伸びていくフードデリバリー産業を支えるデリバリー注文一元管理サービス「Camel」。株式会社tacoms 宮本晴太【起業インタビュー181回目】|起業サプリジャーナル

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伸びていくフードデリバリー産業を支えるデリバリー注文一元管理サービス「Camel」。株式会社tacoms 宮本晴太【起業インタビュー181回目】

公開日:2022.03.10

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外出自粛や飲食店の時短営業などの規制も追い風となり、都心部の暮らしに市民権を得つつあるフードデリバリー。Uber Eatsをはじめとするデリバリーパートナーが、街中を走る姿にも目が慣れたころである。と同時に、多くのデリバリープラットフォームが出てきており、「末端の飲食店はプラットフォームごとに注文管理のタブレットを持ち疲弊している、それが苦となり、参入を控える飲食店も出てきているのが現状」と今回取材をした起業家 宮本氏は話してくれた。ユーザーが受ける恩恵の裏側で、疲弊する飲食店を救うデリバリー/テイクアウトサービスの管理システム「Camel(キャメル)」と、そのサービス誕生の背景について同社創業メンバーの3名にもお話を伺いました。

 

 プロフィール

▶︎株式会社tacoms 代表取締役社長 宮本晴太氏(写真、左)

1999年生まれ。東京大学工学部在学中(休学中)。大学入学直後より複数のスタートアップ企業にてインターンを経験。同時に東大起業サークル「TNK」の15期代表を務める。2019年5月にTNKの同期でもある現COOの杉田とともに株式会社tacomsを設立。創業時は大学生向けのデリバリーサービスを立ち上げるも、飲食店のデリバリー注文受注オペレーション・売上管理手法に課題があることを感じ、事業転換。2020年7月にデリバリー注文一元管理サービス「Camel」をリリース。

 

▶︎株式会社tacoms COO 杉田さん(写真、右)

1998年生まれ。早稲田大学商学部在学中(休学中)。ビジネスコンテストへの出場、ウェブメディアの立ち上げや運営、スタートアップ企業でインターンを経験後、多くの学生起業家が所属する東大の企業サークル・TNKでCEOの宮本と出会い、tacomsを共同創業。

 

▶︎株式会社tacoms CTO 井上さん(写真、真ん中)

医療系メガベンチャー、マーケ系スタートアップなどを経て株式会社tacomsに1人目の開発者としてジョイン。設計からバックエンド実装、インフラ構築、ステークホルダーとのやり取りなどを幅広く担当。

 

 株式会社tacoms(タコムス)について

ー 事業内容について、教えて下さい。

宮本晴太氏(以下、宮本氏):デリバリー注文一元管理サービス「Camel(キャメル)」の開発・提供をしています。

 

ー デリバリー注文一元管理サービスの「Camel(以下、キャメル)」とは、どんなサービスなのでしょうか?

宮本氏:キャメルは、フードデリバリーサービスを活用する飲食店向けのサービスとなっており、各デリバリーサービスやテイクアウト専門サイトからの注文を1台のタブレットで一元管理出来ることを実現したサービスです。

 

ー デリバリーサービス自体、ユーザーとしても利用する機会も増えましたが、フードデリバリーを提供する飲食店には今どんなことが起きているんでしょうか。

宮本氏:新型コロナウィルスの影響によって、デリバリーサービスを利用する店舗が増えた一方で、店舗では、登録しているサービスの数だけ、サービス専用の端末を抱えているのが現状です。中には、メールでの受注連絡やFAXでの受注連絡などサービスによって注文管理の内容が変わってくるので、店舗では「注文の見逃し」や「オペレーションの煩雑化」などの課題も出てきています。キャメルは、国内に出ている大手サービスとは既に連携を終えており、そこから発生する受発注を全て1台の端末で管理することでオペレーション面での改善を価値として提供しています。

 

ー なるほど!そんなことが現場では起きていたんですね・・それ以外には、どんな機能を備えているのでしょう?

宮本氏:他機能としては、店舗にあるレジと連携した売上管理機能も備えています。通常、デリバリーサービスからの売上とイートインの売上は別となっている為、現場ではデリバリーサービスからの売上をレジに打ち直す作業が発生しており、人的な作業による「打ち間違い」、それに伴う「確認作業の発生」など無駄な工数も多く発生しています。

 

ー 写真にもある様にキャメルの存在によって、だいぶ現場はスッキリしますね!

