起業を目指す皆さんのメンタル&健康をサポートさせていただいています、木野文です。
前回は、健康管理の大切さをお伝えしました。
第2回の今日は、経営をするうえで大切な「決断」をする時に使う体の一部分のお話です。
腹という言葉
「腹をくくる」「腹を据える」「腹で決める」というような言葉があります。
日本語には「腹」を使った言葉が多いのですが、精神や魂といったものは、腹部にあるといわれていた中国の文化の流れからだといわれており、武士が切腹をしたのも精神が腹に宿っていると考えられていたからのようです。(西洋文化は「心臓」がそれにあたるようです)
現代ではさすがに「切腹」はありませんが、経営者は時に切腹と同じくらいの負荷がかかるといっても過言ではないでしょう。
経営者なのだから当たり前だ、という方もおられるかもしれません。経営というものは決断をしていくことだという風におっしゃっていた経営者もいらっしゃいました。
決断におけるストレス
経営者は様々な部分で決断を迫られます。熟考できるときもあれば、直感的に決めなくてはいけないこともあるでしょう。
先日お話した従業員70名の会社の社長様は、前向きな決定をする時も、クレームなどの対応をする時も、自分が何のためにその決定をするのかをぶれさせないようとても神経を使うとおっしゃっていました。
とはいえ、起業家・経営者の方も人間です。決してストレスを感じていないわけではなく、私の見立てでは経営者の皆様も多くの方が繊細で敏感なタイプであると感じています。
物事を決める方法は人それぞれですので、ぜひこれから起業をする方には念頭に置いていただきたいことがあります。それが、「お腹(腸)を健康に保つ」ことです。
腸を健康に保つ
ここ1~2年で、ファスティング、いわゆる断食をする経営者様が一気に増えました。ファスティングがブームになっているのは世界的なものです。私の周りでは、若い世代というよりは、中高年の経営者様に流行っています。
数名の方にどうして忙しい中、取り組まれるのかを聞いてみたところ、いろいろな理由がありました。
もちろん健康のためというのが多くありましたが、印象的だったのは「腸と脳は同じくらい判断しているから」という意見がありました。
「腸は第2の脳」という言葉がありますが、腸は独自の神経ネットワークを持っており、脳からの指令が無くても独立して活動することが出来る臓器です。腸は単なる消化器官ではなく、血液を作ったりホルモンや酵素を生成したりと、実は腸もまだまだ未知の可能性を秘めている臓器なのですね。脳トレならぬ腸トレという言葉も出てきていますし、これからもっと研究が進めば新たな能力も見つかるかもしれません。
飲みの席も増え、食生活も乱れがちなのが経営者です。
ビタミンなどの栄養素のサプリメントだけでなく、胃腸の調子を整える乳酸菌や食物繊維をとることを心掛けましょう。
もし、本当に腸が決断の一端を担っているとしたら、ますます健康な腸の存在が必要なのではないでしょうか。
ストレスは自律神経に大きく影響するといわれていますが、やはり「腹を決める」という言葉には、何か信ぴょう性があるように思います。
また、大腸がんで亡くなる方が日本では増加の一途をたどっています。特に2014年、女性の死亡数の1位は大腸がんでした。大腸がんは、食事の欧米化や運動不足、喫煙や飲酒等あらゆる生活習慣が原因となります。腸を健康にすることで便の排泄がスムーズになり、便に含まれる発がん性物質を迅速に体外へ出すことができます。ここ2年ほどで、私の周りでも大腸がんでこの世を去られた方が数名おられますが、とても一生懸命に仕事をされていた経営者、経営幹部の方々でした。
腹で決める経営を
決断を繰り返す経営者だからこそ、ぜひ今から腸を意識して生活してみてください。
そして、腹で決める経営をしていただきたいと思います。