービス「PERAGARU(ペラガル)」株式会社hands 門脇蒔人【起業インタビュー178回目】|起業サプリジャーナル

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機関投資家向けのオルタナティブデータ閲覧サービス「PERAGARU(ペラガル)」株式会社hands 門脇蒔人【起業インタビュー178回目】

公開日:2022.01.19

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従来は企業の財務情報や業界分析によって判断されていた投資に関する情報。その伝統的なデータに加え、変化の早い時代の新たな情報として注目の集まるオルタナティブデータは、これまで決算情報などに載ることのなかった企業の成長要因となる様々なファクトを集めることで、投資家の判断にスピードを持たせる重要な役割を持っている。そのオルタナティブデータに着目した注目のスタートアップ(株)handsと、そのサービスについてお話を伺いました。

 

 プロフィール(株式会社hands COO 門脇蒔人氏)

東北大学経済学部卒業。野村證券株式会社にて日米株式運用コンサルティング、M&Aソーシング、エンダウメント投資戦略セミナー運営等に従事。その後、株式会社handsにてオルタナティブデータの取得ロジック構築、機関投資家営業、ファイナンス、採用、データサイエンスコンサルティング等に従事。

 

 株式会社handsについて

ー 事業内容について、教えて下さい。

機関投資家向けのオルタナティブデータ閲覧サービス「PERAGARU(ペラガル)」の運営をしています。

 

機関投資家向けのオルタナティブデータ閲覧サービス「PERAGARU(以下、ペラガル)」とは、どんなサービスなのでしょうか?

ペラガルとは、投資家が投資判断のために使うデータ(オルタナティブデータ)をweb上で閲覧できるサービスです。業界分析や企業調査に必要な情報を取得出来るサービスとして、SPEEDAやBloomberg、QUICKなどがございますが、これらのオルタナティブデータ版がペラガルとなります。

 

サービス名は、企業の株価収益率を指す「PER」と「上がる(AGARU)」を足した造語になっており、現在130を超える企業のオルタナティブデータを確認することが出来ます(2022年1月時点)

 

ー この「オルタナティブデータ」とは、どんなデータのことを指すのでしょうか?

従来、ヘッジファンドや投資銀行といった機関投資家は、投資判断のために財務情報や経済統計などのデータを用いてきました。こうしたデータを伝統的データと呼ぶのに対し、オルタナティブデータは、POSデータ、クレジットカードデータ、位置情報、衛星画像などの、これまで活用されてこなかった代替的なデータ全般を指します。例えば、TOHOシネマズを運営している東宝(株)の株式をファンドが購入検討している場合、映画館の動員数が投資判断をする上で重要な情報です。ペラガルでは東宝の予約状況を閲覧することができますので、このデータをもとに投資判断を行うことができます。

 

ー なるほど。これまで企業の財務状況や業界分析によって判断していたデータから、こういったデータが投資家内で重宝される様になった経緯には、どんな背景があるのでしょう?

一番の理由は、それだけでは投資判断にスピードを持たせることが出来ない、という理由になりますこれまでは企業の決算や政府が出している情報の中から最終的な投資判断を行ってきましたが、それだけですと2-3ヶ月の範囲でしか情報の更新が行われず、「投資判断の即時性に欠ける」や「情報粒度が粗い」といった課題が存在していたのです。

 

従来、そういったデータはどの様にして集めていたんですか?

これまでは各企業の若手社員を中心に、特定の企業のホームページを見て、毎朝エクセルにデータを入力するなどして集められていました。

 

なるほど!御社のサービスを使えば、そういった工数に時間を割くことなく、オルタナティブデータを活用した投資判断を可能にしてくれるんですね。その他にも、サービスの特徴などありますか?

個別銘柄へのデータ紐付けが強みです。弊社の技術者以外のメンバーの多くは、ファンドアナリストや証券会社出身者で構成されていて、各上場企業のKPIの特定を素早く行うことができます。個別銘柄に紐づいたデータを使うことにより、ペラガルユーザーは円滑かつ大胆に投資判断を行うことが可能になっています。

 

 メンバーの強みを活かした事業から生まれたサービス

サービスが出来た経緯についても教えて下さい。

証券会社出身者、仮想通貨取引所のエンジニア、データサイエンティストなどを中心に構成されている、弊社メンバーの強みを最大限に活かした事業としてペラガルは立ち上がりました。業界での経験から、データに関する悩みを持った方に対してどのようなデータを提供すれば良いかを分析することやデータ取得のアイデアを具現化する技術に強みがあり、それをサービス化したのがペラガルです。

 

門脇さん自身は、どんな経緯で入社しているのでしょうか?

私自身は元々証券会社の営業をしていたのですが、顧客のほとんどが経営者だったこともあり、このまま会社員として組織に居続けることに早くから危機感を持っていました。最初は、自分でも金融系の事業を立ち上げようとしていたのですが、事業の相談を弊社代表の塩谷に相談したとき「その事業の拡大は難しいから」と、そのままジョインすることになりました(笑)

 

 今後について

中長期的な展開についてお教え下さい

現在は130の銘柄を確認出来るペラガルですが、取り扱うオルタナティブデータを増やすことで、オルタナティブデータを閲覧できるプラットフォーム化を目指しています。現在のデータ収集方法はWebスクレイピングがメインですが、今後はデータホルダーとのデータ連携によって取り扱うデータを増やしていく予定です。特に日本の大企業は、社内に大量のデータが蓄積されている場合が多くあります。それらのデータを投資判断に使いやすい形に整形して投資家に届けることで、データホルダーのマネタイズが可能になり、同時に投資家の投資判断もより高度になっていきます。

 

ー なるほど!データを開示することで企業にとってもメリットが生まれるんですね。最後に、記事内でお伝えしたいPR事項などもあればお教え下さい。

大企業で保有していながら活かせていないデータも、弊社の場合、オルタナティブデータとしてを個別企業に紐付けることが可能です。そういった、大企業で保有しつつも活かせていないデータがあれば、是非マネタイズのご相談を弊社に頂戴出来れば嬉しく思います。

 

ー 利益を生んでいない情報がお金になることは、提携先企業にとってもメリットのある話ですね。今後の展開も楽しみです!本日はありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございます。

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