「私たちは新しい時代の受付文化をつくる」元受付嬢からスタートアップの立ち上げへ。ディライテッド株式会社 橋本真里子氏【起業インタビュー116回目】|起業サプリジャーナル

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「私たちは新しい時代の受付文化をつくる」元受付嬢からスタートアップの立ち上げへ。ディライテッド株式会社 橋本真里子氏【起業インタビュー116回目】

公開日:2019.09.20

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近年、企業の受付から電話が無くなり、タブレット端末で受付を済ますシーンによく直面する。わざわざ電話で担当部署を説明する必要もないし、取り次ぐ方も自分の手を止めて対応しなくて済む為、お互い無駄が省けてとても良いと感じる。今回取材をしたディライテッド(株)は、そんな受付に特化したクラウドサービスを展開している企業だ。既にWeb界隈やスタートアップでも同社のサービスを利用している会社は多く、同社のサービスは知らずとも、実際に利用したことある方は意外と多いハズだ。そんなサービスを立ち上げたのは、元受付嬢として10年以上のキャリアを持つ橋本真里子氏。受付嬢からスタートアップの立ち上げ・起業家へ転身を果たした、同氏にお話を伺いました。

 

プロフィール(ディライテッド株式会社 代表取締役CEO 橋本真里子氏)

2004年大学卒業後 、上場企業5社以上で受付を経験。1日 平均500名、月間 10,000人の来客を 10年間継続して担当し、延べ120万人を接客した受付のスぺシャリスト。2016年1月21日にディライテッド株式会社を設立。翌年1月にクラウド受付システムRECEPTIONIST(レセプショニスト)をリリースした。リリース2年半で導入企業は2,000社を突破し、2018年12月には日程調整機能「調整アポ」をリリース。

 

ディライテッド株式会社について

ー 事業内容について、教えて下さい。

 

ディライテッド株式会社では、内線電話を使わないクラウド受付システム「RECEPTIONIST(レセプショニスト)」の企画・開発・提供を行っています。

 

ー 内線電話を使わないクラウド型の受付システム「RECEPTIONIST(レセプショニスト)」とは、どんなサービスなのでしょうか?

 

RECEPTIONISTでは、とにかく通話を使わずに受付業務を完結させるという点にこだわりを持っているサービスです。具体的には、Slackやチャットワークといったビジネスチャットと連携をし、担当者に直接来客の通知を送ることが出来、これまで発生していた電話(内線)による取次といった行為を無くしています。ビジネスチャットを導入していないお客様でも専用アプリをダウンロードすることで、アプリから通知を受けることも可能となっています。

現在は、日程調整の業務にまで対応領域を拡げて、受付に付随する業務の効率化を支援するサービスとなっています。

ー 連携しているツールはビジネスチャットのみなのでしょうか?

 

日程調整機能の中では、Googleカレンダーやoffice365とも連携していて、仕事において使用するツールにそのままのせて使用が出来る様になっています。

 

ー 既存のビジネスツールにのせられるのは、すごく楽でいいですね!タブレット端末を使った受付ツールは他にもあるかと思いますが、どんなところで差別化を図っているのでしょうか?

 

ディライテッドを起業をする前から、タブレット端末を使った受付サービス自体はあったものの、その多くが端末が、ただ電話回線に繋がっているだけというものでした。

弊社では、通話を使わないというのを大前提においているので、通話を使わないクラウドの受付サービスは弊社だけとなっています(2019年9月時点)。通話を使ってしまうと、履歴が残らない為、来訪者の管理も取れないですし、結局それって電話を置いていることと何も変わらないのでは?というのが、個人的な意見です。

他社との強みに関して言うと、プロダクトオーナーである私自身、これまでに10年以上受付業務をやってきた中での業務理解や必要な機能の整理・判断が出来るといった点では、業務を熟知している人間がつくっているサービスというのは大きな強みだと感じています。そして、それを実現するプロダクトマネージャー(COO)も、元mixiで数多くのプロダクト開発を経験した人間がそれを引っ張っているので、本当に必要な機能を理解している人間と、それをプロダクトに落とし込める人間がいるという組織のバランスも弊社の強みになっていると思います。

後は、受付にくる前に必ず行う「日程調整」まで付随してサービスを提供できる受付システムは、現時点では弊社のみとなっているので、その点も他社との差別化のポイントです。

 

大手企業の元受付嬢からスタートアップへの転身。

ー 起業自体は、いつ頃から意識していたのでしょうか?

 

2016年1月に会社を立ち上げているのですが、受付を辞める2年くらい前までは全く意識をしていませんでした。

 

ー そうなんですね!何かきっかけがあったのでしょうか?

 

起業をするまで、10年以上に渡り受付嬢としてキャリアを築き、目の前の仕事に向き合っていたのですが、日々の仕事に向き合う反面、受付という仕事自体がずっと出来る職業ではないな・・と感じていました。

 

ー 受付のキャリアから、いきなりスタートアップを起業する、といった全く経験していない領域にチャレンジすることへの不安は無かったのでしょうか?

 

それが無かったんですよね(笑)

元々、受付嬢をしていた時から「この仕事が長く出来る仕事ではない」という意識は常に持っていて、いつかはキャリアを変えなければいけない、という必要に迫られていたので、このサービスをやりたい!と思った時に、自分が次に向かうべき目標や方向が見えたのは、むしろ良いことだ!って思えましたね。

後は、私には失うモノが無かったのも大きかったですかね。

 

ー 失うモノとは?

