現役マーケッター登壇!すぐに使えるSNSマーケティングコンテンツ企画・戦略Tipsを伝授!【イベントレポート】|起業サプリジャーナル

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現役マーケッター登壇!すぐに使えるSNSマーケティングコンテンツ企画・戦略Tipsを伝授!【イベントレポート】

公開日:2017.11.22

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一口にSNSと言っても、その特徴はサービスごとに異なります。匿名利用と実名利用ではユーザーの「気楽さ」が違いますし、コンテンツが静止画(写真)なのか動画なのかによっても趣旨は変わってきます。

今回は、現場の第一線でマーケティングを先導する3名の方々が登壇したイベントレポートをお届けします。
現役マーケッターはもちろん、営業、広報、新規事業開発に携わる方々のみならず、あらゆる役割を1人でこなすべき起業家の方々にも、少なからずお役に立てる内容かと思います。

 

パネリスト紹介

株式会社3ミニッツ メディア事業部 高橋香織氏

新卒で海外大手玩具メーカーの輸入販売代理店へ入社し、法人営業・マーケティングに従事。営業経験を活かし、商品企画、販促企画、クリエイティブ制作など多岐にわたる業務に携わる。その後、通販企業で、新規事業の立上げやBtoB向けのメディアサービスに従事し、WEB制作ディレクションやメディア運用、SNS運用の業務を担当。現在は、株式会社3ミニッツのメディア事業部にて、ファッション動画メディア「MINE BY 3M」のSNS運用と効果検証を主担当として行う。

 

株式会社ラブグラフ 取締役CCO 村田あつみ氏

1991年生まれ。同志社大学在学中からWebデザイナーとして活動。新卒で入社したリクルートホールディングスを3ヶ月で退職し、現在は大学在学中に立ち上げたフォト撮影サービス「Lovegraph(ラブグラフ)」の取締役CCOを務める。ブランディング、デザイン、開発、マーケティング、広報に至るまでマルチにこなす女性Webクリエイター。

 

株式会社エブリー Timeline編集長 マーケティング責任者 中村正太郎氏

慶應義塾大学在籍中より、グリー株式会社にて市場分析や数値管理等に従事。2012年大学卒業後、マネージャーとして、テレビCMを中心とした広告キャンペーンや新規事業のマーケティング部門立ち上げを推進。2015年9月、エブリー創業にジョイン。

 

モデレーター紹介

株式会社ネットジンザイバンク 町野史宜

大学卒業後新卒で大手放送通信業者に入社し、2年目でリーダーを歴任後、退職し、渡豪。現地の大学院を卒業後日本に帰国し、IT系ベンチャー企業にてエンジニア/クリエイターの転職支援・イベント企画・エンジニア教育事業の立案と実行・他社とのアライアンスなどを経験し、2016年8月より株式会社ネットジンザイバンクに入社。
技術者向けイベント「ヒカ☆ラボ」企画運営責任者、インキュベイトファンド・グロービスキャピタルパートナーズ・グリーベンチャーズ、コロプラネクストはじめ各国内有数ベンチャーキャピタルとの協業イベント企画開催運営など、スタートアップマーケット”コミュニティマネージャー”として取り組んでいるとともに、コミュニティ形成も推進中。

 

ディスカッション

イベント参加者のほとんどはマーケティングに関わる仕事をされている方でした。
テーマは7つ準備されており、参加者のリクエストが多い順にディスカッションが始まりました。

 

【テーマ1】KPIに設定している指標

高橋氏
オーソドックスですが、基本的にはフォロワー、シェア、いいね、RT数などをみています。日々の運用では、リーチや再生回数なども確認して、投稿するコンテンツを選定しています。
SNSの運用目的によってKPIは変わるので、一概には言えませんが、これらの数値から傾向を捉えることが大事だと思います。傾向から勝ちパターンや課題を見いだすことで、本質的なKPIが見えてくることもあります。基本的な数値を捉えておくことが大切ですね。

村田氏
現在は、フォロワーとエンゲージメントですね。ブランドがたくさんの人に伝わること、そしてその魅力が伝わることが大切だと思っているので、その量と質を見るという意味で、その指標を見ています。
その他には、ラブグラフの公式アカウント1つのフォロワーという視点ではなく、コミュニティ全体のフォロワー数なども意識しています。コミュニティというのは、ラブグラフの公式アカウント、弊社の契約カメラマン、イラストレーター、アンバサダーを総称したもので、全てのtwitterのフォロワーを合計すると125万人に上ります。

