2018年1月は、500 Startups Japanが「SPV(Special Purpose Vehicle)」を用いてSmartHRの資金調達をサポートしたことが印象的でした。
SPVは、一般的に特定の企業やプロジェクトなどに資金を投資する目的で専用のファンド等を組成し、当該ファンド等を通して資金を供給するスキームです。ベンチャー企業が資金調達を行う際の手段として米国では多くの事例がありますが、日本では未だ前例の少ないスキームです。
SmartHRは、シリーズBの資金調達において、実質的に500 Startupsがそれを代行し、SmartHRが希望していたバリュエーションで15億円の資金調達をわずか2ヶ月で完了させました。
BASE株式会社
ECプラットフォームや決済サービスを提供するBASE株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役CEO:鶴岡 裕太)は、2018年1月4日、既存株主であるグローバル・ブレイン株式会社をリードインベスターとして、GBが運営するグローバル・ブレイン 6号投資事業有限責任組合と、株式会社マネーフォワードを引受先とした第三者割当増資を実施し、総額15億円の資金調達を実施したことを発表しました。また同日、決済事業部門の分社化と、もう1社の子会社設立も明らかにしています。
株式会社カウリス
クラウド型不正アクセス検知サービスの「FraudAlert(フロードアラート)」を提供するカウリスは、1月9日、Sony Innovation Fund、電通国際情報サービス、セブン銀行、コンサル会社のリヴァンプを引受先とする第三者割当増資を実施し、1億6000万円の資金調達を実施したことを発表しました
株式会社自律制御システム研究所(ACSL)
千葉大発のドローンスタートアップである株式会社自律制御システム研究所(ACSL)は、1月9日、スパークス・グループ株式会社を運営者とする未来創生ファンド、及びiGlobe Partnersを運営者とする「iGlobe Platinum Fund II Pte. Ltd.」、みずほキャピタル株式会社を運営者とする「みずほ成長支援2号ファンド」、千葉功太郎氏を運営者とする「千葉道場ドローン部1号投資事業有限責任組合」(Drone Fund)、株式会社東京大学エッジキャピタルを運営者とする「UTEC 3号投資事業有限責任組合」を引き受けとする第三者割当増資を発表しました。未来創生ファンドがリードインベスターとして5億円、その他の引受先と合計で21.2億円の出資を行うとのことです。
RoboMarketer株式会社
RoboMarketer 株式会社(本社:東京都渋谷区 代表取締役:岡崎哲朗)は、広告効果を最大化するためのマーケティング・アシスタントサービス「Roboma(ロボマ)」のβ版をリリースし、エウレカ創業者の赤坂優氏などの個人投資家を引受先とする総額約 4,000 万円の第三者割当増資を実施したことを発表しました。
meuron株式会社
健康的な食生活をサポートする人工知能アシスタント「CALNA」を提供するmeuron(ミューロン)(2014年10月創業)は、1月17日、INTAGE Open Innovation FundとSBIインベストメントを引受先とする第三者割当増資により1億円を調達したと発表しました。
CALNAについて
あなたの食生活のこれからをサポートする人工知能アシスタント。
会話を通じて一人一人のライフスタイルや趣味嗜好を学習し、最適な食事の提案やアドバイスをしていきます。
またあなたに合うかどうかを考えるような「めんどうなこと」は、常に大量のデータや最新の情報を把握して提案するので、もう必要ありません。
CALNAは、あなたがこれからの体型で悩むことなく自然に自分にとって一番いい生活を送るための「食生活のアシスタント」として開発されています。
FOLIO
テーマ投資型の資産運用サービス「FOLIO」を提供するFOLIOは、1月18日、LINE、米国のゴールドマン・サックス、電通ベンチャーズ、三井物産、SMBCベンチャーキャピタル、DCM Ventures、Draper Nexus Venturesを引受先とした第三者割当増資を実施し、70億円を調達したと発表しました。
dely
レシピ動画サイト「kurashiru(クラシル)」を運営するdely株式会社(2014年4月設立)は、1月22日、ソフトバンク、YJキャピタルの運用するファンドであるYJ2号投資事業組合、アカツキ、ユナイテッドなどを引受先とした第三者割当増資により、33億5000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