 

企業にいる大体の受付嬢は派遣雇用です。大手に勤めて、役職を経て、高い給与を貰っている人が起業をするとは、また少し状況が変わってきます。いつかは契約が切られる可能性があるということも理解をしていましたし、その中で自分のやりたい事を見つけ、かつ、自分がこれまで経験してきた「受付」という業務をサービスを通じて、改革していくことは自分にしか出来ないことだし、それに対する使命感も持てたので「やろう!」って純粋に思えましたね。

 

ー 受付業の仕事に誇りを持つ反面、常に「長くは出来ない、いつかはキャリアを変えなければ・・」という意識や不安と対峙していたからこそ、次の道を見つけたことをポジティブに捉えられた印象を受けました。

 

そうですね。RECEPTIONISTがやっていることこそ、自分にしか出来ないことですし、一度きりの人生で、現在は失敗してもその後の人生ダメになるみたいな時代でもないと思うので、やりたいことにチャレンジしたいな、という自分の素直な気持ちに従いました。

 

受付嬢の仕事を奪うのではなく、効率化させる。RECEPTIONISTは、受付嬢を輝かせるツール

ー RECEPTIONISTを使うことで、企業は対面の受付にかかる関節コストを削減できますよね。でもそれって、これまでご自身のやられていた受付の仕事を奪ってしまう様にも捉えられますが、その点はサービスを立ち上げるにあたり、どの様に考えたのでしょうか?

 

実際に受付嬢として、現場を経験した観点を含めて2つあります。

まず、受付を置いている企業自体が日本の中でも本当にごく一部で、ほとんどの企業の受付は、現在も非対面かつ、自社の社員内で行われているという事実があります。

そして、実際に受付嬢の仕事の中で「取次」と呼ばれる様な、電話を取る・担当者につなぐという業務は全体の中でも3割程度です。それ以外にも、お客様をご案内したり、会議室の予約調整をしたり、社内備品の貸出といった社内向け対応といった業務がある中では、自分たちがやらなくて良い業務を効率化させることで、もっと「人」にしか出来ない仕事にコミットすることが可能になると考えています。

 

ー なるほど、サービスと有人の受付が共存していく様になるんですね。

 

そうです。なので、RECEPTIONISTは決して受付嬢の仕事を奪うツールではなく、一業務を切り出すことで、受付嬢も自分たちにしか出来ない仕事に注力することが出来る。

つまり、もっと彼女たちを輝かせることが出来るツールと考えて、つくっています。

 

ー 導入企業の中でも、有人の受付を置きながら、RECEPTIONISTを利用している会社もいるのでしょうか?

 

はい、ご利用いただいています。

結局、取次が電話であることは変わりないので、受付は都度担当者へ電話をかけなければいけないですし、アポイントが多い人ほど、自席にいない傾向にある為、電話に出なければ、隣の席の方が電話に出て、その担当者を探すといった代理の取次等も発生します。

組織の中ですごく非効率な状態が生まれていることに意識のある企業様や、RECEPTIONISTでは受付で取った履歴も残るので、Pマークの管理と連動した形でサービスを導入してくださっている企業様などが最近では出てきています。 

 

今後について

ー 中長期的な展開についてお教え下さい。

 

RECEPTIONISTの機能面に関しては、ユーザー企業のおかげもあり、揃ってきているという事実はあるものの、アプリケーション・ソフトウェアに終わりはないので、これからもユーザーにとっての使いやすさを求めてアップデートしていきます。

最近では、大手企業からの問い合わせも増えてきているので、大手でも使えるセキュリティ面の強化や機能の拡充にも力を入れていきます。昨年には、日程調整機能もリリースしたので、今後は「受付」に付随して発生してくる業務にまで機能を拡張し、強化していきたいと考えています。

長期的な話をすれば、RECEPTIONISTを海外でも展開したいと思っています。

【制服を着た綺麗な受付嬢がいる】という文化自体は日本特有なものだと思うんです。世界から見れば、「おもてなしの国」とイメージされている様に、日本が世界に誇るものとして、もっと発信していくべきだと考えています。その中で、私たちも“世界に誇れる受付システム”を目指していますし、その為にはまず、日本を代表する受付システムになっていきたいと考えています。

 

ー 「受付」をするという行為自体は、世界にいっても共通ですもんね。最後に、記事内でお伝えしたいPR事項なども教えて下さい。

 

どんな規模の会社でも受付は必ずあるものだと思います。興味を持って頂いた方は、会社の規模を問わず、是非一度RECEPTIONISTを使ってみてください。

この手のサービスは、組織が大きくなればなるほど、導入や浸透に時間を有することにもなるので、こういったツールは組織が若いうちに導入し、会社の文化にしてしまった方が後々楽になってくると感じています。

合わせて、現在弊社では採用も行っています。つくっているのは受付システムかもしれませんが、私は「時代をつくっている」と思っていて、これまで昭和〜平成の中盤まで一般的だった、受付=電話という概念を、今アップデートしようとしています。

それって、新しい時代の慣習や文化をつくっていることと同義だと思うんです。新しいサービスをつくるだけでなく、時代の歴史や文化をつくるという広い視点で興味を持ってくれる方がいれば、是非ご連絡を頂けたらと思います。

 

ー 従来の受付をアップデートしているって、つまりは新しい時代の慣習をつくっていることと同じですもんね。それは大変興味深い仕事です!たくさんの応募がくることを願っています、今日は有難うございました。

 

こちらこそ、ありがとうございました。

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