自らの“選択”と”決断”で起業しやすい環境を勝ち取る。株式会社KAREN 武藤諒俊氏【起業インタビュー115回目】|起業サプリジャーナル

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自らの“選択”と”決断”で起業しやすい環境を勝ち取る。株式会社KAREN 武藤諒俊氏【起業インタビュー115回目】

公開日:2019.07.31

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採用率5%という厳選されたインテリアコーディネーターが、お部屋のコーディネートを考え、更にコーディネートされた部屋の家具がサービス内で購入までできる、3Dインテリアコーディネートサービス「KAREN」。ファウンダーの武藤氏は、サンフランシスコでのインターン経験やリクルートでの新規事業立ち上げなど、起業する為に用意周到なキャリアを積んできた様に見えるが、その背景を伺えば、常に自らそれを“選択する”という決断をしてきた。同氏の起業背景やサービスについて、お話を伺いました!

 

プロフィール(株式会社KAREN 代表取締役CEO 武藤諒俊氏)

サンフランシスコbtrax社でUXの業務を経験後、株式会社リクルートホールディングスに新卒入社。プロダクトマネージャー、UXデザイナーとして複数の新規事業立ち上げに従事。2018年、3Dインテリアコーディネートサービス「KAREN」を運営する株式会社KARENを共同創業。

 

株式会社KARENについて

ー  事業内容について、教えて下さい。

 

3Dインテリアコーディネートサービス「KAREN」の企画と開発をしています。

 

ー  「KAREN(カレン)」とは、どんなサービスなのでしょうか?

 

KARENは、採用率5%まで絞り込んで厳選したプロのインテリアコーディネーターが、ユーザーの希望に沿ったインテリアコーディネートを、3D、かつ、オンライン上で提案するサービスです。ユーザーは、最終的に出てきた提案の家具を直接KARENから購入することも可能となっています。

ー  採用率5%とは狭き門ですね・・インテリアコーディネーターは、どういった基準で採用をしているのでしょうか?

 

資格を持っているだけではNGで、弊社独自の採用基準を設けています。その中でもお部屋スタイルに関する知識や、ユーザーのニーズを満たすことに対して、どれだけナレッジ・ノウハウがあるか?を採用フローの中で確認しています。

 

ー  インテリアコーディネーターは、御社で雇用しているのでしょうか?

 

いえ。既にどこかの組織に所属していたり、副業としてKARENに参画してくれている方々がほとんどです。なので、KARENの仕事はほとんどの方がフルリモートで対応してもらっており、従来のインテリアコーディネーターの仕事の仕方としては、新しい働き方を提供出来ています。

 

ー  実際にサービスを利用するユーザーのメリットについても教えてください。

 

大きくは、3つあります。

まず一つ目は、【考えなくて済む】という点です。多くの方が、いざ部屋のインテリアを変えよう!となった時、全体のコーディネートを考えるのが難し過ぎて、そこから先に進まない、というケースが考えられるかと思います。その時に、プロに任せられる、かつ、その提案クオリティも高いのがKARENの特徴です。

二つ目は、【家具を探さなくて済む】という点。KARENのユーザーは、コーディネートとして上がってきた部屋の家具は全てそのままECサイトで購入することが可能となっており、家具を探す→購入する、といった手間がかかりません。

そして最後は、【試さなくても済む】という点ですが、端的にいうと、3Dの再現度がすごくリアルになっており、ユーザーが店舗に出向いて家具を確認するという作業がいらないくらいのクオリティで、コーディネートされたお部屋を再現します。

 

ー  なるほど。確かにすごいリアルな画像ですね!ユーザーは、どんな情報を御社に提供すれば良いんですか?

 

コーディネートを始める前にユーザーからは、主に4つの項目の情報を頂いています。

・プロフィールや家具の購入予算などの基本情報

・お部屋のテイスト(モダン、北欧等)など自身の好みの情報

・お部屋の情報(間取り画像や間取りサイズ、内観写真)

・希望するライフスタイル(この部屋で誰と何をしたいのか?等)

それらを元に弊社でコーディネーターを選定し、コーディネートを依頼します。

 

ー  サービスの収益モデルは、どうなっているのでしょうか?

 

ユーザーからいただくコーディネート7,980円と、提案した家具を購入頂く際に発生する販売利益の2つが収益になります。

 

ー ちなみに、コーディネーターから提案される家具は、どこか決まったメーカーの家具になるんですか?

