個人事業としてスタートし、事業も軌道にのりはじめ、いよいよ法人化。
これからメンバーを増やして、更なる事業拡大を考えている方向けの記事です。
1.はじめての採用(どうやって応募者を集めるの?)
一般的な応募者を集める際の手法は、大きく分けて4つに分類出来ます。
1)縁故・知人紹介(人脈)
ご自身のこれまでのネットワークを元にした母集団の形成手法。
2)ダイレクトリクルーティング
ソーシャルネットワーキング(Facebook、Linkedin)などの情報がオープンになっている
データベースを通じ、必要な人材に直接誘う手法。
3)公募・求人広告
ハローワークや転職サイト、自社採用ページへの掲載などを活用して、
広い範囲に募集告知を行う手法。
ハローワークの様に、無料で活用出来るモノから、掲載料がかかる有料のモノまで、
多岐に渡った種類があります。
4)人材紹介
厚生労働大臣の許可を受けた事業者が、採用側の依頼を受けて、
転職を希望する方(応募者)を探し、マッチング・仲介する手法。
1人あたりの採用単価で見ると、4つの中では一番高額な採用手法です。
2.求人広告・人材紹介の活用メリット / デメリット
先ほど紹介した中の3)求人広告(今回は転職サイトなどの有料サービスを対象)、4)人材紹介のメリット・デメリットを【応募者数(母集団形成)・応募者のマッチング度合い・1人あたりの採用単価】の3点から、それぞれを見ていきます。
仮に、今回は「(出来れば)20代の女性・大卒・事務員の採用を、2名したい」と考えて、それぞれを見ていきます。
【求人広告】
応募者数(母集団形成):多
給与体系や休日などの点が一般的な平均値から大きく外さなければ、応募者の数は比較的多いです。
事務職に関しては、大手企業やその他企業も多数応募をかけている職種の為、採用競合も多いと考えましょう。
応募者のマッチング度合い:中(場合によっては、低)
求人広告の場合、貴方がターゲットとしている方の条件全てを広告の掲載内容に掲載出来るワケではありません。
例えば、年齢の場合は「雇用対策法10条」により、応募資格に年齢制限を設けることや、
年齢によって採否を決定することを禁止しています。
参考:雇用対策法
その為、性別や年齢制限、学歴等は、応募されてきた方の中からご自身で判断していく必要があります。
1人あたりの採用単価:低
人材紹介に比べると採用単価はグッと下がるのが一般的な特徴です。
仮に、50万円の掲載枠で2名採用した場合の採用単価は、1人あたり25万円。
何名採用しても、追加の料金等はかからない為、採用出来た数分、単価は下がっていきます。
ただし、採用が出来なくても掲載料が先にかかってしまうのが求人広告の特徴でもあるので、
その点は注意が必要です。
【人材紹介】
応募者数(母集団形成):少
一般的な人材紹介は、紹介元である紹介会社に直接、ターゲットとしている方のイメージをお伝えしてから応募者の獲得に動きます。
その為、誰でも応募が出来てしまう、求人媒体に比べて応募者数が少なくなる事が見込まれます。
応募者のマッチング度合い:高
求人広告とは違い。登録者の中から、ターゲットとなる人材の要件をつけ合わせて、マッチングを行う人材紹介のマッチ度は高いです。
1人あたりの採用単価:高
一般的な人材紹介の場合、報酬は成功報酬型(採用・入社が決定したら手数料が発生)となっており、その手数料は理論年収の30~35%が一般的です。
仮に年収300万円の事務員を2名採用したいと考えた場合、
年収300万円×手数料30% = 90万円(1人あたりの採用単価)
90万円(1人あたりの採用単価)× 2名 = 180万円(合計)
合計180万円の予算が必要になります。
求人広告と比べると、高くつきますが、採用出来なければ費用はかかりません。
3.まとめ
最後に簡単にそれぞれのメリット/デメリットをまとめます。
【求人広告】
メリット
1)母集団を沢山集めて、その中から良い人を見つけられる可能性がある
2)採用出来た人数が多ければ多いほど、採用にかかる単価を下げられる
デメリット
1)ターゲットとしている方の細かな要件は、設定が出来ない部分もある為、場合によっては想定していない方の応募が多数来てしまう可能性がある
2)その方々を、都度確認をしては判断をし、合否連絡をしていく、という手間も発生する
3)採用が出来なくても予算は発生する為、場合によっては費用だけ出てしまう
【人材紹介】
メリット
1)採用したいターゲットを伝えた上で、応募者獲得に動く為、紹介されてくる方のマッチング度合いは、比較的高い
2)成功報酬型の為、採用が出来て初めて費用が発生する。リスクも少なく、合理的。
3)間に紹介元である紹介会社が入ってくれる為、応募者の情報や進捗フォローなども細かく対応してくれる
デメリット
1)採用単価は、求人広告に比べて高くついてしまう
2)紹介元の担当者によっては、全く応募者の紹介がない、、など対応に温度差が出がち