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取締役の利益相反取引のうちの直接取引について

公開日:2016.12.16

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こんにちは。司法書士の田中あゆ美です。

今回は取締役の利益相反取引についてご説明します。

利益相反取引とは

利益相反取引については、会社法356条1項2号、3号において⑴直接取引⑵間接取引の二つが定められています。

「直接取引」とは、取締役が自ら当事者として、又は第三者のために会社との間で取引をしようとすることであり、「間接取引」とは、株式会社が取締役の債務を保証することその他取締役以外の者との間において株式会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとすることを指します。

直接取引

よくある「直接取引」の事例としては、自分が取締役に就任している会社との間で行う金銭消費貸借契約や商品取引契約、不動産売買契約などがあります。

例えば、取締役から会社へ金銭を利息付きで貸与する契約をする場合、その取締役は自己の利益を図るあまり会社の利益を犠牲にしている可能性があります。このような場合、会社が損害をうける恐れがあるため、会社の利益を保護するため、取締役は株主総会(取締役会設置会社の場合は取締役会)で重要な事実を開示した上で、その承認を得ることが必要であると定められています。

もし、承認を受けていない場合、会社は取締役本人に対しては常に取引の無効を主張できます。

しかし、承認を必要とする規定の目的は会社の利益保護という点にあるため、取締役の側から取引の無効を主張することはできません。

ただし、会社の利害を害する恐れのない取引、例えば、取締役が無利息・無担保で金銭を貸し付ける行為、取締役から会社への無償贈与、会社と取締役の間の相殺などは、利益相反取引にはあたらないとされています。

また、取締役が会社の全株式を所有しており、事実上の個人経営である場合、会社と取締役との間に実質的な利益相反の関係がないため取締役会の承認は不要とされています。

 

次回は「間接取引」の場合について見ていきたいと思います。

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投稿者について
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田中 あゆ美

田中 あゆ美

司法書士。大阪司法書士会所属(登録番号4277号)。専門分野は起業支援、企業法務、登記業務。平成24年に司法書士試験、行政書士試験合格し、司法書士として登録後、実務経験を積む。「好きなこと、やりたいことを仕事に!」をモットーとし、起業をされる方やベンチャー企業を、法律の専門家としてサポートしています。神戸大学法学部法律学科卒。法律資格予備校東京リーガルマインド専任講師。

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