大企業のイノベーションを支えるキーは「タレントコラボレーション」という新しい領域へ。Beatrust株式会社 原邦雄・久米雅人【起業インタビュー184回目】|起業サプリジャーナル

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大企業のイノベーションを支えるキーは「タレントコラボレーション」という新しい領域へ。Beatrust株式会社 原邦雄・久米雅人【起業インタビュー184回目】

公開日:2022.05.18

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シリコンバレーのテック企業を参考にしたり、時には協業を通じて、変化とイノベーションを求める日本の大企業。しかし、「元々持っている風土とそれを支えるデジタルインフラの変革が大企業のイノベーションのジレンマを払拭する突破口になるのではないか」と今回取材をした起業家 原氏・久米氏は話す。元Google出身の2人が立ち上げた注目のサービスは、タレントマネジメントからタレントコミュニケーションの新たな領域へ。従業員のための協業促進プラットフォーム「Beatrust」についてお話を伺いました。

 

 プロフィール

▶︎Beatrust株式会社 代表取締役CEO 原邦雄氏(写真:右)

住友商事や初期のソフトバンク及びシリコングラフィックスに参画。二度の創業を経て、直近では日本マイクロソフト、及びグーグル日本法人で執行役員を歴任した後、2020年、Beatrustを共同創業。

 

▶︎Beatrust株式会社 Co-Founder 久米雅人氏(写真:左)

アサツー ディ・ケイを経て、2011年よりグーグル日本法人に入社。デジタルマーケティングの実行支援及びスタートアップ投資やパートナーシップ業務を担当後、2020年、Beatrustを共同創業。

 

 Beatrust株式会社について

ー 事業内容について、教えて下さい。

原邦雄氏(以下、原氏):従業員のための協業促進プラットフォーム「Beatrust (ビートラスト)」の開発・提供をしています。

 

ー 従業員のための協業促進プラットフォーム「Beatrust (以下、ビートラスト)」とは、どんなサービスなのでしょうか?

久米雅人氏(以下、久米氏):ビートラストは、人材情報を可視化して協業・共創を活性化する、多様化したチームのための新しいプラットフォームです。現在は、社員個々人のスキルや経験のほか、過去の経歴なども公開・共有し、誰でも簡単に検索してコミュニケーションが取れるようにする「Beatrust People」と、それらの情報を元にして企業内の人と人をマッチングするコラボレーション機能である「Beatrust Ask」の2つのプロダクトを展開しております。

 

ー タレントマネジメントの領域に近いイメージでしょうか?

久米氏:国内でも素晴らしいタレントマネジメントツールが出ている中で、我々が目指しているのは社員同士のコラボレーションを生む、【タレントコラボレーション】の領域です。人事や経営層から降りてくることを一方的に受けるのではなく、現場間での課題解決や自発的なコミュニケーションを創造させることや(企業内の)様々な人材とのアクセス、そしてその機会創出こそが、今の大企業に求められていることと考えます。それをより現場で生まれやすくするツールこそが、ビートラストになります。

 

ー それこそが、タレントコラボレーションということなんですね。実際に、導入企業ではどんな風に活用されているのでしょうか?

原氏:導入頂いている企業の活用事例は、大きく3つのカテゴリーに分かれています。

 

1.メーカー・開発系の企業における、R&D部門での利用

2.組織を横断した進行が必要な新規事業開発系のプロジェクトでの利用

3.コロナによって、リモート化した営業組織での利用

 

いずれも、縦構造のサイロ化した組織のままでは新たなイノベーションが起きにくい構造や、新型コロナウィルスによって従来の形態から変化を余儀なくされたことから、デジタルインフラの刷新によってコミュニケーションの構造に変化をさせることを目的とした導入をいただくことが多くなっています。

 

導入事例:組織を超えて、つながる。ナレッジを活用し、今まで面識のなかった社員が専門知識や人脈を共有する場になっている

 

 起きづらいイノベーション。日本の大企業が陥るイノベーションのジレンマとは何か?

ー 今や、イノベーションを起こそうとするのはスタートアップだけでなく、大企業の中でも活発な話かと思います。しかし、それが起きづらい環境下にあることを御社ではどう分析されているのでしょうか?

原氏:日本の大企業にそれを起こせる優秀な方がいないとは思っていません。むしろその逆で、優秀な人材が沢山いると常々感じます。それなのに、イノベーションが起きづらくなっていることの背景としては、2つの理由があります。まず、一つ目は「企業風土」。例えば昨今世界に大きな変化をもたらしたシリコンバレーをはじめとするアメリカ西海岸のオープンでフラットなカルチャーを体現できるような大企業は多くはありません。そして、二つ目はイノベーションを後押しする「デジタルインフラの存在」です。これは私自身の経験としてMicrosoftやGoogleでも、社内コミュニケーションを活性化させるインフラの存在を目の当たりにしてきた中で感じたことです。

 

文化やカルチャーをすぐに変えること自体はとても難しいですが、ビートラストの様なイノベーションの後押しが出来るツールを提供すること自体、日本の大企業にとっても意義のあることだと、私たちは感じています。

 

ー なるほど。本来それらは自社のリソースで完結出来ることが理想なのでしょうが、それが企業独自で出来ない理由についても伺えますでしょうか?

