日本の未公開ベンチャー企業による資金調達の総額は、2006年から2013年まで下降・低迷していましたが、2016年の1年間で2099億円と2006年の集計開始以降で最高額となったことが、ジャパンベンチャーリサーチ(JVR)による集計で明らかとなりました。
2017年も各社から資金調達についてのプレスリリースが出ていますが、2017年7月に発表された注目の資金調達についてまとめました。
2017年7月は、起業サプリジャーナルでインタビューさせていただいたMiewやラブグラフが資金調達されています。
CONCORE’S(コンコアーズ)
建設現場向けの業務改善プラットフォーム「Fhotoruction(フォトラクション)」を提供しているスタートアップのCONCORE’S(コンコアーズ)(2016年3月14日設立)は、7月4日、ジェネシア・ベンチャーズ、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、個人投資家、既存株主のプライマルキャピタルなどを引受先として総額1億円となる第三者割当増資を実施した。
参考:プレスリリース
フューチャースタンダード
低価格・高機能な映像解析システムの開発プラットフォーム「SCORER」などを提供するフューチャースタンダード(2014年3月4日設立)は、7月4日、スパイラルベンチャーズと合同会社テックアクセルベンチャーズ、および既存投資家を引受先とした第三者割当増資を実施し、総額2.1億円を調達したと発表した。
参考: プレスリリース
フローディア
不揮発メモリーのIPライセンス事業を展開する株式会社フローディア(2011年4月25日設立)は、7月5日、シリーズBラウンドで合計9社の投資家(Fortune Venture Capital Corporation、Chih-Hung Investment Corporation、株式会社産業革新機構、Golden Asia Fund.、大和企業投資株式会社、SBI インベストメント株式会社、リアルテックファンド、株式会社みらい創造機構、TEL Venture Capital, Inc.)から16億円を調達したと発表した。
参考: プレスリリース
VISITS Technologies
OB訪問サービス「VISITS OB」を提供するVISITS Technologies(2014年設立)は、7月6日、第三者割当増資(割当先については、PERSOL INNOVATION FUND合同会社、株式会社ベクトル、三菱UFJキャピタル、及び既存株主やエンジェル投資家など)および日本政策金融公庫の新事業挑戦支援制度を用いた借入により総額5.7億円を調達したことを明らかにした。
参考: プレスリリース
ラブグラフ
カップル・家族のための出張写真撮影サービス「Lovegraph(ラブグラフ)」を運営するラブグラフ(2015年2月12日設立)は、7月7日、シリーズAラウンドにてグリーベンチャーズ株式会社、株式会社3ミニッツ取締役CFOの石倉壱彦氏、数名の個人投資家を引受先とした、総額1.4億円の資金調達を実施したことを明らかにした。
参考: プレスリリース
参考:過去の 起業サプリジャーナルインタビュー記事
Idein(イデイン)
処理性能が高くないエッジデバイスでディープラーニングを使った画像認識などを実用化する技術を開発するスタートアップ企業のIdein(イデイン)(2015年4月7日設立)は、7月10日、グローバル・ブレイン6号投資事業有限責任組合、DG LabファンドからシリーズAラウンドとして合計1億8000万円の資金調達を実施したことを発表した。
参考: プレスリリース
DEVERSE(ディヴァース)
VR(バーチャルリアリティ)ソフトウェアの開発を行うDEVERSE(2014年10月20日設立)は、7月10日、凸版印刷と5月31日に資本業務提携を締結していたことを明らかにした。この資本業務提携に基づき、凸版印刷を引受先としたConvertible Equity(CE型新株予約権)による100万USドル(約1億1000万円)の資金調達を実施したことも発表している。
参考: プレスリリース
オープンエイト
女性向けの動画広告サービス「VIDEO TAP」やおでかけ動画メディアの「ルトロン」などを運営するオープンエイト(2015年4月10日設立)は、7月8日、ジャフコとグロービス・キャピタル・パートナーズから総額15億円の資金調達を実施したと発表した。
参考: プレスリリース
TABI LABO
メディア事業を運営するTABI LABO(2014年5月16日設立)は、7月12日、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)とDiscovery Networks Asia-Pacific(DNAP)との資本業務提携を締結した。また、DACとDNAPに加え、ジャフコ、グロービス・キャピタル・パートナーズ、gumi venturesおよび新生企業投資が共同で運営する投資事業有限責任組合、そのほか事業会社、個人投資家より総額5億6000万円の資金調達を実施した。
シマント
超速オバケデータベース「SImount Box」の開発・提供を行うシマント(2014年8月8日設立)は、7月11日、シードラウンドでDraper Nexus VenturesとIDATEN Venturesから総額7000万円を調達したと発表した。
参考: プレスリリース
