採用面接は北風と太陽|起業サプリジャーナル

  1. 起業サプリジャーナル TOP
  2. 採用面接は北風と太陽

採用面接は北風と太陽

公開日:2016.12.21

̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj

面接は採用活動における重要なプロセスだ。

本屋に行けば面接官向けの書籍も多く並び、どのように質問をすればいいかというノウハウが書かれている。

それらももちろん役に立つのだが、それよりまず面接官としてどのようなスタンスで求職者と対峙するかを理解する必要がある。スタンスがあやふやだと、どんなにあなたが質問を繰り出してもただの空砲になってしまうだろう。

面接官としてのスタンス

面接官のスタンスは、有名なイソップ寓話の「北風と太陽」に通ずるものがある。

北風と太陽が力比べと称して旅人の上着を脱がせるという勝負をする。まず北風が力一杯旅人の上着を吹き飛ばそうとするが、吹けば吹くほど旅人は上着を押さえて脱がせることができない。次に太陽が笑顔で燦々と照りつけると、旅人は暑さで自分から上着を脱ぎ、太陽が勝利を収めるという話だ。
面接という特殊な場面で人が人を見極めるというのは簡単なことではない。

できるだけ見極めようと思うなら、太陽の前で旅人が上着を脱いだように、まずは求職者がガードを緩められるよう、誠実かつリラックスした雰囲気で関わるようにする。面接官と求職者は対等な立場だ。自然な笑顔で挨拶し、目を見て話を聴きうなずく、そんな当たり前のようなことが相手に安心感を与える。

コミュニケーションにおいて言語が与える印象はたったの1割。残り9割はノンバーバル、つまり表情や目線、声のトーンや身体の動き等が占めるという。このスタンスは求職者のガードを緩めるだけではなく、会社への好感度を高めることにもつながる。

採用は会社も選ばれる側だ。面接官の姿勢は選ばれる会社になる1つの重要なポイントになるだろう。
このように求職者との関係性に配慮する一方、北風のように核心に迫る関わりも重要だ。

相手に気を使いすぎて表面的なやりとりで終わってしまっては本末転倒になる。聞くべきことはしっかり聞くのが面接だ。

最近は、「厳しい質問をするとネットに書かれるのではないか」などと心配する人も多いが、相手を尊重し仕事に関する質問をしている限りは心配することはない。転職の動機、どんな経験をしてきたか、回答の根拠は何なのか、ぜひ核心に迫る質問をしてほしい。

このような関わりは一瞬求職者がピリッとするかも知れないが、見極めるのが面接官の仕事であるし、率直な関わりはお互いの関係構築にも役立つ。北風と太陽の両方を使って、目の前の求職者に真摯に向き合うことが採用面接の第一歩なのだ。

̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj
投稿者について
最近の記事

春幸佐藤

プロコーチと人事のパラレルキャリア。人事マネージャーとしてベンチャー企業~東証一部上場企業における制度構築、組織開発などを歴任。現在はエグゼクティブやマネージャー層を中心にコーチングを提供している。 http://satoharu.com

人気の記事

最新記事

カテゴリー

タグ