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好結果を出し続けるためのコーチング

公開日:2019.03.22

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大坂なおみ選手にとってのコーチング

 2月末に大阪なおみ選手の新しいコーチとしてジャーメーン・ジェンキンス氏が就任することが発表されました。ジェンキンス氏は発表時点では米国テニス協会女子ナショナルコーチですが、今後は大阪選手のコーチに専念するとのことです。大阪選手は2月19日にドバイ選手権の初戦で敗退しました。対戦相手のムラノビッチ選手は、以前は世界ランキングの10位以内に入っていた時期がありますが、対戦した時点では67位でした。大阪選手の初戦敗退については、前コーチのサーシャ・バイン氏と2月11日に契約を解除したことが影響したという意見があります。

 大阪選手は2017年12月にバイン氏とコーチ契約を結び、それ以降は好結果を出し続けてきました。昨年8月の全米オープン優勝、今年1月の全豪オープン優勝とグランドスラム2連覇を達成して、世界ランキングも1位になりました。一方、バイン氏も昨年12月には女子テニス協会から年間最優秀コーチに選出されました。

 大坂選手はバイン氏とコーチ契約を結んだ理由を「サーシャはポジティブで、ネガティブになりがちな私にはいいと思った」と語っていました。この言葉からバイン氏は選手の動機づけが得意なコーチであり、コーチングのノウハウを活用できる人物であることがわかります。そしてバイン氏によるコーチングは、大坂選手が好結果を出していく過程で貢献しました。

 

行動科学に基づくコーチングの効果

 コーチングとは、コーチがコーチング対象者を支援するためのノウハウであり、主役はコーチではなく、コーチング対象者になります。コーチの役割としては、対象者の意欲を高めることを通じて好結果を出せるように支援することが期待されます。

 コーチングでは傾聴、質問、承認を使いながら対象者の動機づけを行います。傾聴によってコーチング対象者の話す内容や気持ちを受けとめながら、質問によって前向きな気持ちやアイディアを引き出します。その気持ちやアイディアを認めることによって、積極的に動機づけを図ることがコーチングの基本です。コーチングはスポーツのみならずビジネスにおいても幅広く活用されており、その効果が実証されています。

 行動科学の考え方では、バイン氏と契約した時点の大坂選手のように能力は高いものの、大きな大会で優勝したことがないために自信を持ちきれていない対象者には、コーチングが効果的である、とされています。一方、能力が高くて自信を持っている対象者には、コーチングによる積極的な動機づけは必ずしも必要ではありません。行動科学では、能力が高く自信を持っている対象者には試合の推移や仕事ぶりを観察した上で、さりげない助言や励ましの一言を与えることで十分である、としています。行動科学に基づくと世界ランキング1位である大坂選手が好結果を出し続けるために、新しいコーチの就任を発表したことは納得できます。

 

進化形としてのセルフ・コーチング

 コーチングの基本形は一対一です。基本形に加えて、コーチングにはグループ・コーチングとセルフ・コーチングがあります。管理職の立場でコーチングを活用する場合は基本形としての一対一のコーチング、グループ・コーチング、セルフ・コーチングのすべてを身につけることが期待されます。この3つのコーチングの中では、セルフ・コーチングが最も難易度が高く、大阪選手のように好結果を出し続けることが期待される場合に必要になります。基本形のコーチングでは、コーチが傾聴、質問、承認を組み合わせて対象者の意欲を高めてくれます。一方、進化形としてのセルフ・コーチングでは自問自答することで、自らの意欲を高めること、高めた意欲を維持することを目指します。

 自問自答を行う場合にはユニバーサル・クエスションと呼ばれる汎用性が高い質問を準備することが重要です。代表的なユニバーサル・クエスションには「達成したい目標は何か?」、「目標を達成するためには何が必要か?」、「今までの実績から目標達成に役立つ強みを持っているか?」、「現在の強みを活用しても足りないものは何か?」、「目標を達成した場合はどんな状態になるか?」などがあります。好結果を出し続けることが期待されている人たちには、自分自身の仕事にとって役に立つユニバーサル・クエスションを準備してセルフ・コーチングを活用してもらいたいものです。

 

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