【イベントレポート】起業にまつわるオカネのはなしシリーズ〜起業するなら個人・法人どっち!?〜後半|起業サプリジャーナル

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【イベントレポート】起業にまつわるオカネのはなしシリーズ〜起業するなら個人・法人どっち!?〜後半

公開日:2018.09.19

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起業前に気になるお金の話!最近は、”フリーランス”や”個人事業主”なんて言葉もよく目にするし、、起業=法人設立というワケでも無くなってきていますよね。今回は、そんな起業前に気になる「お金」の話題から、個人事業主・法人設立それぞれのメリットを説明してくれるイベントに参加してきました。イベント内容の後半では、起業に必要な「資金」に関するレポートにてお届けします。

 

 会場紹介〜Startup Hub Tokyoとは?〜

 

「東京都長期ビジョン」の都市戦略や政策指針の事業の一環として2017年1月27日にオープンしたインキュベーション施設です。起業を具体的に準備している人から、まだ検討段階の人まで、「これから起業しよう!」という思いを持っている人をサポートする場所となっています。

→施設の詳細に関してはコチラの記事から

 

 登壇者紹介

加瀬 洋 氏(アカウティングフォース税理士法人代表税理士)
青山学院大学経営学部卒業後、公認会計士に合格。資格の学校TAC財務諸表論講師、監査法人トーマツ、ドリームインキュベータに歴任した後、税理士の兄と共に開業。現在、『従来の税理士業務を超えるサービス』をモットーに、創業支援を中心に新規気鋭の企業様のサポートに従事。トーマツにおけるIPO支援、ドリームインキュベータ時代のベンチャーインキュベーション及び戦略コンサルティングの経験を活かし、経営者の視点に立ったサービスに注力している。

 

  レポート二部:起業前の気になる「お金」の話(準備・借り方)

イベントの後半では、起業前の「お金の準備・借り方」についてのレクチャー!起業するには無視出来ないお金の話。現実味を帯びてくる内容になるにつれ、参加者の眼差しも真剣そのものに。

事業をはじめる前に知っておくと役立つ【4つ】の資金調達方法

 

加瀬氏:事業をはじめる際のお金の集め方は、大きくは4つに分けられるかと思います。

 

・事業で儲ける

・借りる(知人、銀行、市場などから)

・株式を発行する(株式会社の場合)

・助成金を活用

 

まず「事業で儲ける」という事業資金の準備方法ですが、そもそも、その事業を始める為の資金として困っている状況ですので、最初から事業で儲けて、お金を集めることは現実的ではありません。

2つ目の「借りる(知人、銀行、市場などから)」方法ですが、こちらは借りる先も幾つか考えられます。中でも、個人的に注意が必要だと考えるのは「知人から」借りる方法です。実務上では知人から資金を借りて事業を開始するケースもありますが、経営に対する介入や返済状況をきっかけに、人間関係がギクシャクし、それまでの良好な関係性に傷をつけてしまうケースもあります。知人からの借入れでも、ご親族から借りるケースではそのようにギクシャクするケースは少ないのですが、親族以外の知人から借りることはあまりオススメしません。また、市場から借りるにしても、引受先を見つける必要性などから創業時のスムーズなお金の集め方には向いていないと思います。

 

3つ目の「株式を発行」して資金を調達する方法ですが、創業のタイミングでの資金調達は出資してくれる人自体見つかりにくいです。まだ事業の実態がないので、事業内容やその魅力を伝えるのが大変なんですね。そのため、株式発行の資金調達は、「事業を起こして、ある程度軌道に乗ったタイミング」がオススメです。

 

最後の「助成金の活用」ですが、助成金は事業資金を使った後で振り込まれるケース、つまり「後払い」で資金調達できるケースが大半です。つまり、始めに資金を使わないといけないため、助成金申請のための資金調達が必要となります。例えば、ものづくり補助金等の場合、助成率が⅔・最大2,000万円の補助が受けられれたりもしますが、その助成金を申請する前に、予め3,000万円の資金を使う必要があります。そのため3,000万円を(助成金とは)別口で調達する必要があるのです。よく、「助成金を活用して事業を起こしたい」とお考えの方もいらっしゃいますが、こういった理由で、その進め方は無理があるのでご注意下さい。

