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小規模企業で重要な顧客管理について

公開日:2017.01.30

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小規模企業で顧客管理を実施することの意義についてご紹介します。

結論から言うと、BtoBの業種でもBtoCの業種でも顧客管理は最重要です。
顧客管理と言っても、単純に顧客名や住所などの基本情報のみを管理していればいいというわけではありません。顧客管理のやり方次第で、その後の顧客満足度や自社の収益性まで変わってきてしまいます。どんな顧客管理をするべきで、どんな活用の仕方が考えられるのか、その内容をお伝えしていきたいと思います。

 

顧客管理の目的

顧客管理の目的は、さまざまあります。
挙げればキリがないくらいなのですが、代表的な4点でご説明します。

  1. 請求書の発行など業務で必要
  2. 顧客サポートに必要
  3. リピート化させるために必要
  4. 需要傾向の分析に必要

1.請求書の発行など業務で必要

これは、最低限必要な情報ってことですね。対企業向け(BtoB)の販売を行う企業であれば、見積書の発行や、納品書・請求書など各種帳票が必要です。そのすべてにおいて顧客情報が必要となってくるため、情報の保管が求められます。
対消費者向け(BtoC)の販売を行う場合も、会員カードの発行や、商品発送先など業務を実施する上で必ず必要となっていきます。

 

2.顧客サポートに必要

例えば、ある商品「A」を販売し、そのサポートサービスを行っている場面を想像してみましょう。突然顧客から、修理の依頼の電話がかかってきたとします。先方は、電話越しに「顧客名」を名乗り、修理希望であることが伝えられます。
これだけで、この顧客は過去に「何の商品を」購入しているのか、「いつ」購入したのか、「これまでの修理履歴」があるのか、「どこで使われた商品」なのか、こういった情報が瞬時にわかると電話対応も違いますよね。
「何の商品」に関しても、機種情報やバージョンだけでなく、シリアル番号単位で管理できたり、購入日から故障内容のパターンを見抜いたり、より詳細な管理ができればできるほと、顧客サポートの質は上がっていきます。

 

3.リピート化させるために必要

どんな商品・サービスにも買い替えサイクルや、再来店サイクルがあります。
結婚式を挙げるのは一生に一度、という結婚式場であっても、結婚以外でのイベント利用や、列席者へのアプローチと考えれば同じことです。リピート需要を得るチャンスは必ずあります。

まず、顧客別に「前回の購入日」の情報がわかっていれば、商品の買い替えサイクルに合わせて、「そろそろ新商品に買い替えませんか?」といったご提案がベストなタイミングで可能になります。
これがもし、競合他社品をいつ購入しているかが把握できていれば、競合品から自社品への買い替え提案が可能ともなります。ダイレクトメールが無駄にならずに、顧客にとっても丁度いい時期に案内が届くということです。
また、その顧客の購買金額などでランク付けしておけば、ランクの上位の人に限定して、買い替え促進のダイレクトメールを出すことができ、コストの無駄もないですし、効果が上がります。

 

4.需要傾向の分析に必要

顧客のパターンごとに販売データの分析をすると、ニーズがわかることがあります。

顧客情報に、消費者であれば「性別」「年齢」「居住地」「婚姻有無」「子供の有無」など、法人であれば「業種」「社歴」「企業規模」「立地」などの情報があるとします。
これらの顧客情報と販売情報をクロスして分析していくことによって、特定の年齢層だけ販売数が多いとか、婚姻していてかつ子供もいる場合だけに販売数が多いなど、傾向が見れます。この傾向の変化が未来をつかむものとなるので、今後のニーズ分析に役立てることが可能となります。

 

一歩進んだ顧客管理

一歩進んだ顧客管理をするためには、踏み込んだ顧客情報を収集・活用する必要があります。
例えば、顧客が最近興味を持っている情報などです。これを接客中の会話の中で吸い上げて、しっかりとデータ化して保存していくことができれば、かなり有益な情報となります。
当然、他社では手にすることが難しい情報となりますので、データ活用の差別化にもつながります。最近興味を持っている事柄と引っかけたダイレクトメールなどの送付は顧客の心をつかみやすいことでしょう。

データ収集と活用にはちょっとした工夫と苦労が必要になりますが、まねできない顧客満足や収益性の向上に役立てることが可能となります。戦略的に何を重視するかを検討しながら最適な顧客管理を実現してください。

 

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黒川 貴弘

合同会社フロントビジョンコンサルティング  業務執行役員 LEC東京リーガルマインド講師 神奈川大学非常勤講師 千葉商科大学非常勤講師 中小企業診断士 応用情報技術者

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