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会社の印鑑について

公開日:2016.11.02

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こんにちは。行政書士の植松和宏です。

今回は、会社の印鑑についてお話します。

会社が取引や契約などの法律行為をする場合には、会社が承諾した証として押印します。銀行の口座を開設する際にも押印は必要ですね。すると、印鑑はビジネスシーンで必ず登場する小道具のひとつでもありますから、会社を作ろうと考えたときに先ず必要なモノとして印鑑を思い浮かべる方は多いと思います。

ところで、この印鑑はいくつ必要で、いつ頃までに用意しておけば良いのでしょうか。

会社を作るときには管轄法務局にて会社の設立登記をしますが、この際に代表者印の届出義務があります。ここで1本必要です。会社の印鑑は注文を受けてから製作しますので、完成まで時間がかかります。したがって、会社の名称が確定した時点ですぐに作る準備に入っても良いでしょう。
法務局に届け出する印鑑は、一般的には直径18mmの丸型印が使われます。そして書体は篆書体(てんしょたい)と呼ばれる偽造しにくい書体が使われることが多いです。しかし、丸型でなければならないという規則はありませんので、好みによって形も大きさも選ぶことができます。

これ以外には…、実は法的に必要な印鑑はこれだけでも構いません。

届け出をした代表者印は法人の実印となりますが、これを銀行印として使用することは自由です。実際に、代表者印と銀行印を兼ねている会社も見られます。しかし、会社の規模が小さいうちは問題が無くても、規模が大きくなると、代表者とは別に会計担当者が押印する機会も増えるため、代表者印と分けて用意することを検討しても良いでしょう。銀行口座も契約書もすべて代表者印で兼ねるということは、それだけ押印の機会も増えます。複数の印鑑を準備することで管理が面倒になってしまうデメリットもありますが、リスク管理という観点からも2種類以上の印鑑を使い分けることをお勧めします。

 代表者印や銀行印のほかに、作っておくと便利な印鑑が社印です。通常は角印が選ばれます。社印は、請求書や領収書など使用頻度が高い書面に押印します。これらに代表者印を使用しても構いませんが、返ってその程度の書面にも実印を使う会社として信用を失うこともありえます。したがって、代表社印を押すまでもないようなものには社印を用いたほうがよいでしょう。

印鑑の材質については、とくにきまりはありません。インターネットで検索すると、柘、象牙、黒水牛、天然石、チタンなど、いろいろな材質があり金額も様々です。会社設立者の好みですので、いずれを使用してもよいでしょう。しかし、会社の左右を決するような場面でも使用する印鑑ですし、長期の使用によって印影が欠けたりしないような丈夫な材質のものを選ぶべきでしょう。

最後に

印鑑は会社の顔にもなる大事なものです。会社への思いをこめた良い印鑑を作ってください。

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投稿者について
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和宏植松

法政大学卒業後、文部省(当時)の外郭団体勤務などを経て、2001年に行政書士として登録開業。行政書士として実務に携わると同時に、LEC東京リーガルマインド専任講師として講義を担当。現在はLEC行政書士講座や公務員講座の全国収録講義を担当する一方、東京農工大、中央大、法政大、東洋大、日本大など各大学での学内講座でも教壇に立っている。所属する東京都行政書士会では、法教育推進特別委員、練馬支部副支部長、支部幹事などの会務にも関与している。

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