「組織のチカラや立ち上がっているサービスを活用することで、出来ることは拡がる」食のフリーランスから事業責任者への転身。株式会社オプトインキュベート 宮崎理沙【起業家インタビュー127回目】|起業サプリジャーナル

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「組織のチカラや立ち上がっているサービスを活用することで、出来ることは拡がる」食のフリーランスから事業責任者への転身。株式会社オプトインキュベート 宮崎理沙【起業家インタビュー127回目】

公開日:2020.01.10

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TV番組「ガイアの夜明け」でも特集されるなど、今ひそかに注目されている出張シェフサービス「PRIME CHEF(プライムシェフ)」をご存知だろうか?事業責任者の宮崎氏は、大学卒業後、食のフリーランスとして起業。そして、この事業への参画をした、いわゆる中途入社組だ。個人としては、食のブランド立ち上げなど、0→1を経験してきた同氏に企業という枠組みや、既にあるサービスに参画する中で感じたメリット・デメリットなど、お話を伺いました。

 

プロフィール(株式会社オプトインキュベート  宮崎理沙氏)

北海道出身。 食に造詣の深い祖母と母の影響で「たべること」「つくること」への関心を育む。

Bean to Bar Chocolateブランド 「Salagadoola」 立ち上げと運営にシェフとして関わる。(2015.02〜2018.09)株式会社オプトインキュベートが運営する出張料理サービス「PRIME CHEF」の事業責任者へ就任、サービスのリブランディングを手がける。(2018.10〜)

現在、クリエイターである料理人が食を表現手段として活躍のできる社会を創造、食の未来に繋がる活動を行う。

 

株式会社オプトインキュベートについて

ー 事業内容について、教えて下さい。

 

オプトインキュベートでは、オプトグループの中でも新規事業の開発に特化をし、「働き方」や「シェアリング」という分野で現在2つの事業を展開しています。

OFFICE PASS(オフィスパス)

月額15,258円で都内を中心に全国200カ所以上のコワーキングスペースの自由席がいつでも何度でも利用できるシェアオフィスの使い放題サービス。

PRIME CHEF(プライムシェフ)

厳選シェフがお客様のご希望の場所へ伺い、その場で食材を調理し提供する出張シェフのシェアリングサービス

 

ー 宮崎さんが担当されている、出張シェフサービス「PRIME CHEF(以下、プライムシェフ)」とは、どんなサービスなのでしょうか??

 

プライムシェフは、シェフの出張派遣サービスとして、登録されたシェフをスマホやPCから自宅やパーティー会場など指定の場所に呼ぶことが出来、その場で食材を調理し提供することが出来るサービスです。

ー どんな方を想定としたサービスなのでしょうか?

 

特別な日に特別な体験をしたいと思っているが、何かしらの事情があって、それが叶わない方々をターゲットにしています。例えば、子育て中の夫婦で、まだ子どもを連れてレストランにいくことを少し不安だと思っている世帯や、高齢者のいる大家族で全員揃った外出が難しい世帯などがユーザーとしてはあがります。

サービス内では、ユーザーとシェフがマッチングした後は、ユーザーの好みによったメニューのカスタマイズも可能になっている為、「子どもが小麦アレルギーで小麦が食べられない」「おばあちゃんが噛む力が弱くて固いものが食べられない」といったユーザーの細かなオーダーも依頼することが出来るので、移動がしづらいといった物理的な問題の解決から、ユーザーが個別に抱える食事の全体の悩みまで、サービスの中で解決出来るようになっています。

 

ー メニューのカスタマイズにも対応してくれるんですね!

 

ベースのメニューは決まっていますが、ユーザーとシェフのマッチング後、ユーザーの要望に応じたカスタマイズが出来る様になっています。

 

ー 登録シェフは、どんな方々がいるのでしょう?

 

現在、約60名のシェフがこのサービスに登録してくれています。主には、

・出張料理専門のシェフ

・飲食店プロデュース等も行いながら兼業をするシェフ

・自分のお店を持ちながら隙間時間を活用しているシェフ

といった方々が多いです。出張料理となると、出張先でのお客さんとのコミュニケーションも大切になってくるので、現時点では一人一人のシェフと面談をしてから、登録の可否を判断させて頂いています。

 

ー 料理人やシェフの派遣サービスは他にもあるかと思いますが、そういったサービスとの優位性はどんなところに持たせているのでしょうか?

 

大きくは3つあります。

1.オペレーションの自動化による、スムーズなマッチング

従来のサービスでは、ユーザーとシェフの間にオペレーターが入り、要件をまとめて確認を取るなど、マッチングのスピードに課題がありましたが、プライムシェフでは「あなたにぴったり提案」というユーザーの要望からシェフからの応募を募る機能を付けており、オペレーターの介入なく、ユーザーとシェフがマッチングしやすい機能を付けています。

2.(料理の)カスタマイズ自由度の高さ

他のサービスであれば、提供メニューが固定で決まってくるところを、私たちはその裁量をシェフにお任せしています。ユーザーの満足度にも繋がる話ですが、実際のところ料理を作るシェフからも「自分たちのクリエイティビティが発揮出来て楽しい」という声を頂いています。

3.厳選されたシェフが登録しているサービス

他のサービスでは、調理師免許を持つ方や栄養士といった登録人材のバリュエーションが広いものもある中で、【厳選したシェフだけが登録している】というのも実はポイントになっています。この手のサービスを使ったユーザーから「シェフだと思ったら主婦(シュフ)が来た」といった話も聞いたことがあるので、登録シェフのクオリティを含めたラインナップもプライムシェフの強みになっています。

 

食に関わるフリーランスから事業会社のプロダクト責任者への転身。

ー プライムシェフは、いつ立ち上がったサービスなのでしょうか?

