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自社の魅力を高めて勝ち残るための経営理念

公開日:2017.02.02

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企業を存続させる条件としての魅力

日本国内での開業が増加しています。まだ昨年実績は正式に発表されていませんが、2015年に新たに設立された法人は2014年より約4%増加の12万4,996社であり6年連続で前年を上回っています。
一方、企業の倒産件数は減少しています。昨年は8,446件と2015年に比べて4%の減少であり、8年連続での減少が確認されています。

ただ、懸念されるのが休廃業と解散の増加です。これまでは2013年の2万9,321件が最多でしたが、昨年の休廃業と解散は2万9,500件を超えており、過去最多を更新しました。

このように休廃業と解散が増加している原因について、シンクタンクのエコノミストは「財務体質は健全化しているが後継者が不足している」と分析しています。
後継者がみつからない状態とは、その企業を承継したいという意思を持つ人材を惹きつけられないことになります。企業を存続させるためには自社の魅力を高めて、人材を惹きつけることが必要です。

 

魅力を高めるための経営理念

自社の魅力を高めて人材を惹きつける上で重要な役割を果たすのが経営理念です。

経営理念とはその企業の存在意義を示すものであり、一度つくれば、経営者が交代したとしても変更しなくてもよい内容にしていくべきです。
経営理念は、自社にとって、何が重要なのかという価値観を示すため、仕事を進める上での判断や行動に強い影響力を及ぼします。社員数が多い大企業は勿論のこと、中小企業にとっても浸透させやすい内容の経営理念をつくることが求められます。

経営理念を浸透させ、自社の価値観を全員で共有するためには、わかりやすい内容にすることが重要です。
わかりやすく、共有しやすい実例に、外食産業のサイゼリアが創業時に掲げていた経営理念「人のため・正しく・仲良く」があります。創業者である正垣会長は、この経営理念について、次のように説明しています。

「人のため」とは、お客様のためであり、お客様のためになっているかどうかは来店客数が増えていることで判断しています。
「正しく」は仕事の標準化のことであり、パートの人でも行えるように仕事の進め方を明確にしています。
「仲良く」は公正な人事評価のことで、頑張った人を的確に評価することで社員やパートの一体感を保っています。

サイゼリアは、このようなわかりやすい経営理念を持つことによって、多くの人材を惹きつける魅力を備えることができました。

 

勝ち残るための経営理念

企業は競争に勝ち残ってこそ存続できます。サイゼリアの経営理念でも、競争に勝ち来店客を増やしていくことを最初に掲げています。

競争に勝つための戦略と経営理念の関係は、戦略の古典である孫子の兵法で確認できます。ハーバード大学のM.ポーター教授が現代の孫子と呼ばれているように、孫子は多くの企業や経営者に対して幅広く影響力を与えています。
孫子において経営理念の重要性は、最初の計篇に登場します。孫子の兵法は全13篇から構成されていますが、最初の計篇には戦略についての基本的な考え方が記されています。

孫子は戦争で勝てるかどうかを「道、天、地、将、法」から判断します。
「法」とは軍の編成などの制度です。
「将」は人材、「地」は戦場です。戦場は企業経営では業界や市場になります。
「天」は気象条件ですが、企業経営では国際情勢など業界を取り巻く外部環境です。
そして「道」が、心を合わせて生死をともにすることです。「道」とは価値観の共有であり、経営理念です。

 

まとめ

このように経営理念は戦いに勝つための条件となる重要性を持っています。まだ自社の経営理念をつくっていない場合は、心を合わせて戦えるような魅力的な内容を考えて下さい。

 

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