中村氏
我々は動画コンテンツを日々配信しているので、各動画の再生回数を追っています。動画の再生回数を伸ばす上で、シェア、いいね等のエンゲージメントをKPIに設定していますが、今ではそれに加えて平均再生時間や再生完了率の重要度が高まっています。

サービスの特性の違いなのか、現在のステージの違いなのか、三者三様の回答となりました。

 

【テーマ2】ソーシャルマーケッターに求められるスキル

村田氏
PDCAを回すスキルはもちろん重要ですが、ある程度の母数(フォロワー)が集まるまでは分析をするのは困難です。
SNSの運用はサイエンスとアートの両側面があると思っています。前者の側面で必要なのは分析力、後者ではセンスが必要です。
ではセンスがないとダメなのかというと、そうではありません。対処法は2つあり、1つは良い意味で諦めること。つまり、専門家にコンサルティングしてもらうことです。もう1つは、めちゃくちゃSNSを好きになって使いまくることです。

高橋氏
私自身ソーシャルマーケッターとして稼働し始めてまだ1年ぐらいなので、むしろ皆さんに教えていただきたいぐらいですが(笑)、企画立案から分析までトータルなスキルが必要だと感じています。
トレンドをキャッチし、競合を研究し、どういうふうにコンテンツに落とし込むか、今までとは違う方向に振り切ったコンテンツをいかに制作するか。非常に難しいと思っていますが、やってみないとわからないですから、数字をみてPDCAを回すのが大事だと思い、日々運用しています。

中村氏
先ほど村田さんが仰っていた「SNSの運用にはサイエンスとアートの両側面がある」というのはまさに私が思うところでもあります。
サイエンスの側面でいえば、とにかく数字を毎日見てPDCAを回すことが大切です。毎日見続けることによって数字に対する肌感覚が鍛えられます。数字からトレンドの変化を感じ、その裏にはプラットフォーム運営者のどんな意図があるのか?を予想し、どう対処するかということを常に考えなければなりません。
アートの側面からいうと、インプットに尽きると思います。海外のSNSはどんな運用をしているのか、どんなコンテンツを配信しているのか、競合はどんなSNS運営をしているのか、幅広く目を向けることが大事かなと思っています。

ソーシャルマーケッターには、PDCAを回すスキルは必須のようです。

 

【テーマ3】成功・失敗の体験談

中村氏
成功例としては、DELISH KITCHENのアプリをリリースし、テレビCMでSNSアプリと連動して実施した今年4月からのキャンペーンです。弊社のSNS運用からで見えてきたノウハウ・知見を、テレビCMの制作にもそのまま生かせたことがその要因だと考えています。
失敗は日々しています。むしろ一定の失敗ができる余地は大事であると思っています。ある程度の蓄積ができると一定の「勝ちパターン」のようなものが見えてくるのですが、その一定の中でのチャレンジしかしなくなってしまう、というのがありがちなパターンです。一定の割合で、既存の勝ちパターンから外れたチャレンジをして新しい成功の種を探し続けるということが大事なのかなと思っています。

高橋氏
以前は質より量で勝負する運用をしており、静止画・動画に関わらず、とにかく数を投稿していました。FacebookとTwitterで全く同じコンテンツを投稿していたことも。しかし、続けていく中で、各SNS毎にリーチ・エンゲージの高いコンテンツの傾向がみえてきたので、厳選して量より質を重視する運用に変えました。
例えば、Facebookでは動画の方がフィードされやすい傾向があり、Twitterでは速報性やエンタメ性の高いコンテンツがバズりやすい傾向があります。LINEだと、大衆に好まれやすいコンテンツやプチプラファッションのブランド名が入っている投稿の反応が良いですね。SNSごとの特性に合わせてコンテンツを使い分けて配信を始めてからは、状況は好転しました。それが成功例でしょうか。

村田氏
私が幸運だったのは、マーケティング予算なんて無い学生起業で、SNSと相性の良い事業を始められたことです。SNSはお金がかかりませんから。お金はかかりませんが、それを有効活用することで、2年間有料広告を出さなくても資金調達できるほどまでには事業をスケールすることができました。SNSにはそういう可能性があるということです。
失敗談は3つあります。1つ目は、セッション数をKPIに設定し、「クリックさせること」を過剰に重視した結果、本末転倒になってしまったことです。2つ目は新規チャネル開拓の着手に遅れたこと、3つ目はSNS専任者の採用が遅れたことですね。

日進月歩のSNSですから、たとえ熟練のマーケッターであっても最初はわからないことがあると思います。お三方ともトライ&エラーの重要性を示唆されていました

 