 

新規事業としてサービスが立ち上がったのは2015年ですが、実は私自身はサービス立ち上げ発起人ではありません。

 

ー そうなんですね!それでは、サービス自体の立ち上げは別の方が?

 

はい、サービス立ち上げ自体は前任の担当者が行っていましたが、立ち上げ後に次のステップへ進むため退任したため、そこから約半年間実質的な責任者不在の状態でサービスが稼働していました。

そんな時、元々「食」の領域で活動していた私の経歴に興味を持っていただき、オプトインキュベートから事業責任者としてプライムシェフの運営に参画するオファーを頂いて参画をした、というのが私自身の関わる経緯になります。

 

ー (オプトインキュベート)入社前の宮崎さんは、どんな仕事をしていたんですか?

 

大学卒業した後、チョコレートブランドの立ち上げをやったり、飲食店向けにレシピの開発を行うなど、様々な食のシーンに携わるフリーランスとして活動していました。

 

ー そこから(プライムシェフに)参画するには、どんな経緯があったのでしょうか?

 

日頃から食のシーンに関わることも多い中で、“場所が無くても料理人が働ける世界の実現”という文脈で、出張料理の分野に興味を持っていました。自分自身もユーザーとして、他社の出張料理サービスを使うこともありましたが、その中で感じていたのは、「出張料理」というカテゴリーの中で、“各家庭の日々の料理(日常食)にシェフが介在すること”に感覚的な違和感を感じていました。

当時は、料理をつくるシェフにとってもクリエイティビティを発揮出来て、満足度を高められるサービスを探した時に、明確に「これだ!」と言えるサービスが、自分の中にはありませんでした。

そのタイミングで、元々はプライムシェフの一シェフとして登録しようとしていた私に、オプトインキュベートが声をかけてくれて、直接会話をする場を持ちました。その中で「これからの料理人の働き方・食の未来に携わる仕事をしていきたい」という話をしていたら『じゃあ、(事業責任者として)やってみないか?』ということで、オファーを頂いたという経緯なんです。

 

ー なるほど。最初は登録シェフ希望でもあったんですね!

 

組織のチカラや立ち上がっているサービスを活用することで、出来ることは拡がる。

ー それまでも“個人”として食のシーンに携わってきて活動されていたと思うのですが、入社を決めたのにはどんな理由があったのでしょうか?

 

個人で手を動かして出来る範囲というのは影響力にも限界があって、事業会社や既にあるプロダクトとシナジーを図ることで出来ることの拡がりを感じたのが最終的な理由です。

 

ー 過去には個人でプロダクトを立ち上げる0→1の経験もされているかと思いますが、今回は既に立ち上がっているサービスに参画された上で感じる、メリット・デメリットなどもあれば教えて下さい。

 

メリットは、やはり「ある程度、サービスが回る状態にある」というのはとても大きいかと思います。市場を開拓していく時間やユーザーを0から集めていく時間・工数をカットして、始めからサービスのグロースに集中出来る環境は大きいですね。

デメリットを言うと、やはり既に文化が形成されていることもあるので、それを変えていくのに多少時間を有する点はあるかと思います。プライムシェフのケースでは、登録シェフと運営の関係性に「顔」が見えていなかったので、サービスに対する信頼性やロイヤリティーが高い状態とは言えませんでした。なので、まず始めにそこから手を付けていきました。

あとは、リニューアル過程で起きる摩擦もあって、それまでのサービスのインターフェースが決して完ぺきだったとは言えないまでも、良くも悪くも既存のサービスに”慣れ”てしまうユーザーもいて、リニューアルすることで起きる反発も当然ありました。それに対して、割く工数は予想外のものでしたが、シェアリングサービスは、サービスを提供してくれるユーザー(作り手)ありきで成立する業態なので、ここで発生するコミュニケーションは丁寧にやっていかないと、ということは常々感じています。

 

今後について

ー 「PRIME CHEF(プライムシェフ)」の中長期的な展開についてお教え下さい

 

今現在の利用シーンからもプライムシェフは「家族が集まる場」にとても相性が良く、そういった点もふまえ、(地方にこそ需要があるのでは?)という仮説を持っています。なので、現在では関東・関西エリアでのサービス展開となっていますが、来年度には全国に展開エリアを拡大したいと考えています。

 

ー 確かに!帰省やお祝い事との相性も良さそうですね。最後に、記事内でお伝えしたいPR事項などあれば教えて下さい。

 

これからのシーズンは、企業の忘年会や新年会といったシーンにもプライムシェフを利用頂き、いつもとは違った料理を食べながら、社内でのコミュニケーションを活性化させる、という企業さんもいらっしゃいますので、いつも頼んでいるオードブルや居酒屋にマンネリ化している企業様がいれば、是非一度プライムシェフを使ってみてください。

 

ー 美味しい料理があるだけでもテンション上がりますからね、社内企画担当の方からの連絡お待ちしております!今日は有難うございました。

 

こちらこそ、ありがとうございます。

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