今回は、日本の会社設立件数について調べてみました。
平成27年の日本の会社設立件数
総数 111,238件
株式会社 88,803件
合同会社 22,223件
合名会社 119件
合資会社 93件
ちなみに、5年前の平成23年の数字は下記のとおり。
総数 89,664件
株式会社 80,244件
合同会社 9,130件
合名会社 40件
合資会社 250件
【引用元】 政府統計の総合窓口e-STAT
総数としては増加傾向にあり、株式会社・合同会社ともに設立件数は5年前よりも増加しています。
特に合同会社の伸びが大きいですね。合同会社の場合は、定款の作成は必要なものの、公証人の認証は必要ないので、認証手数料と謄本代がかからないという点や登録免許税が株式会社の場合よりも安いという点などから選択される傾向にあります。
これだけだと比較するものがなく分かりにくいので、アメリカと比較してみます。
アメリカの起業数
フォーブス社の報道によると、アメリカでは毎月543,000社が設立されているとのことです。
【引用元】 Forbes | Who’s Starting America’s New Businesses? And Why?
年間だと約6,516,000社が設立されているということですね。
日本の約60倍程度。そもそもの国土の大きさや人口、法人の数が違いますので一概にはいえませんが、それを差し引いても日本は起業数が少ないといえそうです。「アメリカに比べて日本は起業する人が少ない」といわれるのはこういったデータに基づいているものと思われます。
開廃業率
起業の数だけでなく、開廃業率という観点から考えてみます。市場経済において、企業は絶えず生成と消滅を繰り返し、生成と消滅の頻度が高ければ高いほど産業の新陳代謝が促されます。その動態を把握するために、「開業率・廃業率」という指標が用いられます。
単純には比較できないものの、アメリカが10%程度、日本が4%台というデータがありますので、我が国の開業率・ 廃業率は、アメリカの半分又はそれ以下となっており、産業の新陳代謝が進んでいないことが推察されます。
【引用元】2014年中小企業白書
起業環境の国際比較
世界銀行が行なった起業環境に関する国際比較によれば、開業に要する手続き、時間、コストを総合的に評価した場合、日本の起業環境は総合順位で2014年は120位です。下記のようなデータが出ています。
|
総合順位 |
会社 登記に 要する 手続数 |
会社 登記に かかる 日数 |
開業コスト |
シンガポール |
3 |
3 |
2.5 |
0.6 |
香港 |
5 |
3 |
2.5 |
0.8 |
アメリカ |
20 |
6 |
5 |
1.5 |
イギリス |
28 |
6 |
12 |
0.3 |
韓国 |
34 |
5 |
5.5 |
14.6 |
フランス |
41 |
5 |
6.5 |
0.9 |
ドイツ |
111 |
9 |
14.5 |
4.7 |
日本 |
120 |
8 |
22 |
7.5 |
資料:世界銀行「Doing Business 2014」
(注)1.register firm を会社登記と訳した。
2.開業コストは、一人あたりの所得に占める金額の割合を表している。
【引用元】2014年中小企業白書
世界銀行は、毎年ビジネスのしやすさをランキングした「Doing Business (ビジネス環境の現状)」を発表しています。190カ国/地域を対象としたDoing Business 2017は、10月25日に発表されました。『〝 Starting a Business 〟(起業のしやすさ)』という項目にて、会社設立においての規則や制度などを190ヶ国で比較した結果、日本は第89位となっており、先進国の中でも下位に位置しているのが現状です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、日本における会社設立の件数・開廃業率・起業環境についてデータに基づきご紹介しましたが、今後も起業に関する情報を提供していきます。
これから会社設立を検討される方は、会社設立書類の一括作成サービス起業サプリを是非ご利用ください。