「起業は手段であって、目的じゃない」新卒3年目の新規事業立ち上げ!イントレプレナーに学ぶ、社内起業のメリット・デメリット。株式会社LIFULL SPACE 奥村周平【起業インタビュー146回目】|起業サプリジャーナル

  1. 起業サプリジャーナル TOP
  2. 「起業は手段であって、目的じゃない」新卒3年目の新規事業立ち上げ!イントレプレナーに学ぶ、社内起業のメリット・デメリット。株式会社LIFULL SPACE 奥村周平【起業インタビュー146回目】

「起業は手段であって、目的じゃない」新卒3年目の新規事業立ち上げ!イントレプレナーに学ぶ、社内起業のメリット・デメリット。株式会社LIFULL SPACE 奥村周平【起業インタビュー146回目】

公開日:2020.08.21

̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj

今回の取材は、社内起業というカタチで自分のやりたいことを実現しているイントレプレナー(社内起業家)に話を伺った。「世の中の役に立つサービスや事業をつくりたい」という想いと、それをどう実現したいか?を考えた時に「起業は手段であって、目的じゃない」と気付いたと語る奥村氏。イントレプレナーの立場として体感している社内起業のメリット・デメリットについて、話を伺いました。

 

プロフィール(株式会社LIFULL SPACE 代表取締役 奥村周平氏)

東証一部上場の㈱ネクスト(現 ㈱LIFULL)に新卒で入社し、社内新規事業制度を利用して子会社化を果たしたイントレプレナー。歴代最短、新卒3年目で新規事業責任者に、歴代最短で黒字化を果たす。現在は、社内外の新規事業を後押しするアクセラレータとしても活躍。

 

 株式会社LIFULL SPACEについて

ー 事業内容について、教えて下さい。

株式会社LIFULL SPACEでは、以下のサービスの企画と開発をしております。

・日本最大級のトランクルームサイト「LIFULLトランクルーム

・貸し会議室サイト「LIFULLレンタルスペース

・個人間で収納スペースを貸し借りするサービス「収納シェア

 

ー 今回は個人間で収納スペースを貸し借りする「収納シェア」について、詳しく伺いたいのですが、サービスの特徴について教えて下さい。

「個人・法人の遊休スペースをシェアリングする」というサービスで、特徴としては4点あります。

 

1.既存のトランクルームを借りるより安価に借りられる。

2.初期費用が不要。

3.「収納シェア」専用の荷物保険の適用により、預け先でのトラブルにもきちんと対応。

4.手続きは全てオンライン上で完結、誰でも簡単・手軽に利用可能。

 

まず、一つ目の「既存のトランクルームを借りるより安価に借りられる」ですが、個人間の遊休スペースをシェアしているので、既存のトランクルームを借りるより断然値段も安くなってきます。それに加えて、トランクルーム自体、通常は借りるのに初期費用がかかってくる場所も多いのですが、「収納シェア」の場合、そういった初回にかかる費用が全て「不要」となっています。

そして、三つ目にあげた「預け先でのトラブルへの対応」については、サービスの開発に合わせて、三井住友海上様と「収納シェア」専用の荷物保険を作りました。これによって、預け先での破損や紛失などのリスクにも備えるカタチで、ユーザーも預かる側も安心してサービスをご利用頂けます。

最後は、サービスを利用する上での「手軽さ」です。既存のトランクルームを借りる場合、書面や対面での契約を必要とする会社も多いですが、「収納シェア」はそういった面倒な手続きをカットして、オンライン上で全て完結、手軽にサービスを利用することが出来ます。

その他、最近ではヤマト運輸様との実証実験もスタートしまして、個人間だけではなく、法人企業が持っている遊休スペースの活用(シェア)の取り組みが始まっています。

 

ー 個人間収納スペースのシェアということもあり、やはりユーザーのメインは、「個人」がほとんどなのでしょうか?

