“お金”や”投資”に対するネガティブなイメージを、普段の買い物などに紐づいてくる“ポイント”を使い、そのハードルをグッと下げたポイントを使った投資サービス「Stock point」。今回取材をした起業家 土屋氏は「資産形成に不安な人たちがお金の世界への第一歩を踏み出すお手伝いがしたい」と語ります。今回は、そんなサービスの全貌から投資によって企業や社会をよくするという未来に向けた試みまでお話を伺いました。

 プロフィール（STOCK POINT 株式会社 代表取締役 土屋清美氏）

大手SI会社で、金融機関向けのシステム導入、特に銀行海外支店の立ち上げ業務に従事。その後、2000年に友人に誘われて金融ベンチャー立ち上げを経験後、2006年にSound-F(現在のSound-FinTech）を創業。FinTechビジネス立ち上げを金融機関と進めつつ、2016年にSTOCKPOINT社を社内ベンチャーで立ち上げ。現在に至る。

 STOCK POINT株式会社について

ー 事業内容について、教えて下さい。

世界初のポイントが株価に連動して価値が変動するサービス「StockPoint」の企画・開発を行っています。

 

「StockPoint」・・株価に連動して毎日価値が変わっていき、本物の株式にも交換できる世界初のポイントサービス。

「StockPoint for CONNECT」・・StockPointの機能に加えて、さらにゲーム感覚で楽しめるポイント運用サービス。

ー ポイントが株価に連動して価値が変動するサービス「StockPoint」とは、どんなサービスなのでしょうか？

現在までに、ポイント投資に代表される「ポイントを使って株を買える」サービスはいくつか出ていますが、私たちは『ポイントのままで、株や投資信託に代表される金融商品を購入する』ことが出来るサービスとなっております。（2016年、国内・米国での特許取得済み）

 

現金も証券口座も必要なく、既にユーザーが持っている該当サービスのポイントから投資が出来ます。運用したポイントは、元のポイントに戻して買い物に使ったり、そのまま株式に交換することも可能です。2017年12月のサービスローンチ後、これまでに約27万人の方に登録を頂いております（2021年3月時点）。

ー 実際に、どんな方々がSTOCK POINTを使っているのでしょうか？

会員になって頂いている方の80%は、20-40代の投資ビギナー層の方になっています。

 

最近では、積み立てNISAなど将来の資産形成に向けた動きも活発になってきましたが、それでも多くの日本人にとって“お金の話”というのは、まだまだ取っつきにくい分野なのかと感じます。そういった背景もある中で、普段自分の買い物によって貯めたポイントから投資が出来、一定量を超えれば、それが実際の株式として交換もできるという、この体験を通じて、将来の資産形成やお金の世界への一歩を踏み出すお手伝いが出来ればと思っています。

ー なるほど。確かに貯まったポイントを使うだけならリスクもなく、投資をはじめるハードルも下がりますね！

そうですね。実際に、元々投資やお金の話に距離のあった方々であっても、アプリのDL後はユーザーの約5割が毎日アプリを閲覧頂いているデータも出ておりまして、金融系のアプリでは比較的高い水準にあると思います。それ以外にもアプリ内では、ゲーム感覚で投資を体験できるコンテンツを用意しており、生活の中で自然に投資ができる様な設計をしています。

　若者のお金に対するネガティブイメージを払拭する為の「ポイント利用」というアイデア

ー 起業することの意識についてはいつ頃からお持ちだったのでしょうか？

「起業したい」という意識をずっと持っていたという訳ではなく、最初のキッカケは友人の起業に創業から関わったことでした。創業1年目から参画し、組織が大きくなる過程を一通り経験して、そこから6-7年ほど経った後に金融系のIT会社を立ち上げたのが初めての起業でした。

ー サービスの構想自体は、どの様にして生まれたのでしょう？

STOCK POINTを立ち上げる前の会社では、金融機関向けのITコンサルや受託開発をやっていました。取引先である金融機関と、仕事や市場にまつわる色々な話をさせて頂く中で、『若年層を中心としたお客さんが中々動いてくれない』というのを各社共通の課題として持っていたんです。

 

その理由を掘り下げていくと、やはり出てくるのは【面倒くさい】【難しい】【損するかもしれない】という、投資やお金に対するネガティブイメージからの脱却が出来ずにいるといった理由でした。「それを取り払う為に何をしたらいいか？」を考えたときに思いついたのが、私たちが日々生活の中で貯めている“ポイント”を活用した投資の体験でした。そこから、STOCK POINTの構想は生まれました。

ー なるほど。

　今後について

ー 中長期的な展開についてお教え下さい。

現在のポイント制度は、ポイントを使ってお買い物が出来たり、何かに交換が出来たりと”経済合理性”ばかりを追求する手段になっていますが、これからは、購買やSNSのシェアだけでない「企業の応援」としてSTOCK POINTを使っていけないかと考えています。株式を持つという行為は、企業のオーナーになることです。その行為に、もっと自分が好きな商品・好きなサービス・好きな会社を「応援したい」「頑張って欲しい」という、想いや文脈をのせた見せ方がSTOCK POINTで出来ないかと考えています。

その第一弾として始めた取り組みが「愛され企業さーち」という会員向けのコミュニティサイトでして、ここでは、企業の愛され度合いをポイントで見える化させ、ユーザーの企業に対する応援コメントなども見える様になっています。STOCK POINTでは、儲かった・損をしたという感情以外の意識づけとして、「社会をよくする起業を応援」という文脈を、これからの金融取引に作っていけたらと思っています。

ー 素敵なお話です！最後に、記事内でお伝えしたいPR事項などあれば教えて下さい。

先ほど話した「愛され企業さーち」というサイトは、STOCK POINTの会員の有無を問わず見れるサイトですので、是非ユーザーからの応援コメントや各企業のSDGsな取り組みなど見て頂けたらと思います。サービスもアプリさえダウンロードすれば、誰でも会員になれますので、お手持ちのポイントでまずは気軽な投資体験をしてみて下さい。

ー 早速、私もアプリをダウンロードしてやってみたいと思います！本日は有難うございました。

こちらこそ、ありがとうございます。