 

創業資金であてにすべきは「日本政策金融公庫」

 

加瀬氏:創業時の借入として活用される「銀行からの借入」。銀行もいろんな種類がありますが、例えば以下のように3つに分類することが出来ます。

・銀行(メガバンク、都銀・地銀を含む)

・信用金庫

・日本政策金融公庫

 

創業のタイミングでメリットを受けやすいお金の借り先は「日本政策金融公庫」です。これには、3つの理由があります。

 

1つ目は、「起業時の経営者/会社に対する融資の姿勢」が違います。
日本政策金融公庫(以下、公庫)は、比較的スターアップの方々に対するサポートの姿勢が強く、そのため、将来性のある事業に対して、熱心に検討をしてくれます。結果として、将来性を評価して頂き、良い会社だと思って貰えれば、然るべき金額を借入することが出来ます。

 

2つ目は、「保証協会の保証を必要とするか/しないか」です。
創業時におけるメガバンク、信用金庫からの融資の場合は、ほとんどの場合、保証協会の保証が必要になると思って下さい。「保証協会」とは、簡単に言うと会社でも個人でも、万が一に返済が出来なくなった際に、残金の返済を請負ってくれる機関のことです。当然、その役割には対価が伴いますので、「保証料」といった形で、銀行への返済(元本+利息)とは別の追加費用が発生します。
これに対し、公庫の場合は、保証協会への保証加入は求められません。そのため、①保証料の追加負担が無くなる ②融資を受けるまでの期間が短くなる、といったメリットがあります。

3つ目は、「融資までの期間」です。
メガバンクや信用金庫からの融資の場合、銀行側の審査とは別に保証協会の審査が必要となります。両方の審査が終わるまでに、通常約2~3ヶ月の期間を要します。対して、公庫の場合は、案件によって前後する部分はありますが、約1ヶ月程度とお考え下さい。公庫では保証協会の審査期間を必要としないため、公庫単体の審査結果がでれば融資実行へと手続きが進みます。創業時はなるべく早く資金調達が必要なケースも多々あります。そのため、公庫を利用するメリットは大きいと思います。

  おまけ〜知っている様で知らない、オカネの小ネタ〜

今回もイベント中、加瀬氏から出てきたオカネに関する小ネタをご紹介!知っているようで知らない、編集部も思わず、「へ〜」と頷いてしまった話の要点を簡単にご紹介します。

 

「資本金はいくらにすべき?」スタート時にオススメな資本金額は〇百万円!

・オススメは、200〜300万円(最低でも50万円はあった方が良い)
・理由は、他社からの見え方や銀行取引時に映る会社の印象を考えると、その程度は資本金として置きたい
・一方で、資本金が多過ぎると、税制面やリスクヘッジの観点からデメリットもある(資本金は倒産した時に返ってこないお金の為、どこまでリスクを追うかは慎重に検討すべき)。

【お金の準備】起業前に考えておくべき、3つの資金を把握しよう!

・起業の際に準備する資金としては、「開業準備資金」「(黒字化までの)運転資金」「(黒字化までの)生活資金」の3つを検討しよう
・開業準備資金:開業するまでにかかる資金(例:法人登記代、オフィス設立費用、必要備品購入費用など)
・運転資金:黒字化までに必要経費としてかかってくる資金(例:月々固定で支払いが確定しているものなど)
・生活資金:自身が生活する上で必要になってくる最低資金(例:家賃や生活費など)

→イベント一部(前半)では、起業時に悩む「個人事業主」としてスタートするか・「法人設立」をするか?という疑問に対して「自分にあった起業を見つける4つの評価軸」と「事業展開にあった会社形態」をレクチャーしています!詳細はこちらから。

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