SmartHR
労務管理クラウド「SmartHR」を提供するSmartHRは、1月23日、戦略的スキーム「SPV(Special Purpose Vehicle)」を活用して15億円の資金調達を完了したと発表しました。
今回のラウンドでは、既存株主である500 Startups Japanが専用のファンドの組成を行い、東京海上日動火災保険、日宣、機関投資家3社、CVC、個人投資家などをLPとして資金調達を行いました。
SPVは、一般的に特定の企業やプロジェクトなどに資金を投資する目的で専用のファンド等を組成し、当該ファンド等を通して資金を供給するスキームです。ベンチャー企業が資金調達を行う際の手段として米国では多くの事例がありますが、日本では未だ前例の少ないスキームです。
今回は、SmartHR社のシリーズBの資金調達を目的として、既存株主である500 Startups Japanが、SmartHR社専用のファンドの組成を行い、リミテッドパートナーより資金調達を行いました。
【SPVを採用した理由】
従来より、未上場のベンチャー企業にとって、外部からの資金調達は事業を推進するための重要な活動である一方、限られたリソースの中では、代表者をはじめとする経営陣への負担が大きく、その間の事業推進速度が一時的に低下してしまうなど課題もありました。
また、キャピタルゲインを目的とするベンチャーキャピタルなどの投資家と、事業シナジーを目的とする事業会社が同じラウンドで参加する場合の投資契約上の利害調整も不十分なことが多く、事後において不都合が生じる懸念もありました。
今回、これらの課題を解決し、より事業推進を加速させる環境を構築するため、SPVのスキームを活用した資金調達を実施しております。具体的には、500 Startups Japanが全LPの一次窓口となり、LP候補への提案や出資検討の交渉、契約の合意形成などを主導することで、従来であればSmartHR社側にかかっていた負担を担いながら迅速に大型の資金調達の実現をサポートしました。
株式会社サイカ
クラウド型マーケティング統合分析ツール「XICA magellan(サイカ・マゼラン)」を提供する株式会社サイカは、1月24日、INTAGE Open Innovation Fund、NTTドコモ・ベンチャーズ、アイ・マーキュリーキャピタル、既存投資家のDraper Nexus Venturesを引受先とした第三者割当増資により、4億5000万円を調達したと発表しました。
株式会社ライナフ
不動産管理に特化したIoTデバイスとSaaSを提供する不動産テック企業の株式会社ライナフ(本社: 東京都千代田区、代表取締役: 滝沢 潔)は、事業拡大を目的として、新たに伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社をリード投資家に迎え、株式会社長谷工アネシス並びに住友商事株式会社、株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ、既存投資家である三井住友海上キャピタル株式会社を引受先とし、シリーズBラウンドで総額3.2億円の第三者割当増資を実施したことを発表しました。
コネクテッドロボティクス
調理ロボットを開発するコネクテッドロボティクスは、1月25日、500 Startups Japan、Draper Nexus、エースタート、複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施し、6300万円を調達したと発表しました。
株式会社ZEALS
会話広告「fanp [ファンプ]」 を展開する株式会社ZEALS [ジールス](本社:東京都品川区、代表取締役 清水正大)は、1月23日、ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合、 ジャフコSV5スター投資事業有限責任組合、株式会社フリークアウト・ホールディングスを引受元とする総額約 4.2 億円の第三者割当増資を実施したことを発表しました。
株式会社iCARE
従業員の健康管理サービス「Carely」を運営するiCAREは、1月29日、Beyond Next Ventures、インキュベイトファンド、みずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルを引受先とする第三者割当増資を実施し、1億5000万円を調達したと発表しました。
Ginco
仮想通貨のウォレットアプリ「Ginco」を開発するGincoは、1月31日、グローバル・ブレインが運営するファンドから、総額約1.5億円の資金調達を実施したと発表しました。