こんにちは。行政書士の佐久間翔一です。
今回は、電子定款についてお話します。

会社設立は１円で可能！？

「会社設立は1円からでもできますよね？」先日お客様からこんなご質問をいただきました。
確かに会社法が改正され、株式会社設立時に必要な最低資本金の額は1,000万円から1円になりました。しかしながら、株式会社を設立する際に必要な費用は最低資本金だけではありません。登記申請の際には登録免許税が最低でも15万円、印鑑の新調に約2万円、そして、定款認証の際にも収入印紙4万円、認証手数料5万円程度などが別途費用として掛かってきます。その他必要書類の発行手数料なども併せて最低でも約30万円は資本金と別に用意しておかなければなりません。
したがって、1円玉1枚で株式会社設立ができるということはありません。諸費用は意外にも多額なのです。

費用を下げるには

以上のことをご説明申し上げると、「それ安くならないの？」というご質問をいただきました。皆様は「役所その他に支払う申請費用を値切ろうなんてなんて奴だ！」と思われるかもしれません。しかし、実は株式会社設立費用はやり方次第で安くすることができます。
具体的にどの部分かと申し上げると、収入印紙代4万円分です。

電子認証という制度を使うことでここが0円になります。

約30万円の費用がかかるうち、10%以上も安くできるのであるならばこの電子認証を使うしかありません。

電子認証とは

電子認証とは簡単にご説明すると、紙で行う定款の認証を、電磁的記録(CD-Rなど)で行う方法です。

印紙税法では印紙税と言って、紙の文書に対して課税しております。定款もその課税対象の紙の文書に含まれ、本来であるならば印紙税として定款を認証すれば、4万円の費用がかかります。しかしながら、電磁的記録にて定款を認証する電子認証では、そもそも紙で定款を作らないので、印紙税を収める必要がないのです。

しかし、この電子認証一つ注意が必要です。

自分でやろうと思うと専用ソフトが必要になり、揃えるのに約10万円かかってしまいます。会社を複数回作る予定であるならば元はとれますが、たった1回の株式会社設立を考えているのであるならばむしろ高額になってしまいます。したがって、電子認証設備を備えている専門家に依頼することが一番です。最近ではその電子認証を用いて浮いた4万円分を報酬として、株式会社設立代行をやってくれる専門家も増えています。つまり、収入印紙代を支払う代わりに専門家に支払うことで、申請代行をお願いできるというのであればすごくお得な気がしてきます。4万円分得したとみることができるでしょう。

起業サプリをご利用の場合にも電子定款で収入印紙代４万円を削減することが可能です。

皆様なら得した4万円で何をしますか？時期にもよりますが、2泊3日の沖縄ツアーに行くことも可能です。会社設立祝いとして、自らにご褒美をあげてみてはいかがでしょうか？このように電子認証制度を利用するだけで、お得な想いをすることができます。会社設立をする際には電子認証を積極的に使っていきましょう。