既存のトランクルームサービスも、利用全体の7割は「個人」となっており、当初の予想は、ほとんどが個人ユーザーの利用に限定されるのでは?と考えていました。

しかし、ヤマト運輸様が持つ遊休スペースなど、集まるスペースの広さによっては、法人企業もこのサービスを利用するなど。個人・法人問わずに、需要があることが分かってきました。

 

目指す姿は、昔の近所同士の助け合い。トランクルームが持つ課題を埋める「収納シェア」について

トランクルーム自体は、既に地方でも見かける様になるなど。認知を獲得してきた様に感じていますが、その中における「収納シェア」が活きてくるシーンがあれば教えて下さい。

トランクルームのポータルサイトを運営しながら、ユーザー課題として気がついたのは、

「トランクルームが空いていない」

「自分の住んでいる地域にトランクルームがない」

「物理的にトランクルームが作れない地域が存在する」

といったことです。それに加えて、「価格が高くて使えない」という意見も多く、この両課題を解消できるのが「収納シェア」となっています。

 

ー トランクルームも全ての場所にあるわけではない等、まだまだ全ての需要に応え切れていない部分があるんですね!イメージは、トランクルームが持っている市場の中に「収納シェア」があるものだと思っていましたが、「収納シェア」によって、更に市場は拡大していくと考えてもいいのでしょうか?

はい。仰る通りです。現在、国内のトランクルーム市場は約700億円といわれていますが、場所の供給とともに、需要も拡大しています。収納シェアは既存のシェアを取り合うより、上記記載の「トランクルームが空いていない」「自分の住んでいる地域にトランクルームがない」「価格が高くて使えない」方が使うようになるため、今までにトランクルームを利用していなかった、できなかった方の利用促進になるため、市場を更に拡大に繋がると考えています。また、認知度も上がってきたとはいえ、まだまだな部分もあるので、トランクルームと「収納シェア」が共存することで、これからもっと市場は拡大していくと考えています。

海外の事例をみれば、アメリカは既に2兆円規模まで市場は拡大しており、10世帯に1世帯はトランクルームを借りているといったデータも出ています。

 

ー なるほど!収納シェアという領域もまだまだ可能性に溢れていますね。

現在様々な分野でシェアリングサービスが出ていますが、個人的には「信頼」で経済が成り立つのであれば、「収納シェア」が一番世の中に役立つ収納系サービスになるのではないか?とも感じています。

 

ー それは、どういうことでしょうか?

ダンボールに荷物を積めて倉庫に送るクラウド型や専用車で荷物を取に行き倉庫で荷物を保管する宅配型のサービスなど様々考えましたが、遊休スペースを利活用し、一番安価にモノを置けるスペースを確保できるシェア型のサービスは、場所の提供者にとっても場所を借りる方にとってもよいと思ったためです。

また、幼少期、両親が共働きだったこともあり、私は近所のおばさんにご飯を作ってもらったり、色々と面倒を見てもらうことがあったのですが、目指すべき姿はそこに近いものです。

場所の貸し借りから始まり、昔どこの地域にもあった、「隣の家に何かを借りにいく」や「もののお裾分け」といった地域同士の繋がりやコミニティが生まれる世界を想像しています。

 

ー 場所の貸し借りから新しく生まれるコミュニケーションは、自ずと出てきそうですよね!

 

「起業は手段であって、目的じゃない」。奥村さんに聞く、社内起業のメリット・デメリットについて

ー 起業をされた経緯についても伺いたいのですが、いつ頃から起業を意識していたのでしょうか?