 

幾つかのメーカーとの提携を組んでおり、そこをベースに紹介させて頂いてます。有名インテリアショップに卸している業者と提携を組むなど、提案出来る家具の幅は広いです。コーディネーターには、ユーザーの満足度を最優先して家具を選んでもらっており、弊社が提携していない家具でもオンラインで購入できるものであれば積極的に選んでもらっています。

 

事務所に頼めば高いし、メーカーに相談すれば限定的。KARENがユーザーにとって丁度良い理由とは?

ー 少し話題が変わりますが、これまで「部屋のインテリアを変えたい」と思っていた方は、誰に相談していたのでしょうか?

 

今までは、ある程度お金に余裕を持った方であれば個人のデザイン事務所に頼むというやり方か、そうではない方であれば、店舗にいるスタッフか相談カウンターに相談にいく、といったやり方が主でした。

ただ、事務所に頼めば一件あたり数十万円かかってしまうので、そもそも頼める方が限定されてしまいます。メーカーの相談窓口では、そのメーカーの商品のみでしかコーディネートしてもらえません。結局「他のメーカーを取り入れたい」となった場合は、自分でまた考え直すことになります。それぞれ一長一短がある様な状況でした。

 

ー お店の相談窓口であれば、確かにそうですよね。

 

メーカーとしてはあくまでもまとめ買いをして欲しくてコーディネート相談を設置をしているので、自社商品のみの提案になってしまうのはしようがないことだと思います。

 

ー 一方で事務所に相談すればコストもそれなりにかかる、、と。

 

そうなんです!KARENではその間に位置するポジションを狙っていて、7,980円/1部屋という業界最安クラスで提供しています。インテリアコーディネートの価値を世の中に普及していくためにも、まずは、誰でも気軽に相談が出来る価格設定にしています。提案された家具を購入するかしないかはユーザーの自由なので、まずは「気軽にインテリアのプロに相談が出来る」といった世界を実現しています。

 

ー 御社の競合に当たる先はいるんでしょうか?

 

何社かいます。

 

ー そういった会社との差別化は、どんなとこに置いているのでしょうか?

 

まず、【提案の質が非常に高い】という点です。インテリアコーディネートの品質も、3Dの品質も業界最高品質で出しています。他業者さんと比較してもらっても、確実にKARENから出てくる提案の方がキレイで、実現したくなる暮らしがそこにあると言ってもらえる自信があります。

後は、提案できる家具も日本で流通しているほとんどの家具を紹介できるレベルまでレパートリーが広がっているので、今後は、【提案出来る家具のラインナップ数】といった点も強みになってくるかと思います。

 

ノンアポでサンフランシスコまでインターンを直訴しにいった学生時代。

ー 武藤さんが「起業したい」と意識しはじめたのは、いつ頃からなのでしょう?

 

大学生の時に、アメリカのデザインコンサルの会社でインターンをしていたのですが、

サンフランシスコに本社があったこともあり、周囲は起業家ばかりでした。夜の街に出れば、起業している人にしか会わないという環境で、起業という存在がグッと近くなりました。

 

ー 海外にインターンいくのは珍しいですね!その時は、どういったモチベーションだったのでしょう?

 

インターンにいく前の話に遡ってしまうのですが、「インターネットやばいな」って思う出来事があって・・

 

ー どんなことがあったんですか?

 

個人でイベントを主催したことがあって、それをUstream配信でライブ配信したところ、約3万人の方にそれを見てもらい、ツイッターのハッシュタグでは東京のトレンドを1時間取り続けたという経験をしたんです。その時に、「何者でもない自分が、インターネットを使えば、こうやって世の中に少しでも影響を与えることが出来るんだ」ということを実感して、『ここ(インターネット)に人生かけたい』って思ったんです。

 

ー なるほど。

 

その為に、今世界で一番ITがすごい場所にいって学ぼう!と思って選んだのがサンフランシスコだったんです。

 

ー じゃあ、当時から語学も堪能で?

 

いや、それが全然で・・最初はスタバの注文も出来ませんでした(笑)

 

ー ええ!どうやって会社を選んだり、選考を受けたんですか?

