はじめまして。木野文と申します。
今回、これから起業する皆様へ向けてのコラムを執筆させていただくこととなりました。
本業は、都内某研修会社で研修運営や講師をしておりますが、多くの経営者様とお話をさせていただく機会に恵まれ、経営者様特有の悩みや問題、そしてその解決策や注意点等を、これから起業される皆様にお伝えできると感じています。特に、経営者様が大切にしなくてはならない「ケア」という視点で、メンタル面と健康面についてお話したいと思います。
第1回のテーマは、起業する時の健康管理です。
健康第一
多くの経営者様が口をそろえて言われること、それは「健康第一」ということです。「体が資本」という言い方もありますが、いくらビジョンがしっかりしていても、ビジネスモデルが素晴らしくても、それを実行する体力がなければ実現はできないということなのだと思います(ここでの健康の意味には、身体的なものと精神的なものが含まれます。)。
ところが、起業される方がやりがちなのが、「起業することがゴール」になってしまい、会社設立後に健康の問題やメンタルの問題で悩むという現実です。いわゆる「燃え尽き症候群」という状態ですね。
傾向として、起業される方々はいわゆるエネルギーの高い方が多いので、力で乗り切っておられることもあります。また、若い世代で起業をした場合、若いうちにやれるだけやろうと頑張る方もおられるでしょう。
起業にあたってこれまで以上にケアを
「健康に自信がある」「ケアは積極的にしている」方もそうでない方も、これまで以上に健康面に対して敏感になる必要があります。健康が大事とわかっていても、まずは目の前のことに取り組まなくてはならなくなり、ケアがおろそかになっておられる経営者さんは相当数おられます。
起業する理由が、組織にいるのが嫌で独立する、とか、やりたいことを自分のペースでやりたい、という方もいらっしゃるでしょう。しかし、やりたいことができる、ばかりが起業ではありません。資金繰りやコネクション作り、税務関連などもまずは自分でやらなくてはならないことも多々あるでしょう。さらに、外部とのお付き合いが増え、会食の機会もそれに合わせて増加してきたりと、体力勝負な面は特に経営者層に強くあるのです。
体力勝負、というと、「じゃあジムに通って体を鍛えればいいだろう」と思うかもしれません。ところが、ジムに通おうと時間を作っていても、なかなか計画通りにいかなくなります。
前述の通り、やることはこれまでの倍以上、コミュニケーション量も増え、突発的な事態も起きます。想定外、というやつです。起業してから軌道に乗せるまでは、おそらく(というか必ず)、起きること起きることへの対処と自分の仕事のバランスで悩むことになるでしょう。
その時に大切なのが、心身の健康度合いなのです。
次回以降
次回以降も起業される皆様へ向けてのメンタルとヘルスケアをお伝えしてまいります。
第2回 「新米社長はお腹を鍛えよう」(予定)
第3回 「新米社長の健康管理」(予定)
第4回 「社員を雇うときの心得」(予定)
第5回 「面接のときに何を見る?」(予定)