【テーマ4】企画立案のプロセスで大事にしていること

高橋氏
よりユーザーのライフスタイルに寄り添った投稿を心掛けています。例えば今、「プレ花嫁」という言葉が流行っていますが、そういうワードを組み込んで、ユーザーに当事者意識を持っていただけるようにしています。雑誌をみて、目を引くようなワードも参考にしています。
また、サムネイルの検証も欠かせません。例えばサムネイルにワンショット1枚を設定するのではなく、同じワンショットでもバージョンの違うものを3枚設定するなど、よりマーケティングに有効な工夫を施しています。

村田氏
SNSは無料で始められるわけですから、たくさん試行して勝ちパターンを見つけることが大事だと思います。アイディア探しは、自らリサーチする他、インフルエンサーにヒアリングすることも大事です。
また、作成フローを仕組み化することも大事です。例えば10月がハロウィンだからといってもコンテンツがすぐにできるわけではありません。ロードマップのようなものを作って事前にコンテンツをストックしておく準備は欠かせないと思います。

中村氏
プロセスの最初と最後に「このコンテンツはどんな価値を提供してるのか?」ということを立ち止まって考えることが大事だと思います。例えばメイクに関する動画であれば、どういう悩みを解決するための動画なのか、などです。
オペレーションを回して数字を伸ばすだけでなく、何の価値を提供するためのコンテンツかという存在意義は常に意識しておくべきなのかなと考えています。

皆さん表現はそれぞれ異なりますが、「ユーザーファースト」の意識を持って取り組んでおられるというコアは共通しているのだと思います。

 

【テーマ5】現在の取り組みについて

高橋氏
うちはインスタの運用方法が特徴的です。ユーザーとの交流を深めるべく、ハッシュタグ「#mineby3mootd」をつけてもらうコミュニティづくりに注力しています。その参加者は現在16万人ぐらいですね。
また、インフルエンサー発のプライベートブランドを展開しているコマース事業では、その新商品の発表をSNSでライブ配信するということも行っています。視聴者からのリアクションにリアルタイムで返答できますから、これもユーザーとの交流を深める施策の1つです。従来のメディアにはなかったインタラクティブさがライブ配信にはあるので、今後メディアにもうまく活用していきたいと思っています。

中村氏
ここ数年で1分ぐらいのHow to動画が非常に視聴されやすくなったと思いますが、最近はより長い動画も視聴されるようになってきていると実感しています。そこで、ニュース動画メディアのTIMELINEでは3分ぐらいのショートドキュメンタリーを制作し、長めの動画がどう視聴されるのかを検証しています。

村田氏
高橋さんからハッシュタグのお話が出ましたが、うちもSNSのハッシュタグキャンペーンを実施し、「ラブグラフ」という言葉を広める試みをしています。
また、ラブグラフ所属のカメラマン自身に固有のファンがいらっしゃるので、カメラマンにツイキャスをしてもらったりして、ラブグラフのファンにもなっていただけるような取り組みも行っています。

最新の動向をキャッチアップしている第一線のマーケッターらしい、さすがの取り組みです。

 

【テーマ6】PDCAの回し方

中村氏
特別なことはやっていません。地味ですが、ひたすらクリエイティブやテキストの組み合わせをセグメントごとに試し、勝ちパターンを模索しています。
最近はどのプラットフォームでも動画以外の枠が無くなっているのを感じます。ですから、大量に動画を制作し続ける仕組みをどう構築するかということが鍵になってくると思います。

高橋氏
中村さんがおっしゃられたことと概ね同じかな、と思っていますが、外部のメディアに提供したクリエイティブの中で特に反響が大きかったものを流用したりしています。

一見華やかなマーケティングの世界ですが、その裏では地味で愚直な検証が膨大に行われていることは認識しておいていただきたいですね。

 

【テーマ7】明日から使えるTips

高橋氏
Twitterのモーメントという機能を使っておられない方は、明日からぜひ活用してみて下さい。
モーメントとはいわば「まとめ機能」です。いくつかの投稿を、ストーリー性を持たせてまとめることによって、通常投稿の10倍以上のエンゲージメントが得られたというのが弊社の実績です。

村田氏
バズらせる方法としては、自社独自のノウハウをネタにするとか、自社コンテンツと親和性の高い情報を提供するとかがいいと思います。
例えばラブグラフでは桜を背景に入れた写真撮影がとても人気があるので、シーズンが到来すると桜の開花情報をSNS投稿していまして、これは毎年バズっていますね。

中村氏
とりあえずSNSの新機能はすぐに使ってみることですね。試してみないとわからないですから。

 

参加者との質疑応答

ディスカッション終了後、質問を促す司会者の声に反応し、多くの手が挙がりました。

 

【Q1】中村さんがテレビCMで採った戦略を教えていただけますか?

