個人店に特化したカフェのサブスクリプションサービス「CAFE PASS」株式会社Same Sky二方隼人氏【起業インタビュー103回目】|起業サプリジャーナル

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個人店に特化したカフェのサブスクリプションサービス「CAFE PASS」株式会社Same Sky二方隼人氏【起業インタビュー103回目】

公開日:2019.04.17

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大手コーヒーチェーンにはない、オリジナルメニューやこだわりのコーヒーが楽しめる喫茶店や個人経営のカフェ。読者の皆さんの中にも、お気に入りのお店を持っている方は意外と多いのではないでしょうか?そんな街の喫茶店や個人カフェにフォーカスし、月額制でカフェにいけるサービスが今回紹介をする「CAFE PASS(カフェパス)」です。プラットフォーマーとして、日本のカフェ文化を支えていく起業家 二方隼人氏にお話を伺いました。

 

プロフィール(株式会社Same Sky 代表取締役 二方隼人氏)

1991年生まれ、愛知県大府市出身。

2014年に愛知淑徳大学を卒業後、上京しポータルサイトを運営するエキサイト株式会社に入社。

Facebookアプリを基盤にした新規事業のセールスや企画に携わった後、ブロードバンド・モバイル事業のサービス企画やKPI/PL管理に従事。2017年7月に同社を退職し株式会社Same Skyを創業。

馴染みのある喫茶店が愛知県に帰省するたびに閉店していく現状を目の当たりにし、個人のカフェや喫茶店に特化した月額制カフェ巡りサービス「CAFE PASS(カフェパス)」を立ち上げる。

 

株式会社Same Skyについて

> 事業内容について教えて下さい。

 

月額定額制でカフェにいけるカフェのサブスクリプションサービス「CAFE PASS」を運営しています。

 

> 「CAFE PASS」とは、どんなサービスなのでしょう?

 

都内を中心とした喫茶・カフェ 約100店舗のドリンクメニューを月額900円〜定額で楽しめるサービスとなっています。現在は2つのプランを用意しており、月額900円で月3杯までのドリンクメニューが自由に楽しめるプランと、月額4,860円で30杯楽しめるプランがあります。

> 4,860円!?毎日飲んだとしたら、1日162円で楽しめちゃうんですね!掲載されているカフェは、どの様なカフェが多いのでしょう?

 

業界大手や大規模なチェーン展開をしているカフェではない、個人規模、かつこだわりを持っているカフェのみの掲載となっています。現在は、都内と愛知が中心となっていますが岐阜や沖縄といったエリアまで掲載先が広がっています。

 

> ユーザーからすれば、とても便利なサービスですが「カフェ」と聞くと、ビジネス的には顧客単価が低くなる為、御社の収益モデルが気になります!

 

現時点では、掲載先(カフェ)からはお金を頂いておらず、掲載料も含めてユーザーが飲んだメニューから手数料を頂くといった成果報酬的なモノも一切発生していないので、ビジネス的には利益を生んでいるフェーズではありません。

ただ、今後といった話の中では、手数料やオンライン×オフライン(店頭)を絡めたメディア機能としての広告の他、掲載カフェと連携したD2C展開といったカタチで収益を上げていく仕組みを考えています。

 

> え!では、現時点ではユーザーに30杯飲まれたら赤字ってことなんですね。

 

はい。でも現在はそれらを想定しており、その中でユーザーや掲載店舗の獲得に動いています。

既に350名のユーザーが使ってくれていて、毎月1,300杯を超えるオーダーがCAFE PASS経由で行われています。

 

> 掲載先であるカフェには、どんなメリットを提供出来ているのでしょうか?

 

大きくは、4つのメリットを提供出来ているかと思います。

一つ目は、掲載先を個人店にフォーカスしているので、個人店に焦点を当てたカフェ情報サイトとして、ユーザーに情報が提供出来ている点。大手グルメサイトの様に資本力のある店舗が上位にくる仕組みではなく、あくまでも「個人店に特化した」という特徴の中で掲載カフェの紹介をしています。

二つ目は、掲載やユーザー登録にあたっての金銭的なデメリットが無い点。こちらは先ほどもお伝えしましたが、掲載や手数料といったモノを一切頂いていないので、カフェにとっては、掲載することでのデメリットが現時点ではありません。

三つ目は、サブスクリプション化することでのリピーターの獲得支援。サブスク化することで事前課金になる為、ユーザーは値段を気にせず、何度もお気に入りの店に通えるといった、(ユーザーの)リピート率向上にもCAFE PASSが役に立っています。

最後は、オペレーションフローの簡素化。CAFE PASSの導入にあたって、何か端末やアプリをDLすること無く導入が出来る為、オペレーションコストもかかりません。掲載店舗側にとっても始めやすいサービスとなっています。

 

 CAFE PASS誕生のキッカケは、とあるカフェの閉店から始まる

> そもそも「CAFE PASS」は、どの様にして生まれたサービスなのでしょうか?

