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機関設計4(監査役、監査役会、会計監査人)

公開日:2017.01.11

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こんにちは。司法書士の田中あゆ美です。

今回は、監査役、監査役会、会計監査人について見ていきましょう。

監査役とは

監査役とは、その会社の事業がどういう状況なのかを独自に調査したり、取締役や使用人などから事業状況について報告を受けたりする権限をもち(業務監査)、会社の会計について不正がないかなどを調査したり(会計監査)する機関です。

また、取締役が株主総会に提出しようとする議案、書類その他法務省令で定めるものを調査しなければなりません。この場合、法令もしくは定款などに違反するものがあれば、株主総会へ 報告しなければならないとされています。

このように、監査役は業務執行から独立して経営を監査することが可能となっています。その上で、監査役は取締役会への出席権限・義務があります(議決権はありません)。

さらに、取締役会の招集請求権なども持っています。

ただし、非公開会社であり、監査役会を設置していない会社であり、かつ会計監査人を設置していない会社である場合には、監査役の権限を会計監査に限定する旨を定款で定めることができます。この場合には、監査役には取締役会への出席権はなく、取締役会の招集権限も与えられていません。さらには、取締役の違法行為の差止請求権もありません。

こうした、定款によって監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定している会社は、監査役が設置されていたとしても会社法上の「監査役設置会社」には当たらない、と規定されています。

監査役会とは

監査役会は、基本的に監査役と機能は同じですが、最低3名の監査役が必要で、その半数以上は社外監査役でなくてはなりません。

また、監査役の中から常勤監査役を選任することが必要です。

会計監査人とは

次に、会計監査人について見ていきましょう。

会計監査人とは、会社の計算書類などを会計監査することを主な職務とする機関です。

会計監査人には公認会計士または監査法人のみが就任することができます。

会計監査人は株主総会で選任されます。

ただし、「監査役設置会社」では株主総会に提出する会計監査人の選任に関する議案の内容は、監査役(2名以上であればその過半数)または監査役会が決定することとなっています。

会計監査人は、その職務行使のために、会計帳簿を閲覧したり、会社の業務及び財産状況を調べたりする権限が与えられています。

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投稿者について
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綴木 晴彦

1982年生まれ。中央大学法学部卒、中央大学大学院卒。教育系の企業にて執行役員として新サービス開発などを統括。ビジネスマンのキャリア開発、資格取得の支援などを行う。その後、人材系のベンチャー企業である株式会社ネオキャリアに参画し、事業部長として新規事業開発に従事。社内起業として行政書士法人jinjerを設立。外国人の就業支援・ビザ取得支援、会社設立支援、企業の資金調達支援、補助金取得支援などを行う。

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