中村氏
当初私たちがテレビCMで狙っていたセグメントは30~40代でしたので、そのセグメントがSNSでよく視聴していたレシピをテレビCMのクリエイティブでもメインに用いたことです。

 

【Q2】ネガコメ(ネガティブコメント)にどんな対策を採っていますか?

中村氏
「踏んではいけない地雷」ってあると思うんですよね。これをネタにすると炎上必至、みたいな。ですから、そういう地雷は当然避けるべきかなと思っています。
あと、うちはネガコメが付いても、よほどひどい個人的中傷などでない限りは隠さずにそのままにしています。そういうご意見に対していかに誠心誠意対応するかということが肝要なのではないかと考えています。

村田氏
サービスの特性上、ネガコメが付くことはほとんどないのですが、エゴサーチをしていますので、ラブグラフを利用された方のご不満などがあれば即座に発見し、CSが即時に対応するようにしています。弊社のフィロソフィーの中に「顧客へのケアを真摯に行うこと」という項目があることからも、スピード感ある対応は心掛けています。

高橋氏
ネガティブコメントも含めて、基本的には、コメント返信をして挽回するように心がけています。また、いろんなコメントを頂戴するのですが、「MINE BY 3M」の世界観を損なわないように運用しています。時には非表示対応することもあります。

 

【Q3】参考にしているSNSなどあれば教えて下さい。

高橋氏
動画メディアや女性系メディアは全てチェックして勉強させていただいています。

村田氏
インスタグラマーや弊社所属のカメラマンのSNSを参考にしています。

中村氏
最近はテレビ局がSNS用にコンテンツを作り込んできていますので、そこに注目しています。

 

【Q4】SNS運用担当者の評価基準はどのようにされていますか?

中村氏
これは「決め」の問題でしかないと思います。弊社は基本的に組織で持っている目標である動画の再生回数に紐付けた評価基準を設定しています。

 

【Q5】動画の再生時間伸長や再生完了率アップのコツは何ですか?

中村氏
視聴時間に対して「トクしたな」と視聴者に思っていただけるぐらいの情報をどれだけうまく入れ込めるか、を意識しています。情報を入れ込み過ぎても消化不良をもたらすので、加減が難しいのですが。

高橋氏
最初の3秒でいかにユーザーの指を止めるかが大事だと思っています。始まりにタイトルを入れて、ユーザーの興味関心を引きつけることもひとつの対策です。また、始まりの部分でビフォーアフターを見せてあげるというのも効果的です。パッと見て、ストーリーをキャッチしやすいので、動画視聴率が高くなりやすいです。ストーリーがわかるようなクリエイティブを意識するとよいと思います。

 

【Q6】競合他社が新しい施策を打った場合、追随されますか?

中村氏
最初から自社でやらないと決めていたことなら別ですが、それが自分たちの想定外の施策であれば、基本的にはやってみた方がいいのではと思います。わからないことは減らしておくに越したことはないのかなと思います。

高橋氏
良いと感じたものはすぐにトライしてみます!自分たちの世界観に落とし込んでやることが大切ですね。ダメなら止めて、良ければさらにブラッシュアップして取り込む、その繰り返しですね。

 

編集後記 ~マーケティング初心者雑感

ディスカッションを拝聴して、マーケティングは新規事業開発によく似ていると個人的に感じました。
一定の仮説を立て、誰も正解を知らない試行を黙々と重ね、少なくない失敗を検証し、修正や方向転換の末におぼろげながら「正解のようなもの」が見えてくるかもしれない、終わりのない世界。

今を時めくソーシャルマーケッターという職種ですが、そこに必要な資質は昔ながらの仕事と同様、「知的好奇心」と「忍耐力」なのかもしれません。

 

主催

グリーベンチャーズ株式会社
日本最速で成長し続けている事業の成功経験とそこで培った事業ノウハウや独自のネットワークを活かし、インターネット・モバイル関連のスタートアップ企業に特化した投資と支援を行っている。

株式会社ネットジンザイバンク
国内No.1の成長産業支援プラットフォーム構築を「人材支援」×「資金支援」×「テクノロジー」で実現している。 グロービス・キャピタル・パートナーズをはじめとする有力VCと連携し、時価総額3桁億円以上の有力ベンチャー企業群に数十名のCxO・役員輩出実績がある。また、創業期の投資・育成に特化した国内最大級VCであるIncubate Fundと共同で起業支援プログラムも提供中。

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