宮本氏:はい。Webアプリケーションなので、我々のサービスを導入することでまた新たな端末を購入する必要もないので、既にフードデリバリーサービスを利用している飲食店にとっては、今ある環境からすぐに利用することが可能なサービスです。先ほども話した様な現場の課題から、実はフードデリバリー自体の利用を控えている店舗もまだまだ多く、そういった店舗の不安もキャメルを利用することで払拭されます。

 

ー ちなみに「キャメル」と言うサービス名は、どこから来ているのでしょう?

宮本氏:サービス名の由来は「サービスを使うと、楽だ(ラクダ)」から来ており、完全にダジャレです(笑)ラクダ自体、現地ではモノを運搬する役割を持っていますが、デリバリーに絡むSaaSとしては、そんな意味合いも含んでいます。

 

ー なるほど。浅い様で、なんだかとても深いネーミングですね(笑)

 

 創業メンバーに聞く。それぞれの「起業」マインドが形成されるまで

ー ここからは、創業メンバーであるCOOの杉田さん・CTOの井上さんも交えてお話し伺わせて下さい。まずは、皆さん起業することの意識についてはいつ頃からお持ちだったのでしょうか?

宮本氏:生まれが石川県なのですが、古くから繊維工場を営む家系に生まれ、家族揃って経営者の一族に生まれたので、自然とそういう思考になっていました。小さい頃から経営者のセミナーに連れていかれてましたし、小学校の卒業文集には「スティーブ・ジョブズみたいな起業家になります」と書いていました。今思うと、めちゃくちゃ意識の高い嫌な小学生ですが(笑)

 

杉田(以下、杉田氏):私は「起業をしたい」という想い自体は漠然と持っていましたが、それが具体化したのは大学に入学して、宮本と会うキッカケにもなった起業サークルに参加したことや、インターンを始めたことがキッカケになりました。

 

井上(以下、井上氏):自分はプロ野球選手を目指す様なガチガチの体育会タイプの人間で、高校までずっと野球をやってきていました。ただ怪我もあり、プロを目指すのが現実的に厳しいと分かった時に、元々野球選手になりたい想いとして持っていた「(この世界で)インパクトを残したい」というベクトルをもっと違う方向に向けられる先はないかと考えた時、このスタートアップの環境を目指す様になりました。

 

ー そこから、御三方が出会う・創業するのには、どんな経緯があったのでしょうか?

宮本氏:大学に進学してから東大の起業サークル「TNK」に入るのですが、COOの杉田とはその時の同期です。

杉田氏:私も宮本も大学一年生の時からインターンを始めていて、二年ほど色々な会社で経験を積んでから「そろそろ、おれらも始めよう」ということで最初は2人で起業しました。そこから、一度事業をピボットするタイミングで、インターン先でエンジニアとして働いていた井上を、会社では初のエンジニアとして迎えて、この3人が揃うという経緯ですね。

 

「Camel(キャメル)」が生まれた経緯についても教えて下さい。

杉田氏:実はキャメルはピボットして生まれたサービスでして、最初は「打倒、Uber Eats!」を掲げ、自分たちでフードデリバリーサービスをやっていました。結果的にそのサービス自体は全然うまくいかなかったのですが、自分たちのデリバリーサービスを営業する際に「弊社サービスのタブレットを置いてください」と飲食店さんに言うと、『これ以上は増やせないよ』とか『やりたいけどオペレーションが煩雑になるのがね』という理由で断られることが多かったんです。その当時は、今ほどフードデリバリーも活況では無かったですが、海外では既に伸びているというデータも出ていましたし、フードデリバリー自体が盛り上がっていくことは目に見えて分かっていたので、それを取り巻く環境の中での課題を見つけて、そこに向けてサービスを作ったというのがキャメルが生まれた経緯です。

 

ー なるほど。自分たちでデリバリーサービスをしていたからこそ、クリティカルな現場の課題にも、すぐ気づけたんですね!

 

 今後について

ー 中長期的な展開について、お教え下さい。

宮本氏:まずはデリバリー/テイクアウトサービス向け注文管理システムとして、シェアNo.1を取りにいきます。またデリバリーサービスの提供範囲は、フードだけでなく、日用品などにも裾野は広がってきています。その中でデリバリー事業に参入したい小売企業様など、外食市場にとどまらず幅広く製品提供ができるようになりたいと考えています。

 

ー 最後に、記事内でお伝えしたいPR事項などあれば教えて下さい。

宮本氏:先日リリースを出しましたが資金調達も終え、これから一緒に事業を加速させていけるメンバーの採用に力を入れていきます。少しでも私たちの事業に興味を持って頂けたら、是非ご連絡ください!

 

ー フードデリバリー業界の盛り上がりと自社の成長が一緒に感じられる、ワクワクするフェーズですね。今日は有難うございました。

宮本氏:こちらこそ、ありがとうございます。

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