明確になったのは、就職活動の時期からです。

そして、就職活動を通して自分の中で考えを整理した結果、「世の中の役に立つサービスや事業をつくりたいと考えた時、起業すること自体は手段であって、目的ではない」という考えに行きつきました。

ただ、それをどう実現するか?だけは不明確でしたので、その時に【想いを持って働ける文化】と【挑戦できる環境】の2つを兼ね備えるLIFULLに魅力を感じて、この会社に入社することを決めました。

 

ー そこから社内起業という立場で、現在に至るまでの経緯についても教えて下さい。

新卒2年目で、現在のトランクルームポータルサイトの新規事業を構想し、社内の新規事業提案制度「SWITCH」に応募し、表彰いただきました。そこから「実際に事業としてやらせてください!」と自分から会社に駆けあい、色んな人に協力してもらって、数千万円の予算を託して貰うことが出来ました。3年目にあたる2013年から正式に社内起業という形でスタートを切り、現在までに至ります。

 

ー なるほど。社内起業という立場で、自身のやりたいことを実現してきた中で感じる、社内起業のメリット・デメリットについて、今はどう考えていますでしょうか?

そうですね…一番のメリットは「社内リソースが最初からある」に尽きると思います。

具体的には、ヒト・モノ・カネ・情報・経験・ブランド、です。このリソースを最初から使えることは、とてつもなく大きいと感じます。一つのビジネスアイデアに数千万円の出資を決めてくれるほど、今のスタートアップ業界も甘くはないでしょうし、社内に各プロフェッショナルがいる中でメンバーを編成出来るなんて贅沢なこともそうそう無いと思います。

後は、これは立ち上げてからの話ではありますが、LIFULLの場合は当時「HOME’S(現「LIFULL HOME’S」)」という絶大な認知を獲得しているブランドが先行してあったので、新規で立ち上げたサービスでもお客さんが話を聞いてくれる確率は非常に高かったですね。そういった会社の持つブランド力を最初から活用できることも立ち上げ時の段階では、非常に大きいと感じました。

 

ー 逆にデメリットがあるとすれば、どんな点が上げられるでしょう?

スタートアップだからこそ持てる、スピード感や小回りは利きづらいと思います。

弊社の親会社であるLIFULLは、東証一部上場企業でもあるので然るべき稟議は当然ありますし、子会社である以上、必要な会議体を通したり、レポートを提出するといった、社内起業だからこそ発生する業務が時にスタートアップの事業スピードを遅くするといったことは少なからずあると感じています。

 

今後について

中長期的な展開についてお教え下さい。

「収納シェア」についてお話すると、現在ヤマト運輸様とも始めている様な法人企業との提携を進めていく他、個人宅に定期宅配をしている様な事業者様に荷物の宅配もお願い出来るスキームが組めないか?など。サービスと企業が連携することで価値を生みだせる様な企業間連携の強化を検討しています。

長期的に目指す世界としては、「社会の繋がり」まで創出できるサービスにまでなってくれると非常に嬉しく思います。サービスを使うことで、新しいコミュニティが出来たり、暮らし方が少し前向きに変わってくれることまでが実現出来たら、とても嬉しいですね!

 

最後に、記事内でお伝えしたいPR事項などあれば教えて下さい。

遊休スペースを持つ法人企業様との連携を積極的に行っています。ヤマト運輸様との遊休スペース貸しの実証実験では、良い結果も出ており、1箇所からスタートしたスペース貸しも短期間で3箇所まで拡大しています。法人企業が持つ、大きな遊休スペースを活用した事例も今後増やしていきたいと思っていますので、ピンとくる方がいれば、是非お気軽にお問合せ下さい。

 

ー 是非、遊休スペースをお持ちの企業さんはLIFULL SPACE社にご連絡を頂けたらと思います!本日は有難うございました。

こちらこそ、ありがとうございます。

 

̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj
投稿者について
最近の記事
カタヤマショウヘイ

カタヤマショウヘイ

新卒から約6年間、人材ベンチャーにて法人営業・キャリアコンサルタント、採用コンサルタントとして従事。専門領域は、中途採用全般。2016年にフリーランスとして独立。その他、専門領域として地域活性分野にも携わっており、現在は福岡に関するUIターン向けメディア「福岡移住計画」のディレクターとしても活動中。現在は、地元群馬を拠点に「半分農家・半分〇〇」といった形で仕事と場所に捉われず、活動を拡げています。

人気の記事

最新記事

カテゴリー

タグ