 

2016年に地元である愛知県に帰省した時、小さい頃からずっと行っていた喫茶店が潰れてしまったことが(CAFE PASSをやろう)と考え始めたきっかけとなりました。

潰れてしまった喫茶店の店主に聞けば、大手チェーン店の台頭によって、お客さんを奪われていて、利益を伸ばす為に営業時間を伸ばしていたんですが、結果として店主が体調を崩してしまい、閉店に追い込まれてしまっていたんです。

後から調べてみると、現在コーヒーの市場は伸びていても、カフェ市場はピーク時の半分にまで店舗数が下がっているなど業界的に下火になっていることが分かったんです。

その時、(自分が出来ることはないか?)と考えて、喫茶やカフェに関するサービスを色々と調べてみたんですが、特に個人でやっているカフェや喫茶店は広告販促費を捻出するのが難しい業態であったので、それらを対象としているサービスを展開している企業が国内にはいなかったんです。

唯一あったのが、「CUPS」というアメリカで展開されていたカフェのコーヒーが飲み放題になる定額制サービスで、それの日本版が出来ないか?ということでCAFE PASSの構想を考えました。

 

> 「カフェ」に着目するって、カフェ・喫茶文化が根強い愛知出身ならではのエピソードですね!

 

そうですね(笑)“朝ごはんを食べに喫茶店に行く”ことが割と当たり前な文化として育ったので、実際にそういった文化を支えているカフェや喫茶店が減っている、という現状に(自分が何か出来ないか?)という想いが、その時に芽生えました。

 

> サービスとしては、どの様な世界観を目指しているのでしょうか?

 

一言で言えば、【個人店が大手チェーンやコンビニと共存していける世界を創っていきたい】と思っています。別に、大手チェーンが悪いとか、コンビニコーヒーが美味しくない、ということを言いたいのではなく、現時点では個人店が圧倒的に資本力で不利になっている状態になっているので、そこを値段を下げて勝負する以外の手法で解決していきたいと思っています。

 

「無理だと思っても、人を巻き込んだら出来る」大学時代の経験をキッカケに起業を志す

> 少し話は変わるのですが、「起業をしたい」という志向自体は、いつからお持ちだったのでしょうか?

 

起業をしたいと考える様になったのは、大学3年生の時からです。

当時、愛知県の大学に通っていながら岐阜県にあるイベント会社でインターンをしていました。

最初はフリーペーパーの営業や簡単なイベント企画をしていたのですが、ある時、10万人規模のイベントの企画と運営統括を自分が担当するという案件を任されたことがあるんです。

 

> 10万人規模って、すごいですね(驚)

 

自分でも最初は(無理だ)って思っていたんです。でも結果的に、色々な人の協力を経て、イベントは2日間で12万人の来場者を集めるイベントとして大成功に終わったんです。その時、自分の中で一つ成功体験を積んだことと『無理だと思ったことでも、人を巻き込んだら出来るんだ』という自己肯定感の高まりが起業を意識するきっかけとなりました。

そこから、「いつか、自分が本当に取り組みたい課題を見つけたら起業をしたい」と考える様になったんです。

 

> なるほど、それがご自身の中で「カフェ」だったんですね。

 

今後について

> 中長期的な展開についてお教え下さい。

 

来期までに掲載カフェ数1,000店舗と、ユーザー会員数1万人の獲得を目指して進めています。

その他、CAFE PASS以外のサービスとして、コーヒー豆のD2Cサービスを考えていて、この6月にローンチが出来る様、現在準備を進めています。

中期的には、コーヒ豆のマーケットプレイスをつくりたいと考えています。分かりやすく言うところの、Amazonのコーヒー豆特化版です。個人店が持つ課題として、それぞれが個性ある美味しい豆を取り扱っていても、その情報発信の部分であったり、情報の集約がされていないことでユーザーが、その情報に辿り着いていないといった課題があるので、それらを解決する一つのプラットフォームとしてのマーケットプレイス展開を考えています。

 

> 最後に記事内でお伝えしたいPR事項などもあれば教えてください。

 

弊社では、現在フロントエンドのエンジニアが足りていなく、積極的に採用をしています!カフェ・コーヒー好きのエンジニアがいたら、お気軽に連絡を頂けたらと思っています。

 

> コーヒー好きのエンジニアの方、是非ご応募お待ちしております!今日はありがとうございました。

 

ありがとうございます。

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