大量の商品があふれている時代。言うまでもなく、商品を顧客に購入してもらうことは容易ではありません。
こんな例を創造してください。あなたがイヤホンの購入を検討して家電量販店に行ったとします。イヤホンA、イヤホンBがありました。どちらも同じ機能、同じ値段です。どちらにするか、決め難いですよね。しかし、後日また家電量販店に行くとイヤホンAが安くなっていました。こうなるとイヤホンAを購入しますよね。
このように値引きなどで顧客に商品を購入したいと思わせ、購入の後押しをする施策、それが販売促進です。
販売促進の役割
広告・営業との販売促進の違いはなんでしょうか?企業活動における販売促進の役割を明確にしましょう。
一般的な企業の商品販売の流れは
広告→販売促進→営業
です。
広告は商品の認知度を高め、ブランドイメージを形成します。販売促進は顧客の商品購入を動機付けます。営業は店舗の店員や営業担当が顧客とコミュニケーションをとって直接商品を販売します。
販売促進施策5つ
顧客が商品を購入する際の動機付けになる販売促進の具体的な施策をご紹介します。
値引き
販売促進の施策によく活用されるのは値引きです。新規顧客を獲得し短期間で購入数を上げたい場合に有効です。値引きで通常より購入数を増やし、利益額を増やすことを目的にしましょう。値引きしても購入数が同じままであれば利益額が減少するだけです。
値引きで気を付けたいのは、顧客から「いつも値引きをしている」と思われないようにすることです。顧客にそう思われてしまうと値引きの時しか商品を購入してくれなくなります。そこで、条件付けて値引きをすると良いです。たとえば新商品が出たタイミングで数量限定で値引きをしたり、定期購入してくれる顧客に対してだけ値引きをします。
サンプル
顧客はその商品が本当に良いものかどうか確信を持てずに購入をためらっていることが多いです。そのためらいを取りのぞくためには、顧客に商品のサンプルを試用してもらって商品が良いものであると認識してもらうと良いです。
化粧品や食品でサンプルを販売促進に利用するケースは多いです。たとえ、サンプルですぐに商品を購入してもらえなくとも、サンプル申し込みの際に顧客リスト(連絡先)を獲得し、定期的にメルマガを配信して長期的なタームで購入につなげることも可能です。
メール
メールは既存顧客への販売促進の施策としてとりわけ有効です。飲食店や小売店であれば新しい
商品の入荷情報をメールで既存顧客に送ります。たとえば寿司屋から「旬のハマチ仕入れました」といった季節に合わせたメールを常連客に送るなど。
イベント
イベントといっても店頭や店内に小さなブースをかまえるイベントから、広いスペースを貸し切って実施するイベントまで様々です。
イベントで獲得する顧客数などの目標を明確にし、その目標を達成するためにイベント運営をどのように実行するのか戦略を立てましょう。また、イベントへの集客も重要です。ラジオ、チラシ、SNSなど様々な手段を用いてイベントへの集客を実施しましょう。
コンテスト
あるテーマにもとづいた課題を顧客に提出してもらい、その課題を選考するコンテストを行います。たとえば、服を販売しているアパレル企業の場合なら、顧客に服の着こなし写真を提出してもらい写真を選考するコンテスト、食材を販売している企業なら調理レシピを選考するコンテストなど。
コンテストで選出した顧客には賞品をプレゼントすると良いでしょう。
顧客はこのようなコンテストで自分が目立つ場を獲得できたり、コンテストで賞品を得ることができると考え自社の商品を購入してくれる可能性があります。
Facebook、InstagramなどのSNSで比較的少ない資金でコンテストを実施できます。
まとめ
今回ご紹介したように販売促進にはさまざまな施策があります。すべての顧客に対して万能の施策はありません。自社の顧客はどのような人なのか、どのような施策が有効なのか、戦略を立てて販売促進を実施しましょう。そして試行錯誤を重ねて自社商品に適した販売促進の方法を確立させましょう。