全国の中小企業の統計によれば、ITを活用している企業は、それを活用していない企業と比較すると業績が高いということが実証されています。
もっとも、ひとくちにITといっても、ホームページも、EDIなどの電子データ交換も、会計記録などのシステムも含まれます。ITも幅広いですから、分野ごとにクラウドサービスにまとめてみたいと思います。
分野別の分類
多岐に渡るITを少し整理してみたいと思います。
ホームページ系 |
ホームページの制作管理サービスなど |
EC系 |
ECサイトの利用や自社での構築・運営サービスなど |
EDI系 |
企業同士での電子受発注データ連携システムの利用・構築・運営など |
基幹業務管理系 |
財務会計・管理会計・販売管理・仕入管理・在庫管理・人事労務管理・プロジェクト管理などの個別管理および一元管理システムの利用など |
付随業務管理系 |
勤怠管理、会議室予約、申請・稟議ワークフローの利用など |
専門業務支援系 |
CAD・CAM、各種シミュレーション、診断チェック、ロボット関連、AIなど特定分野に特化したシステムの利用など |
コミュニケーション系 |
SNSやグループウェアの利用など |
分析系 |
アクセス分析、ビジネスインテリジェンス、各種データ分析システムの利用など |
デザイン・クリエイティブ系 |
イラスト制作、写真加工、映像制作の利用など |
取引・マッチング系 |
クラウドソーシング、クラウドファンディングの利用など |
ストレージ系 |
データの保存場所の構築・利用など |
インフラ・プラットフォーム系 |
仮想サーバやWEBサーバ、データベースサーバの利用など |
どの分野でITが活用できるのかは、企業によって異なります。重要度や優先度を考慮して検討していく必要があります。
どの業種でもITが必須なのはどれ?
少なくとも、ホームページはどんな企業でも必須でしょう。外部から積極的に受注を得るような業態でなかったとしても、ホームページは必要です。会社案内としての役割もありますし、会社の存在確認としても使われます。
積極的に新規顧客を開拓していく場合は、ホームページの役割は大きいです。「問い合わせを増やすサイト作り」「商品が売れるサイト作り」・・・これらには特有のノウハウが必要となります。
今回の記事では詳しくは触れませんが、ホームページ制作のポイントは良質なコンテンツを多く掲載することです。そうなると、ホームページ制作会社に任せっぱなしでは更新頻度も減ってしまいますし、新規顧客をつなぎとめるコンテンツを出し続けることが難しいです。
ですから、HTMLの知識がなくてもホームページの更新作業が自分たちでできる「ワードプレス:WordPress」などのツール活用を考えておくと良いです。ブログ感覚でホームページの更新ができるようになりますので、便利です。これも一つのクラウドサービスと呼べるでしょう。
もう一つ、重要な必須なIT活用分野があります。それが基幹業務管理です。
最低でも財務会計だけはITで記録を残すことをオススメします。紙の帳簿は正確性に欠けますし、劣化したり、無くしたりというリスクがあります。
税理士さんにお願いする場合も、基本はデータ入力をして、最終的にシステムから税務申告書類を出します。ですので、最初からデータで管理すべきです。
その場合に、パソコンを買い替えるなどしたときにいちいちデータを移し換えたりしないですむクラウドサービスの利用は必須でしょう。営業活動や顧客管理、コスト管理などを最適化していきたい場合は、財務会計だけでなくERPソフト(基幹業務の一元管理ソフト)を利用すると良いです。
まとめ
語っても語り尽くせないIT分野の話題。検討しないといけないことが多いですが、ITへの投資が業績拡大につながるというお墨付きもありますので、前向きにIT活用を考えていくべきでしょう。
その際に、わからないことはとにかく専門家に聞く。これが大事です。