原氏:根本的な背景にあるのは、縦割な組織構造とそれらが細分化されていることが起因していると感じます。それと人事自体の役割も評価や採用、人材配置の最適化といった業務がメインとなっており、「社員同士の協業やコラボレーションを生む」というミッション自体、管理型の組織を構築する従来人事の役割とは逸れる為、制度や文化の見直しなど全部を変えていかなければなりません。それを人事主導で、やるのは実際にとても難しいと思います。

 

ー サポートするツールを導入することと、組織内の根本的な在り方を変えることでは、組織内での実現難易度が変わってくるということですね。

 

 #ビートルズ好き、という2人に紐付くタグによって、生まれた出会い。

ー 共同創業者のお2人それぞれにご質問なのですが、今回の起業に至った経緯について教えて下さい。

原氏:私自身、実は今回で三度目の起業となっております。年代的には、起業という言葉が今ほど身近ではなかった世代ですが、常に違ったモチベーションで起業には至っております。今回については、私自身のこれまでの大企業やグローバルプラットフォーマーに在籍していたキャリアの経験を踏まえ、「日本企業に貢献したい」という想いから起業に至っております。その中でテーマとして掲げたものが「スタートアップのグローバル化」「日本の大企業のイノベーション支援」の2つとなり、それを自らの会社でも体現しつつ、サービスとして大企業にイノベーション支援をするという選択を取りました。

 

久米氏:私はキャリアのスタートを大企業からはじめ、2011年にGoogleに転職したのですが、自分が何者であるかを表現しながら働ける文化や環境に衝撃を受けました。しかし、Googleにいながら「Googleみたいな会社を増やそう」などと言っても世の中を変えることは出来ず、周囲に起業をする仲間も多い中、「自分は何をやるべきなのか?」と、とても悩んだ時期がありました。起業というのはあくまでも手段なので、他スタートアップに参加をするという手段もその一つでしたが、最後に「(自分は)何をやりたいか?」に立ち返った時、大企業に散見している”働き方”に関する課題に貢献出来ることをしたい、という率直な想いと、それをグローバルの経験踏まえ、共に解決が出来るパートナー原さんの存在が後押しとなって起業に至りました。

 

ー お2人の出会いについては、Google時代のプロジェクトがきっかけとなり、元々は上司部下といった関係性だったのでしょうか?

久米氏:最初は、仕事と全く関係ないところから始まっていて、ある日私が社内を歩いているとビートルズのファン会報誌が置いてあるデスクを見つけたんです。実は私、ビートルズの大ファンで、小学生の時には「世界で一番ビートルズについて詳しい」と豪語していたくらいのビートルズ好きでした。「一体、この人は誰なんだろう」とデスクを見張っていると、デスクに向かって歩いてきたのが原だったという経緯なんです(笑)

 

ー (笑)初めは、全くお仕事関係ないところからの出会いだったんですね!

久米氏:そこからビートルズのコピーバンドのライブを一緒に観に行ったりと親交を深める中で、原のキャリアも知り、社内でのプロジェクトも共に立ち上げをさせてもらう様な関係性になっていったという経緯です。実は、社名のビートラスト(Beatrust)の「ビー(Bea)」は、ビートルズ(Beatles)から来ているんです(笑)イギリスの若者4人が世界に起こした軌跡は、ある意味世界を目指すスタートアップにも通ずるところは沢山あるとも思っていて、そんな意味も込めています。

 

ー なるほど!そんな意味が込められいたんですね。それこそ、お2人の出会いは「#ビートルズ好き」という、2人に付いているタグから生まれた出会いだったんですね。

原氏:当時からビートラストの様なサービスがあったら、必然的に社内でも繋がったでしょうね。

 

 今後について

ー 中長期的な展開について、お教え下さい。

久米氏:まずはサービスを通じて、大企業の中で【タレントコラボレーション】という概念の認知と重要性をひろめていきたいです。幸か不幸か、新型コロナウィルスの影響で大企業の働き方も大きく変わることが求められています。そんな時代による変化も、我々のサービスにとっては追い風となり、今現在多くの企業様に興味関心を持って頂いている状況です。その期待に応えられるサービスとして、もっと私たちも進化をしていかなければいけないと感じていますし、「国内タレントコラボレーションツールといえば、ビートラスト」と言われる様、市場のシェアも取っていきたいと考えております。そして、我々自身は海外にも通用するスタートアップに自らなっていくという意志を持つ会社でもあるので、サービスのグローバル展開も当然視野に入れています。

 

ー 最後に、記事内でお伝えしたいPR事項などあれば教えて下さい。

原氏:弊社では人材採用を絶賛強化中です。私たちが行っていることは、エンタープライズ企業に対して、変革を促していく支援です。大企業にいた経験がそのまま活きる領域であるとも感じますし、エンジニアの方であれば、現在在籍エンジニアの半数が海外籍です。これからグローバルエンジニアを目指す方にも非常に良い環境が揃っておりますので、弊社に興味を持って頂ける人材を多方面でお待ちしております。

 

ー 先日の資金調達の記事も拝見しましたが、これからの展開が益々楽しみなフェーズですね!本日は有難うございました。

原氏、久米氏:こちらこそ、ありがとうございます。

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