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スタートアップ企業が明日の受注を得るための販売管理と分析手法

公開日:2017.02.27

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起業して間もないスタートアップ期の企業が持つ課題の多くは、売上拡大です。
さらには、1年、2年、3年と継続的に成長していくためにも受注を得続け、収益性を伸ばしていく必要があります。

もちろん、「営業力と気合い!」は必要なのですが、それだけではない、データ分析から得られる傾向を意識し、販売スタイルを最適化することもできます。今回はそんな、インテリジェンスな手法をご紹介しましょう。

 

分析手法

まず、分析手法を大きく分けると2つあります。外部分析と内部分析です。

外部は自社の周りを取り囲む環境を分析します。内部は、自社内の情報を分析します。
外部分析を活用することで、新規顧客開拓につなげやすく、内部分析を活用することで、既存顧客のリピート化や客単価アップを狙いやすいと言えるでしょう。

 

外部分析(マーケットニーズを知る)

外部分析で活用できるデータには、1次データと2次データがあります。
1次データは、自分自身で調査して収集したデータです。2次データは、既にどこかで公表されており、それが入手可能なものです。

2次データは、当然入手してください。①新聞などのニュース記事、②WEBなどのコンテンツ記事、③業界情報などの調査機関が調べたデータ、④国や地方自治体などの人口や経済的な統計資料、⑤SNSなどで人々が投稿しているキーワードなどです。
簡単に入手できるわりに、分析していない企業も多いです。競合企業がしっかり分析を進めていて、自社で分析が進んでいなければ、数年後の立場は明確ですね。

競合企業との差別化をするのは、1次データの分析です。
一番やりやすいのは、アンケート調査です。例えば新商品開発をするのに、どんなニーズがあるのか、どんな商品だったら買いたいと思っているのかを独自のターゲット層に対して調査したい場合などに活用できます。
または、小売店のような業種であれば、店内の回遊調査として客動線分析をするためにお客さんがどう動くのかを尾行するようなものもありです。今まで見えなかった顧客のニーズや傾向をつかんで、次への戦略の根拠とすることが大事です。

 

内部分析(既存顧客の傾向をつかむ)

内部分析は自社内に蓄積している販売データを主に使って分析していきます。
そもそも販売データがデータ化されていない状態では何もできませんので、少なくともエクセルで管理するようにしましょう。

ある程度精度の高い分析をしたいのであれば、市販のソフトを導入するようにしましょう。
販売データとして必要なのは、①販売日・時間、②販売した商品、③販売数量、④販売先(顧客)、⑤販売担当者(従業員)、⑥販売場所(店舗)、⑦販売理由などです。
この情報があるだけでかなりの分析が可能です。

分析例1)売れ筋商品・死に筋商品を知る

商品ごとに集計し、売上金額の大きい順に並び替えます。
売上金額は、商品ごとに設定する販売単価×3の販売数量でいいでしょう。逆に売上金額の小さい順に並び替えれば死筋がわかり、販売停止や売れ筋への切り替えを考えます。

分析例2)顧客構成を知る

顧客ごとに集計し、売上金額を把握します。特定顧客に依存していたり、分散されていたり、という傾向がわかります。
あまりにも特定顧客に依存しすぎているとリスクですので、幅広く顧客開拓が必要です。

分析例3)重要顧客を知る

顧客ごとに、売上金額・直近販売日・販売回数などを把握することで、重要顧客を判断できます。
売上金額も高く、直近例えば1年以内にも販売されていて、販売回数の頻度も高い場合は重要顧客として位置付けて、特に手厚い対応をすると良いでしょう。しっかり重要顧客を囲い込むことが大切です。

分析例4)客単価を知る

顧客ごとに集計し、合計の売上金額を販売回数で割り算します。
飲食店などの場合は、1伝票からさらに人数で割り算すると平均の客単価が算出されます。どんなパターンで客単価が上がるのか、しっかり見定めることが大事です。

分析例5)販売地域差を知る

販売場所ごとに集計した売上金額を見ます。
場所ごとにニーズの差が出ることや、人気・不人気が出たりします。得意な立地を特定してそこに集中または、その場所から成功パターンを学びましょう。

分析例6)季節需要差を知る

販売日ごとの売上金額の差を検証します。
季節ごとの差だけでなく、平日と土日や、近隣でのイベント開催日など変化のある日ごとに変化を見つけます。

分析例7)販売理由パターンを知る

販売理由がわかる場合は、データを蓄積して理由ごとに集計した売上金額で分析します。
自社の強みが定量的に把握することができるようになります。

 

まとめ

これでもごくごく一例にすぎません。簡単な販売管理をするだけで、見えなかったことが見えるようになります。
本記事でデータ分析の可能性についてご理解いただけたと思います。是非ともご活用くださいませ。

 

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黒川 貴弘

合同会社フロントビジョンコンサルティング  業務執行役員 LEC東京リーガルマインド講師 神奈川大学非常勤講師 千葉商科大学非常勤講師 中小企業診断士 応用情報技術者

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