ハカルス
健康管理サービスを提供する京都拠点のスタートアップ企業ハカルス(2014年1月14日設立)は、7月14日、京都市スタートアップ支援ファンドを引受先とする第三者割当増資と、日本政策金融公庫の資本性ローンにより合計5000万円の資金調達を実施したことを発表した。これで2016年10月のシード資金調達からの累計調達額は1億円となる。
参考: プレスリリース
アストロスケール
スペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去サービスを開発している宇宙ベンチャーのアストロスケールは、7月14日、シリーズCの資金調達ラウンドで2500万ドル(約28億円)を調達したことを発表した。この調達ラウンドには既存投資家の産業革新機構、ジャフコ、三菱UFJキャピタルに加え、エースタート、ANAホールディングス、切削工具メーカーのオーエスジーが参加した。
参考: プレスリリース
お金のデザイン
ロボアドバイザー「THEO(テオ)」を提供するお金のデザイン(2013年8月1日設立)は、7月14日、新生銀行を引受先とした第三者割当増資により総額5億円を調達したことを明らかにした。
参考: プレスリリース
ポリグロッツ
リーディングに重点を置く英語学習アプリを運営するポリグロッツ(2014年5月設立)は、シリーズAラウンドで総額6500万円を調達したことを発表した。リードインベスターは米SynexCorporationの創業者で九州大学の名誉博士であるロバート・ファン氏が務め、他に事業会社と個人投資家が参加している。
日本クラウドキャピタル
株式投資型クラウドファンディングサービス「FUNDINNO(ファンディーノ)」を提供する日本クラウドキャピタル(2015年11月26日設立)は、7月20日、西武しんきんキャピタル、事業会社2社およびエンジェル投資家を引受先とした第三者割当増資により、総額1億1580万100円の資金調達を実施したことを明らかにした。
スターフェスティバル
法人・団体向けのお弁当宅配やケータリングサービス「ごちクル」などを運営するスターフェスティバル(2009年7月設立)は、7月24日、キッコーマン、クレディセゾン、電通デジタル投資事業有限責任組合、東日本旅客鉄道、みずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合から、総額10億円の資金調達を実施したことを明らかにした。今回の調達を含め、累計資金調達額は約50.5億円となる。
参考: プレスリリース
Miew
「AI×メンタルケア」で健康経営のデファクトスタンダードを狙う株式会社Miew(2011年3月設立)は、株式会社ファストトラックイニシアティブが運営する投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額1.6億円の資金調達を実施した。
参考: プレスリリース
Zehitomo
カメラマンやパーソナルトレーナーなど、その道のプロフェッショナルを個人に紹介する日本初の応募課金型プラットフォーム「Zehitomo」を運営する株式会社Zehitomoは、500 Startups Japan、Draper Nexus Ventures、株式会社アコード・ベンチャーズ、KLab Venture Partners株式会社および複数の個人投資家から、累計総額約1.5億円の資金調達を実施したと7月26日に発表した。
参考: プレスリリース
ワンダープラネット
クラッシュフィーバーなどのスマートデバイス向けのゲーム開発を手がけるワンダープラネット(2012年9月3日設立)は、7月31日、Eight Roads Ventures Japanを引受先とする第三者割当増資を実施し、総額10億円を調達したと発表した。
参考: プレスリリース
プレイライフ
“遊び”に特化した投稿型メディア「PLAYLIFE」を運営するプレイライフ(2013年6月設立)は7月31日、環境エネルギー投資、みずほキャピタル、セゾン・ベンチャーズ、池田泉州キャピタル、FFGベンチャービジネスパートナーズの各社が運営するファンドを引受先とする総額約1億3000万円の第三者割当増資を実施したと発表した。
ミツフジ
ウェアラブルIOTブランドである心拍や呼吸数を図るタンクトップ「hamon(R)」を展開するミツフジ(昭和54年3月設立)が、電通、前田建設工業、南都銀行、京都輝く未来応援ファンド投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタル株式会社ほか数社などから総額30億円を調達したと7月31日に発表した。
参考: プレスリリース
Tranzax
電子記録債権を活用したサービス開発などを行うFintechベンチャーTranzax(平成21年7月7日設立)は7月31日、株式会社電通、株式会社幻冬舎グループ3社(株式会社幻冬舎、株式会社幻冬舎メディアコンサルティング、株式会社幻冬舎総合財産コンサルティング)等から総額10億円を調達したと発表した。今回を含めた累計調達金額は総額25億円となる。
参考: プレスリリース
いかがでしたでしょうか。
今回は、2017年に発表された注目のベンチャー企業の資金調達についてご紹介しましたが、今後も起業に関する情報を提供していきます。
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