 

インターンをしていたbtraxという会社はデザイン界隈では割と有名な会社でした。日本でもその会社のブログがバズっていたりしたので存在を知っていたのですが、有名なだけあって選考倍率もきっと高いだろうと思ったので、履歴書を持って、オフィスにノンアポで突撃しにいったんです。そしたら、(日本からヤバいやつが来た!)ってなって・・

 

ー いや、そうなりますよ!(笑)

 

その場で一旦社長と話す時間を貰えて、そこで「この日に面接お願いします」ということだけ決めてもらい、後日プレゼンをして、インターンを勝ち取ったって感じですね(笑)

 

ー 正に”勝ち取った”って表現が適切なエピソードですね(笑)

 

3年間で3回の事業立ち上げ。「新規事業やりたい」と言いまくったリクルート時代。

ー そこから、どう起業に向けて動いていったのでしょうか?

 

サンフランシスコから日本に戻り、起業未遂みたいなことを始めるのですが、結局うまく立ち上がらず、組織に入って一度修行することを決め、リクルートに入社しました。

リクルートでは、デザイナーとして入社をしたのですが「新規事業やりたい」って言いまくってたら、有難いことに3年間で3回も事業の立ち上げに関わらせもらいました。

 

ー そこも「言いまくった」という辺りに、半ば強引さを感じるエピソードですね。

 

そうかもしれないですね(笑)そんな機会もあって、そこで大体事業のつくり方を覚えて、大企業での事例ではあったものの(スタートアップに置き換えたら、こんな感じかな?)と自分でも考えながらやっていたので、環境と経験値的にも、いよいよ挑戦しない理由が無くなったので、本格的に起業に向けて動き始めました。

 

ー そこから、サービスをインテリアにしたのには、どんな背景があるんですか?

 

自分はインテリアオタクではないのですが、実は家がすごい好きで、趣味が物件探しなんです。物件サイトを延々と眺めていても全然飽きなくて。

 

ー 引っ越しをする時とかは、物件を見ているの楽しいですよね。

 

それを引っ越しするニーズが無くても出来るタイプなんですが、これまで8年間で8回も引っ越しているんです。

 

ー それ、結果的に引っ越しニーズ感化されてるじゃないですか!(笑)

 

確かにそうですね(笑)そんなこともあって、家の中にまつわる事業をやりたいと思っていたのが一つでした。

それに加えて、当時同棲していた彼女と破局した際に、引越し先の家にそのまま家具を引き継いだことがありました。間取りが変わったのにサイズが合わない家具が置いてある状態、とにかく居心地が悪かっくなってしまったんです。

 

ー 2人暮らし出来る部屋と1人暮らし用の部屋では、間取りも家具も大きく変わってくるでしょうしね・・

 

その時にコーディネートや空間一つで、すごく住みやすくもなるし、住みにくくもなるといった経験をしたのですが、ある時(同じようなことで困っている人が、他にもいるだろう)と思って調べ始めたのが、KARENの構想を思いついたキッカケでした。そこからココナラという個人のスキルシェアサービスを調べたら、個人ベースで部屋のコーディネートを依頼する相談ニーズが結構な数であることが分かったので、本格的に事業としてやることを決意しました。

 

今後について

ー 中長期的な展開についてお教え下さい。

 

今年いっぱいで累計1,000コーディネートを目指しており、まずはKARENの認知を上げていくことを目標にしています。そこから先は追加の資金調達なども検討していますが、よりマーケティングに注力をして、「オンラインインテリアコーディネート」で第一想起してもらえるサービスになっていきたいと考えています。

加えて、KARENに登録してくれているインテリアコーディネーターの「働き方を変えたい」とも考えています。インテリアコーディネーターの現状としては、資格を取得した後に経験を積める間口が非常に狭いせいで人材が育たないといった状況になっており問題視されています。KARENに登録してもらうことで、実績をポートフォリオとして使えたり在宅でも仕事が出来る様な環境を提供することで働き方に柔軟性も持たせたりすることができます。インテリアコーディネーターの方々、ひいては業界全体にもメリットを提供出来るプラットフォームになっていくことを明確に意識をしています。

 

ー 最後に記事の中で、お伝えしたいPR事項などあれば教えてください。

 

【インテリアを変えることによって自分らしく幸せに生きる人を増やす】といったことに興味がある方がいれば、職種を問わず全員お話ししたいと思っています。特に、エンジニアはリソースが足りていない状況もあり、急ぎ募集をしています。今後、資金調達のリリースなども控えているので、一緒に出来るメンバーがいれば、是非ご連絡を頂ければと思います。

 

ー これからのKARENの展開が楽しみですね!今日は有難うございました。

 

ありがとうございます。

̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj

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