こんにちは!ビザサプリジャーナル編集部です。
12月に入り、来年4月に入社する外国人留学生の在留資格変更申請の受付が開始しました。
留学生が一斉に変更申請を始めるので、12月から来年の3月までは出入国在留管理庁がかなり混雑します。普段より時間がかかるため、申請する方は早めに行いましょう!
日本学生支援機構によると外国人留学生の数は年々増加傾向で、卒業後の進路として日本での就職を希望する留学生は64.6%(17年度調査)を占めています。人手不足の日本において貴重な戦力ともなっている外国人留学生ですが、一方では様々な問題が起こっています。
11月7日に日本経済新聞で報じられた内容によると、日本語能力試験(JLPT)の偽造証明書を出す事件が相次いでいます。就職や昇進に有利になるため、外国の偽造業者に頼むケースが増えています。
検察側の冒頭陳述によると、男はフェイスブックで偽造業者を見つけ、代金として1万円を送金した。証明書は「日常的な場面で使われる日本語を理解できる」とされる、難易度が上から2番目の「N2」。勤務先での昇給のために必要だったが「どうせ合格できない」と考え、偽造を頼んだという。 4月に創設された在留資格「特定技能1号」の取得を希望する人は、ゆっくりした会話を理解できることなどが基準となる「N4」の証明書があれば日本語テストの受験が免除される。学歴などを点数化して在留資格を認定する「高度専門職」では、最高難度の「N1」の取得者に高い点数が与えられる。在留資格に詳しい平島秀剛行政書士は「日本で長く働こうとする外国人にとって、証明書の持つ価値は高い」と指摘する。 |
[出所:2019年11月7日 日本経済新聞]
今年3月には、東京福祉大学で過去1年間に約700人もの留学生が所在不明となっていることが発覚し、話題になりました。その背景には、勉強よりも出稼ぎが目的で留学するいわゆる「偽装留学生」が増えているからとされています。
留学生は学校の入学金や授業料を支払うためにアルバイトをするケースが多く、賃金の高い日本で稼いで家族に仕送りしている学生もいます。
本来留学ビザの審査において、留学費用を自腹でまかなえない外国人に対してのビザ発給を認めていません。しかし政府が掲げる「留学生30万人計画」の影響で審査が甘くなり、経済力のない留学生を受け入れる動きがあるとされています。
今年1月1日の時点で不法滞在者は7万4167人に上り、年々増加しています。
日本にとって留学生は、政府や学校側の視点から見ると「低賃金で日本人が働きがらない重労働の労働力になってくれる」「学費を払ってくれるので学校の経営が回る」といった都合の良い存在になりつつあります。
留学生をはじめ日本に滞在している外国人に関する事件や問題は、果たして彼らだけの責任なのでしょうか?外国人に労働力やマナーなどを求める前に、受け入れ側の認識や配慮が欠けていないか、考えてみたいものです。
[出所:2019年11月1日 日本人が目を向けない「消えた留学生」の深層]