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公庫の新創業融資を起業家が利用するメリットとは?

公開日:2017.12.28

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こんにちは。株式会社港国際ワークスタイル研究所 代表取締役/港国際社会保険労務士事務所 代表の近藤由香です。

これから創業する方、創業間もない方が事業を起こす際に考えるのは、資金調達方法です。資金が手元になければ、どんなすばらしいビジネスのアイデアも形になることがありません。

今回は起業家が活用できる融資制度について、見ていきます。特に起業する方、起業したての方が利用し易い日本政策金融公庫の新創業融資制度(以下、創業融資)について、利用するメリットを見ていきましょう。

 

創業融資を受けるメリット

1:起業家が融資を受けやすい

一般的に、これから起業しようとする方や、起業したての人は、まだ信用力がない状態です。ということは、民間の金融機関のプロパー融資は受けにくく、ハードルが高くなっています。

一方で、日本政策金融公庫は、政府の100%出資機関であるため、新しい事業や産業を生み、活性化させることを使命の一つとしています。このため日本政策金融公庫は銀行よりもリスクを多くとり、創業する方や創業間もない方であっても、積極的に融資を行っています。

このように、スタートアップ時期の起業家にとっては、融資を受けやすいというメリットがあります。

2:無担保・無保証で受けることが出来る

一般的に金融機関から融資を受ける場合、社長は連帯保証人になります。会社で返済が出来ない場合には、社長個人が負債を追うことになります。

ですが、日本政策金融公庫の創業融資では、無担保・無保証で融資を受けることが可能です。社長個人で負債を負うことはないということです。これは創業期の起業家にとっては、大変有利な制度と言えます。

3:自己資金要件が緩い

一般的に、融資を申し込む際に、融資希望額に対して一定割合の自己資金があることを求められることが多いです。

例えば2分の1の自己資金の要件の場合、1,000万の融資を受けたいと考えた際は、500万は自分で資金を用意していることが必要ということです。

この点でも創業融資は大変有利です。この自己資金割合の要件が緩く、10分の1以上の自己資金があればよいとされています。もちろん、自己資金は多ければ多いほど、融資を受けた後それを返済していく能力があると判断される要素となるため、多ければ多いに越したことはありません。ですが、この要件が緩いほど、創業期の起業家にとっては、融資が受けやすいと言えるでしょう。

 

■創業融資を受ける際にあらかじめ押さえておきたいポイント

1:自己資金をある程度用意すること

融資を考える際に、自己資金について用意をしておかなくてはなりません。まれに全く自己資金がないにもかかわらず、1,000万の融資を受けたいという起業家もいますが、創業にあたって自分で資金を用意できる力も融資の判断材料として見られています。ある程度自分で資金を準備しておくことが、金融機関へ、「稼ぐ力」があることをアピールするポイントとなります。

また、自己資金については、きちんとサラリーマン時代から貯金をしてきたことが分かる場合以外は、原則としては細かく出所を聞かれることが多いです。きちんと説明が出来るように準備をすることが大切です。

2:お金の使いみちを明確にすること

融資希望額を出す際に、お金の使い道(資金使途)をきちんと根拠立てて説明をしていくことが求められます。

例えば、事業をするのに何かシステムを購入する、賃貸物件にかかる経費などについては、物件の賃貸借契約書や見積書などが必要です。特に何もないけれど、何百万円も借りたい、ということは不可能なのです。そのため、これからかかる経費の根拠を明確に示していきましょう。

3:公共料金や個人のローンについて期日通りに支払いをしていること

融資を受ける際には、個人の通帳も見られることになります。そこでは、社長個人が公共料金や家賃など、毎月決まって支払うものがきちんと期日通りに支払われているかが見られています。これは、融資を受けた後、その人物がきちんと期日通りに返済していくことが出来る人物かどうかをこれによって判断しているためです。

ですので、公共料金や家賃といった毎月定額に引き落としがかかっているものについては、滞りなく支払うようにしましょう。さらに、個人のローンやキャッシングなどについても、遅延がないようにしていきましょう。ローン返済やキャッシングについて、遅延が度重なったり、焦げ付かせている場合には、融資の判断がマイナス材料にしかなりません。

融資を受ける可能性がある場合には、その時だけでなく、社長の個人の以前からの通帳が見られていることを知り、あらかじめお金についてきちんとした管理を心掛けていきましょう。

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投稿者について
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近藤 由香

大学卒業後、損害保険会社勤務時代に損害保険代理店と関わる中で中小企業では就業規則が整備されていない現実、離職率の高さに直面。企業が発展するには企業理念・それに基づく教育、働きやすい制度が必要と考え、在職中に社会保険労務士を取得。その後社会保険労務士事務所にて代表社員。 東京都内で、社労士事務所を新設し、同時にワークライフバランスについての相談業務専門の「株式会社 港国際ワークスタイル研究所」を設立。 現在はワークライフバランスコンサルタント、社会保険労務士の資格を活かしながら、企業の”ホワイト化”・企業変革を中心に活動中。

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